2016年10月4日   庄野昌彦 県議会代表質問(全文)

庄野昌彦 私は、新風・民進クラブを代表して、県政の重要課題について質問をしてまいります。
 知事初め理事者各位におかれましては、県民が笑顔になるような御答弁をお願いしておきます。
 質問に入る前に、八月には台風十号による豪雨が東北、北海道を襲い、多くのとうとい人命が犠牲となり、ジャガイモなどの農産物に甚大な被害を与えました。また、九月には、台風十六号による大雨で、本県においても多くの家屋で床上浸水、床下浸水の被害が出ております。被災された方々に対して心から哀悼の意を表し、お見舞いを申し上げます。
 自然災害は、いつ何どきやってくるかわかりません。行政、そして個人においても、日ごろから、いざというときに備える自覚と訓練が必要だと強く感じています。
 また、先月、全世界を熱狂させたブラジル・リオオリンピック・パラリンピックが終わりました。本県からは、サッカーの塩谷選手、ライフル射撃の山下選手、女子マラソンの伊藤選手、陸上男子四百メートルの金丸選手、そしてバドミントン女子ダブルスの松友選手の五人が、またパラリンピックでは、柔道の藤本選手、正木選手、ボートの有吉選手の三人が夢の舞台に出場し、皆さんも御承知のとおり、松友選手は高橋選手とともに日本バドミントン界初の快挙となる金メダルを獲得しました。
 九月二十六日には、松友選手を県庁で多くの県民の笑顔と拍手の出迎え、そして飯泉知事から県民栄誉賞が贈られました。本当におめでとうございました。
 また、柔道の藤本選手と正木選手の両選手も、銅メダルを獲得いたしました。お二人には徳島県表彰が贈られることが決定されており、まことに喜ばしい限りであります。
 多くの感動を与えていただいたアスリートの皆様に感謝申し上げると同時に、今後の御活躍を御期待申し上げておきます。
 それでは、質問に入ります。
 まずは、消費者庁等の移転について質問いたします。
 九月一日に決定された国の方針で、来年度から本県に消費者行政新未来創造オフィスが設置されるということで、消費者庁の一部移転が明記されました。徳島県側と霞が関の官僚との間では熱気に差があるとの報道もなされていたことから、国からどのような結論が示されるのかと思っておりましたが、国の中央省庁そのものが徳島県に設置されるというのは非常に大きな意義があると考えております。
 本県からの提案により消費者庁が来てくれるということになったわけでありますから、今後、その受け入れ準備をしっかりと整えることが重要になってまいります。とりわけ、国の方針においては、消費者行政新未来創造オフィスが消費者行政の発展、創造の拠点となるためには、徳島県の協力はもちろん、関西、中四国の周辺地域の協力が必要なこと、また行政だけでなく、企業、学術機関等との連携も必要になることなどが記載されております。
 また、三年後には検証見直しも控えております。これまでは、徳島に来てくださいという提案でありましたが、これからは、徳島と一緒に具体的な施策をつくり上げていきましょうということになります。ということは、我々に求められることもそれだけ大きなものになると思いますし、県だけではなく関係各方面との連携、ネットワーク化を図らなければ期待に応えられないことになるのではないかと心配しております。
 そこで、お伺いします。
 来年度の消費者庁の新拠点、消費者行政新未来創造オフィスの設置をにらみ、市町村、近隣府県等との連携、ネットワークをどのように確保しようとしているのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、地震に備えた仮設住宅についてであります。
 先日の熊本地震では、多くの住宅が倒壊し、多数の死者や負傷者が出るなど、活断層による直下型地震の恐ろしさをまざまざと見せつけられたところであります。また、この地震は、これまで例を見ない二度にわたる震度七の揺れを連続して観測し、その大きな揺れのために、十七万戸を超える住宅が被災したところであります。
 この被災により、地震直後は十八万人を超える皆さんが避難所に逃れられましたが、体育館のようなオープンなスペースでの大人数での生活は、プライバシーもなく、対人関係等で大変なストレスがたまるものであったかと思われます。また、車中泊によるエコノミークラス症候群などで体調を壊す方も多かったと聞いており、一刻も早い仮設住宅の整備が必要であったと思われます。
 新聞報道によれば、用地の確保の難航などで仮設住宅の着工がおくれ、去る九月十五日に熊本市でやっと避難所が解消されたとのことでありますが、被災から解消までに五カ月もの長い期間を要したばかりでなく、熊本県全体ではいまだ多くの方が避難生活を送られている市町村もあり、早期の避難所の解消が求められているところであります。
 本県でも、これを教訓に、南海トラフ巨大地震などの際にはこれまで以上に素早い仮設住宅の建設が必要だと改めて認識したところであります。
 私は、東日本大震災の際には宮城県東松島市などに出向き、震災の惨状をこの目で見たり、ボランティア活動にも参加してまいりました。また、その際に仮設住宅にもお邪魔して、実際にそこで生活されておられる方の生の声も聞かせていただきました。冬は寒さがこたえる、隣の声が聞こえるといった、いろいろと不便を感じられる部分が多いというのが実情でありました。
 仮設といえども少しでも快適な居住のためには、木の家が日本の気候風土にぴったり合うのではないかと思われます。実際に、東日本大震災の際に、本県は、徳島県産材である杉を使った板倉構法による仮設住宅の提供を行っており、好評であったと聞いております。
 木の家というと、プレハブなどと比べ本格的で、迅速な施工が難しい印象がありますが、いざ発災の際にも、事前に工夫して備えておけば、迅速な対応もできるのではないかと思われます。
 そこで、お伺いいたします。
 発災時の迅速な仮設住宅の建設のため、どのような対策を講じていくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、熊本地震を教訓に、罹災証明書の発行がスムーズに進むような対策と準備を進めておくことが重要であるという見地から質問いたします。
 熊本日日新聞の亀井記者の記事が、月刊自治研九月号に投稿されています。その中では、熊本地震発生以降の現場の様子、対応の様子が書かれております。亀井氏は特に、市町村の事務とされている罹災証明書の発行が遅々として進まなかったことについて言及しています。
 罹災証明書は、仮設住宅への入居のほか、被災者生活再建支援金の給付、税や保険料の減免、猶予など、被災者を支援する対策の基礎資料となります。半壊、大規模半壊、全壊の判定には、職員が現地に出向いて調査しなければなりません。職員のマンパワーが重要なわけです。しかし、行財政改革の名のもとに、全国の自治体で職員削減が進められており、熊本県内でも平成の大合併を経て職員数が減り続けている中、今回の震災が起こりました。
 救命救急の初期段階を過ぎると、家屋などの緊急危険度判定や罹災証明書の発行、これに伴う家屋調査など、避難者や損壊家屋への対応に業務の比重が移ってきたといいます。五月末時点で、熊本県と被災十四市町村に全国から延べ四万人を超える行政職員が応援に駆けつけました。ただ、それでも罹災証明書の発行は遅々として進まなかったといいます。職員も被災し、マンパワーが不足しているということもありますが、証明書発行に向けての準備不足、調査に当たる職員を育成してこなかったことなどが指摘されております。
 南海トラフ地震や中央構造線直下型地震の発生が危惧される本県としても、日ごろから市町村との連携を密にし、調査に当たる職員を日ごろから育成しておく必要があり、備えておくことが大事なのではないでしょうか。
 そこで、お伺いいたします。
 大規模災害に備え、罹災証明書を円滑に発行できるよう、人材の確保や県の支援体制について御所見をお伺いいたします。
 次に、がん対策、特に乳がん対策についてお聞きいたします。
 現在、日本人男性の二人に一人、女性の三人に一人ががんで亡くなっている時代になっております。そんな中、国が率先してがん対策に取り組むため、二〇〇六年にがん対策基本法が成立し、県内においても、がん診療連携拠点病院を設置、チーム医療の実践、緩和ケアの充実などさまざまな取り組みが実施されておりますが、がん患者の苦痛、苦悩は、聞き及ぶ限り、かなり厳しいものがあります。
 現在、国、県挙げて男女共同参画社会を目指し、女性が輝く社会を目指していますが、健康というのはその実現に向けて大変重要な要素であります。中でも、女性の十一人に一人がなるとされる乳がんは、女性が職場でより存在感を発揮したり、家庭でも妻として母として重要な時期である四十歳くらいから罹患のおそれがある病気です。
 最近、有名な歌舞伎役者の三十歳代のお連れ合いさんが進行性乳がんであることを発表され、若い女性の間でも乳がんが関心事になっております。
 現在、国の補助メニューで市町村が実施するがん検診の普及啓発と受診促進を図るがん検診無料クーポン券は、乳がんの場合は、健診対象者と同様、四十歳から対象となりますが、この際、三十歳や三十五歳などの追加を検討する必要もあると思っております。
 県内では、年間約四百人が乳がんと診断され、約八十人が亡くなっているとされていますが、一般に我が国のがん検診の受診率は欧米に比べて低く推移しています。改めて、予防医学の重要性を県民の方々に理解してもらうことが大切であります。若い世代にもがん検診を受診してもらうことが、がんで亡くなる方を減らし、また県民の皆様の健康寿命を延ばしていくことにつながります。
 十月は乳がん月間です。議会前のケンチョピアにも、啓発のシンボルであるピンクリボンののぼりや旗がなびいております。検診率の向上は、県民の皆さんの意識が変わることから始まります。このために、若年層には、学校教育における検診という二次予防を保健や体育の授業で子供たちに浸透させることを初め、社会人に対しても啓発活動は必要であります。
 そこで、お伺いいたします。
 県として、乳がん検診の受診率の向上のためどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、本県の麻疹対策について伺います。
 最近、麻疹、一般的にははしかと言われておりますが、このはしかが我が国の広い範囲で流行しております。ことし八月には関西国際空港で感染が確認され、大阪府の発表では、九月七日時点で三十三人の空港職員が感染したとのことです。また、千葉県松戸市や兵庫県尼崎市でも感染が確認されております。
 このように、今後、はしかの感染拡大が懸念されております。はしかについては、麻疹ウイルスによって感染し、感染経路としては、空気感染、飛沫感染、接触感染です。また、その感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ一〇〇%発症するとされております。しかし、今回の流行でも、ほとんどの人が回復しており、重症化には至っておりません。
 また、我々の年代では自然に感染していたと思いますが、はしかは一度発症すると一生免疫がつくと言われております。それで、はしかの予防については、手洗い、マスクのみでは完全とは言えず、ワクチンの接種が有効であります。
 ワクチン接種については、平成二年四月二日以降に生まれた人は、一歳児と小学校入学前の二回定期接種しております。今回の広域的な発生でも、感染者の多くが、これより以前に生まれた、定期接種を一回しか受けていない世代の方でしたので、定期接種をしっかり受けておくことが今後の最良の予防策ではないかと考えます。
 また、県民の中には、自分が過去にはしかの予防接種を受けたかどうか覚えていない、それをどこに相談していいかわからない人もいると思いますので、県民の不安を解消するよう、はしかについての啓発とともに、自分のウイルスの抗体があるかどうかを調べる抗体検査もあるようですので、これらの検査やワクチン接種に係る相談対応等についての周知も必要ではないかと考えます。
 そこで、お伺いいたします。
 県は、今回のはしか、つまり麻疹の広域的流行を受け、どのような対応をしようとしているのか、御所見をお伺いいたします。
 それぞれ御答弁をいただきまして、質問を続けてまいります。
 
飯泉知事 庄野議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。
 まず、消費者庁の新拠点の設置をにらんだ市町村、近隣府県などとの連携について御質問をいただいております。
 新たに設置される消費者庁の新拠点において、全国の消費者の皆さん方にとっての利益となる高い成果をつくり出すためには、議員からもお話しのように、県内はもとより周辺地域の協力を得た幅広い連携ネットワークの構築が成否を握る重要な鍵である、このように認識いたしております。
 このため、県内におきましては、市町村や企業、大学などに対しまして国の方針の意義を説明するとともに、全県が一体となって消費者行政のさらなる取り組みを推進する体制づくりに向けまして協調、調整を進めているところであります。
 また、周辺地域、とりわけ関西、中四国に対しましては、関西広域連合を初め関西経済連合会、四国知事会、中四国サミットや、これらを構成する府県や事業者などともこれまで以上に情報共有を密にするとともに、府県を超えた消費者行政の展開が可能となりますよう、さまざまな機会を捉え、連携組織のさらなる拡充あるいは強化、そして新設、地域全体の機運醸成に向けた共同事業の実施などについて積極的に提案いたしてまいりたいと考えております。
 これに加え、九月補正予算として、消費者庁の新拠点の円滑な設置運営を初め、この拠点が十分に機能を発揮できますように、県といたしましてしっかりとサポートするため、新次元消費者行政創造拠点推進事業を提案させていただいているところであります。この事業では、市町村、企業、大学における消費者行政や消費者教育などの取り組みに関する調査分析を通じ、消費者庁が実施することといたしております全国展開を見据えたモデルプロジェクトを支援するための新たな実証フィールドの発掘や人材ネットワークの確保につなげてまいりたいと考えております。
 今後とも、地域や分野を超えたネットワークを構築することで、新拠点の円滑な運営がなされ、新次元の消費者行政や消費者教育を徳島から全国に発信することができますよう、消費者庁を全力でサポートいたしてまいります。
 次に、発災時の迅速な仮設住宅建設のため、どのような対策を講じていくのか、御質問をいただいております。
 本県では、今後三十年以内の発生確率が七〇%程度とされる南海トラフ巨大地震や、中央構造線活断層帯を震源とする直下型地震の発生が危惧されており、死者ゼロに向けた対策は待ったなしの状況となっております。
 このため、被災者の住居となります仮設住宅につきましては、円滑に供給ができますよう、関係団体との間で住宅の建設やあっせんに関する協定を締結いたしますとともに、平時からの準備や発災後の対応を具体的に取りまとめました徳島県応急仮設住宅供給マニュアルを策定するなど、災害に備えた取り組みを進めてきているところであります。
 しかしながら、さきの熊本地震では、資材や用地の確保に時間を要し、仮設住宅の整備が大変おくれたこと、利便性が悪い場所に設置された住宅には入居辞退が相次いだことなどによりまして、結果として避難所や車中での避難生活が長期化し、健康被害が多発するなど、被災者への迅速な住居確保や適地選定といった大きな課題が浮き彫りとなったところであります。
 このため、九月補正予算におきましては、まず、輸送路の分断によりまして支援物資が届かない場合でも迅速かつ快適な仮設住宅を供給することができますよう、豊富な森林資源を有する本県の強みを生かし、徳島ならではの木造仮設住宅を供給する循環型徳島モデル構築事業を提案させていただいているところであります。
 この事業では、平時は市場流通の製材品として備蓄し、発災時には建設用部材として活用するリバーシブルな供給体制の構築、川上の木材生産者、製材業者から川下の建築士までの連携体制の構築、仮設住宅使用後も木造建築物への再利用や恒久住宅への転用が可能となるモデルの作成を行い、地域においてみずからが木造仮設住宅を速やかに供給できる体制を構築いたしてまいります。加えて、被災者の居住性や利便性を加味いたしました、より実効性のあるフィールドを確保し、実証実験を行い、その成果を踏まえ、県内への普及はもとより、広く全国へも発信、普及いたしてまいりたいと考えております。
 今後とも、避難生活の長期化によります災害関連死を初め、防ぎ得た死をなくすとの強い気概のもと、被災者の皆様方に対し、利便性のよい場所に質の高い仮設住宅を迅速に供給することができますように、しっかりと取り組んでまいります。

後藤田政策監 罹災証明書の円滑な発行に向けた取り組みについての御質問でございます。
 被災者の生活再建を円滑に図るためには、仮設住宅の入居や支援金の受給など各種支援を受けるための要件である罹災証明書の速やかな発行と、その前提となる住家被害認定調査の迅速化が不可欠であると認識しているところであります。
 この住家被害認定調査につきましては、国から認定基準や運営指針が示されているものの、業務に習熟した職員が少ないことに加え、熊本地震においては、調査件数が膨大な数に上ったことから、調査に時間を要したところであります。
 本県では、これらの業務を担う人材を育成するため、市町村に対し、毎年度、住家被害認定に関する説明会を開催するとともに、関西広域連合が主催する被害認定業務研修会への参加を呼びかけるなど、業務を担う自治体職員の養成やスキルアップに努めているところであります。また、本年七月には、住家被害認定の迅速化に向け、広域的な取り組みや研修の必要性を国に提言するとともに、今後、県においても、座学はもとより、実際の被災事例に基づく演習も取り入れた、より実践的な研修会を新たに実施し、さらなる人材育成に取り組んでまいります。
 さらに、熊本地震の教訓を踏まえ、単独の市町村だけでは被害認定調査や罹災証明書の発行に対応できないことを想定し、被災市町村の自治体機能の維持確保に向け、徳島県及び市町村の災害時相互応援協定に基づき、県内市町村間の応援派遣を円滑に進めてまいります。
 また、南海トラフ巨大地震のような広域的な大規模災害時においては、県域を越えた職員の派遣が必要となることから、全国の市町村からの支援窓口となる市長会や町村会との連携を強化するとともに、県と市町村で構成する徳島県災害時相互応援連絡協議会を活用し、県内市町村の受援体制の構築に取り組んでまいります。
 今後とも、円滑な罹災証明の発行に向けた人材育成や支援体制の充実に努め、被災者の速やかな生活再建が図られるよう、しっかりと取り組んでまいります。
  
吉田保健福祉部長 議員から二点御質問いただきました。
 まず、乳がん検診の受診率向上についての御質問でございますが、がんは昭和五十六年以降、国及び本県における死亡原因の第一位であり、中でも乳がんは、女性がかかるがんの中でも最も多く、晩婚、未産、高齢初産などライフスタイルの変化により、今後も増加すると予測されております。
 一方、がんの治癒の目安とされている五年生存率は、乳がんは九一・一%と、五大がんの中で最も高く、早期発見、早期治療を行えば命が助かる可能性が高いことから、乳がん検診は特に有効な手段と認識しております。
 がん検診の受診率向上のため、県ではこれまで、居住する市町村以外でも乳がん検診及び子宮がん検診を受診できる広域化を全国に先駆けて実施し、国の補助により市町村が実施する無料クーポン券の配布、母の日キャンペーンや、議員から言及がございましたケンチョピアでのピンクリボンイベントによる啓発、学園祭や授業等において大切な人に向けたがん検診の受診を勧めるメッセージカードの作成、小中学校のモデル校での医師やがん経験者から学ぶがん教育の実施などの取り組みを行っているところでございます。
 こうした取り組みの結果、乳がん検診の受診率は、平成二十二年の二七・三%から、平成二十五年には三三・一%と、五・八ポイント向上し、徐々に効果があらわれてきているところでございます。
 また、市町村が実施する乳がん検診は、科学的根拠に基づく国の指針で、対象者を四十歳以上としておりますけれども、四十歳未満の若い方には定期的な自己触診を奨励し、啓発を行っているところでございます。
 今年度におきましては、新たに、事業所向けのセミナーを開催し、職場でのがん検診の受診促進を行うとともに、県内のイベントにおいて、検診車による乳がん検診や啓発活動を積極的に行うことといたしております。
 今後とも、市町村や関係団体とも連携し、乳がんを初めとするがん検診の受診率向上にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、今回の麻疹、いわゆるはしかの広域的流行を受け、どのような対応をしようとしているかとの御質問でございますが、我が国では、かつて多くの方々が麻疹に感染しておりましたが、予防接種の積極的な勧奨を行った結果、患者数が大幅に減少し、平成二十七年三月、世界保健機構により、日本は麻疹の排除状態にあると認定されたところでございます。しかしながら、わずかではありますが、その後も海外への渡航歴のある方などから輸入症例も散見されております。
 本県では確認されていないものの、本年八月には、関西国際空港内の事業所で複数の感染者が確認されるとともに、千葉県や兵庫県の乳幼児などの感染が報告されるなど、十七都道府県で発症が見られましたが、九月二十九日には、関西国際空港内事業所の集団感染が終息したとの発表がございました。
 麻疹は感染力が非常に強く、免疫のない方は確実に発症すると言われていることから、まずは、市町村で実施している一歳児と小学校入学前の乳児、幼児に対する二回の定期接種の確実な実施が一番の予防策であると考えております。
 今回の事案を踏まえ、県といたしましては、御本人のワクチン接種歴や抗体の有無の確認方法、麻疹の症状、予防方法などについて、改めて県のホームページで周知させていただくとともに、発生すれば第一線で対応に当たっていただく医療機関の医師が参加する徳島県医師会感染症対策協議会を九月十三日に、また市町村、保健所、有識者等で構成する徳島県麻疹対策会議を九月二十三日にそれぞれ開催し、定期接種の確実な実施や県内発生時の対応について関係機関で確認したところであります。
 引き続き、麻疹の感染予防と蔓延防止を図るため、市町村が行う定期接種が確実に行われるよう県民への周知啓発に努めるとともに、他府県との情報共有に努め、県内で発生した場合には、関係機関と連携協力し、早期の感染防止が図られるよう、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
  
庄野昌彦 それぞれ御答弁をいただきました。少しコメントを申し上げたいと思います。
 消費者庁については、全面移転を目標に、まずはこのたび県庁に入ることになる新拠点が円滑に運営できますように、これは近隣の県、それから府、それから市町村、そして企業さんとか大学の皆さん方とも協力しながら、不安な部分を取り除いて、全面的に三年後運営できるようにしっかりと県としてサポートしていただきたいと存じます。
 それから、仮設住宅については、本当に熊本震災以降、私の中で本当に気の毒だなあというふうに思っておりました。足を伸ばさずに寝る、このことがどれだけ苦痛なものか、またプライバシーが守られない中で長時間過ごすということがどれだけストレスになることか、それにつきましては、やはりいっときも早く足を伸ばして寝られる、プライバシーが確保できる仮設住宅の建設というのが本当に必要だなというふうなことを感じまして、質問させていただきました。
 県のほうも本当に対策をとられておるようでございまして、本当に安心しておりますけれども、快適な木造の仮設住宅をいざ発災のときには迅速に建設できるような仕組みを、今の段階からぜひとも市町村とも協力しながら、備蓄についても検討して、お願いしておきたいというふうに思っております。
 市町村には、例えば廃校になった学校とか、例えばスペースをもし要るのであれば確保できるところというのは探せばあると思っています。そういうところに仮設住宅用の木材を備蓄しておいて、いざというときにはその木材を使うということにすれば、迅速に建設できると思います。
 また、罹災証明書につきましては、大規模災害時には必ずこれは問題になります。南海トラフ地震、広大な地震のときに備えて、ぜひとも市町村と連携して、県としても万全な体制が、市町村の支援、とっていけるように整えていただきたいというふうに思います。
 乳がん対策につきましては、早期発見、早期治療をすれば命は助かります。一人でも多くの命を救うために、これはもう地道な啓発活動しかありませんけれども、どうか全力で啓発、そして一人でも命を救うということを行っていっていただきたいというふうに思います。
 麻疹、はしか対策につきましては、これはワクチンを接種すれば予防できる病気であります。これは蔓延することがないように、予防接種の啓発や、また万全の対策を、他府県の情報共有を確かなものにしながら、迅速に行っていただきたいというふうに思っております。
 それでは引き続き、質問を続けてまいります。
 水素エネルギーの活用についてお伺いいたします。
 先月の台風十六号では、徳島市を初め県内各地で道路や家屋が浸水被害に遭いました。また、さきの台風十号でも、東北、北海道が大きな被害を受けるなど、国内はもとより世界各国で、地球温暖化が原因と見られる異常気象が発生しており、地球レベルでの深刻な事態が懸念されております。
 こうした中、昨年十二月にフランスで開催されたCOP21において、百九十六の国、地域が協調して温室効果ガスの削減に取り組む国際的枠組み、パリ協定への合意が実現いたしました。我が国は、このCOP21で、二〇三〇年までに二〇一三年比で温室効果ガス排出量を二六%削減するとの約束草案を提出しましたが、私は、その実現のためには、自然エネルギーに加え、水素エネルギーのさらなる普及が重要な鍵を握っていると考えております。
 昨年九月の代表質問で、私は、水素エネルギーを活用した地域の防災力強化について提案したところ、知事からは、避難所へ駆けつけて電気を供給できる燃料電池自動車を県公用車に率先導入していくとの答弁がありました。
 ことしに入り、その言葉どおり、県は燃料電池自動車を二台購入するとともに、水素ステーションを整備いたしました。その開所式には私も参加させていただき、燃料電池自動車にも乗せていただきました。
 また、去る九月八日の徳島県水素グリッドフォーラムでは、会場内には燃料電池自動車や燃料電池フォークリフトのほか、未来の水素社会を展望したジオラマ、さらには燃料電池自動車に接続できる外部給電器も展示してありました。この展示パネルの説明によると、この外部給電器は、燃料電池自動車の発電能力を最大限発揮させることで、一度に複数の電気製品へ電力を供給できるため、アウトドアでの照明や災害時での非常用電源などさまざまな場面での利用が可能とありました。まさに私が提案していた水素エネルギーを防災に生かせる機器であり、今後、例えば停電時における人工透析の実施といった災害時の電源確保の観点からも、燃料電池自動車を初めとする水素エネルギーのさらなる普及促進が重要であると認識したところであります。
 そこで、お伺いします。
 地域防災力の強化に水素は非常に有効だと思われますが、今後、防災面における水素エネルギーの利活用についてどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、木育についてお伺いします。
 木育という言葉は、食育ほどまだメジャーではないように思いますが、とても重要な視点だと思い、今回質問させていただきます。
 木育という言葉自体は北海道で使われ始めたそうですが、平成十八年九月に森林・林業基本計画が閣議決定され、木育の促進が明記されたことから、国や全国各地で取り組みが広がってきております。日用品やおもちゃなど、身の回りにプラスチック製品などが多い中、この木育というキーワードのもとで、木でつくられた日用品の普及をもっともっと図っていこう、子供の教育にももっと使っていこうという機運が全国的に高まってきていると言われております。
 木育のトップランナー、牽引役としては、東京都新宿区にある認定NPO法人グッド・トイ委員会が、木のおもちゃとともに全国を回る木育キャラバンや、自治体向けに、生まれた赤ちゃんに地産地消の木製玩具を誕生祝い品としてプレゼントするウッドスタート運動などを進めており、本年三月には、長野県塩尻市において第三回全国木育サミットが開催されています。この活動は、木を真ん中に置いた子育て、子育ち環境を整備し、子供を初めとする全ての人たちが木のぬくもりを感じながら楽しく豊かに暮らしを送ることができるようにすることであります。
 木のおもちゃは、子供の五感に働きかけ、感性豊かな心の発達を促すだけではなく、親にとっても癒やし効果があります。子供が育つ環境に木を取り入れていくことで、木のよさ、魅力を知ってもらう大きなきっかけにもなります。
 本県でも、木育を進める施設として、徳島市籠屋町商店街に、子育てほっとスペースすきっぷの森もっくがあります。先日、私も見学させていただきましたが、床も壁も全面、県産材で囲まれ、木でつくられた幼児用のおもちゃや木のボールでいっぱいの木のボールプールなどがあり、多くの子育て中のお父さん、お母さんがお子さんを連れて遊びに来ています。木の香りに包まれて安らげると大変好評で、リピーターも多いそうです。
 私は、木育は木が好きな人を育てる活動と考えています。
 そこで、お伺いします。
 本県においても、木育の重要性をより強く認識し、本県の木材を原料に使ったおもちゃの開発とか木育イベントなど、木育活動をさらに推進してはどうかと考えますが、御所見をお伺いします。
 次に、野生鳥獣の管理対策について質問いたします。
 近年、野生鳥獣の生息数の増加や生息域の拡大に伴う被害は、農林水産業にとどまらず、生態系、生活環境など広い範囲に及んでおり、中でも農作物の被害総額は、平成二十一年度から毎年度一億円を超える被害が続くとともに、林業では、ニホンジカによる植林木の食害や樹皮を剥ぐ被害が年間で百ヘクタールを超える規模となっており、経営意欲の減退を招いております。また、自然公園では、希少植物を初めとした多様な植生が食べられることにより、そこをすみかとする昆虫や小鳥を初めとした多くの生物の生息環境が損なわれ、生物多様性の維持に支障を来すとともに、表土の流出により、森林が持つ国土保全機能等の低下も懸念されております。
 このような事態に対処するため、被害を及ぼしている鳥獣の個体数の削減に向けて目標を定め、抜本的な鳥獣捕獲対策を集中的に実施するとともに、捕獲対策を担う狩猟者の育成確保や被害防止のための取り組みも一体的に推進する必要があります。
 現在、環境省では、平成二十九年度から平成三十三年度まで向こう五年間の野生鳥獣の保護及び管理を図るための事業実施基本指針の策定が進められており、去る六月から七月にかけて実施されたパブリックコメントで示された案を見せていただきますと、平成三十五年度までに鹿やイノシシの個体数を半減させるとともに、ニホンザルについては加害を及ぼす群れを半減させることが基本的な考え方として示されております。
 一方、県においても、平成二十六年度にニホンザル適正管理計画を策定し、平成三十五年までに、農作物や生活に被害を及ぼしている群れと個体数の半減を目指して、年間を通じた捕獲が実施されておりますが、鹿やイノシシについても個体数の半減を目指した管理を進めるべきであると考えます。
 また、県内に多くの鳥獣保護区が指定されておりますが、狩猟ができないため、狩猟期には鹿やイノシシの逃げ場になっていると言われています。保護区の中には自然公園もあり、希少植物を初めとした植生の食害が進むことにより生物多様性が損なわれることが懸念されております。保護区であっても、鹿やイノシシについては積極的に捕獲を進めるべきではないでしょうか。
 そこで、お伺いします。
 農林業や自然環境、生活環境に大きな被害を及ぼす野生鳥獣の適正管理をどのように進めていくのか、御所見をお伺いします。
 次に、働き方改革について質問いたします。
 現在、非正規雇用労働者は約四割に達すると言われ、正規雇用労働者との賃金や労働者福祉の格差も指摘されているところであり、非正規雇用労働者の待遇改善は待ったなしの重要課題であります。さらに、男女の役割分担意識もまだ根強く残っているところであり、女性もさらに活躍せよ、家事も育児も両立せよということではなく、男女がともに家庭や地域生活等と職業生活を両立することができる環境づくり、すなわち男性も女性も一人一人が大切にされ活躍できる社会づくりを進めることが重要ではないでしょうか。
 安倍総理は、働き方改革を最大のチャレンジとして位置づけ、長時間労働の抑制、同一労働同一賃金の実現、高齢者の就労促進、柔軟な働き方の推進を主なテーマとし、担当大臣を設けるとともに、この九月二十七日に、働き方改革実現会議をスタートさせ、年内には同一労働同一賃金のガイドラインを策定し、年度内に働き方改革の実行計画を策定すると発表しました。
 これまでも、国においては、長時間労働削減推進本部や正社員転換・待遇改善実現本部を設置し、全国の労働局を通じてさまざまな取り組みが実施されてきたところでありますが、不適切な労働環境のもとで若者などが長時間労働や使い捨てにされているいわゆるブラック企業の存在や非正規雇用労働者も依然として高い割合にある状態です。政府の行おうとしている働き方改革については、関連する法改正など、全国一律に解決すべき取り組みも必要であるということは認めつつも、一方で、これまでの取り組み結果を見てもわかるとおり、地方自治体が主体となり、労働局と連携し、地域の個性に根差し、創意工夫を凝らした取り組みが極めて重要であると考えております。
 そこで、お伺いいたします。
 このような状況の中、徳島県においては、働き方改革について、県としてどのように捉え、今後、徳島ならではの働き方改革にどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、犬猫殺処分ゼロに向けた取り組みについてお伺いします。
 私は、過去何度となく本会議でこの問題について取り上げてまいりましたが、今や全国的に、犬猫との共生社会の実現に向けたさまざまな取り組みが行われており、神奈川県では、避妊去勢手術やマイクロチップの普及など、飼い主の終生飼養への意識の向上により、収容頭数が減少するとともに、多くのボランティアの方々の協力により、収容された犬猫の里親探しがなされ、殺処分ゼロを実現したと伺っております。
 本県でもこれまで、動物愛護管理センターを中心に、徳島県獣医師会やボランティアの方々との協力によってさまざまな取り組みが行われた結果、一万頭を超えていた殺処分数が、昨年度には千五百頭を下回るまでに削減されており、これまでの取り組みに対し敬意を表したいと思います。
 しかしながら一方で、まだまだ救える命があるのも事実であります。折しも、近ごろは史上空前の猫ブームと言われ、メディアでも大きく取り上げられておりますが、こうしたブームも利用して、動物愛護管理センターが収容する犬猫の譲渡をこれまで以上に進めていくことが殺処分ゼロへの近道になるのではないかと考えます。
 そこで、お伺いします。
 犬猫の殺処分ゼロに向けてどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。
 それぞれ御答弁をいただき、まとめに入ります。
 
飯泉知事 まず、防災面における水素エネルギーの利活用についてどのように取り組んでいくのか、御質問をいただいております。
 今年八月、観測史上初めて東北地方の太平洋側へ直接上陸した台風十号を初め、地球温暖化が原因と見られる異常気象が相次いでおり、温室効果ガス排出量実質ゼロに向け、究極のクリーンエネルギー水素の積極的な利活用がまさに不可欠となっております。
 県におきましては、燃料電池自動車の率先導入に加え、中四国初、自然エネルギー由来水素ステーションと、四国初、移動式水素ステーションの設置を実現し、移動式水素ステーションの機動性を生かした第一回アジアウェイクボードチャンピオンシップin三好市池田湖での実証運用、水素グリッドフォーラムを初め、県庁見学会や水素体験教室による普及啓発など、さまざまな活動を積極的に展開いたしているところであります。
 こうした取り組みが、自然エネルギー先進国であるスウェーデンの循環経済に関する政府調査委員会の目にとまり、去る九月十六日、調査視察のために県庁を訪れていただいたところであります。全国の都道府県の中では、調査先としては徳島県のみであり、燃料電池自動車の試乗体験や水素ステーションの視察などを通じまして、地方初の水素グリッド社会構築に向けた取り組みを高く評価いただいたところであります。
 水素は、圧縮や液化することで体積を数百分の一にできることから、貯蔵、運搬に適しており、平時は、自然エネルギーから水素を生成し、消費地へ運んだり、蓄電池のようにためる一方、いざ発災時となると、避難所での非常用電源はもとより、医療機関における自家発電の補助、信号機、携帯電話基地局への電力の供給など、さらなる利活用へ期待が大いに膨らんできているところであります。
 災害に強い水素の特性に鑑み、燃料電池自動車や移動式水素ステーションを所有する事業者と、災害時における応援協定を締結いたしますとともに、九月の県総合防災訓練では、バルーン型LED投光器を用いて燃料電池自動車の高い給電能力を実証したところであります。
 今後、新たに導入する外部給電器、いわゆるV2Lを活用した遠隔地への電力供給実験、エネルギーの地産地消を実現し発災時の電源確保にも資する県内産の副生水素の面的利用に向けた調査、避難所への熱、電気を供給することのできる定置型燃料電池の設置を初め、市町村や事業者への水素導入の提案など、防災面での水素活用も積極的に展開いたしてまいります。
 平時、災害時でシームレスに利活用することのできる水素の可能性をさらに追求し、一歩先の未来である水素社会の実現に向け、徳島ならではの取り組みを一層加速いたしてまいります。
 次に、本県の木材を原料に使ったおもちゃの開発や木育イベント、木育活動をさらに推進してはどうか、御提言をいただいております。
 県では、豊かな森林を守り、その恵みを生かし伝えていくため、徳島県県産材利用促進条例を全国に先駆けて制定し、県産材のすぐれた性質やその利用によって地域経済の活性化のみならず地球温暖化防止にも役立つことを学ぶ木育を子供から大人まで幅広く推進いたしているところであります。
 具体的に申し上げてまいりますと、木材関連団体や子育て支援団体の皆さん方と連携し、幼児を対象とした木育広場の開設、青少年を対象とした森林体験学習、社会人を対象とした県産木造住宅セミナーなどを実施し、さまざまな年代の皆様方に対し、森林や木材に親しみ積極的に利用していただくことで、林業、木材産業を支える人の輪が幾重にも広がっていくよう取り組んでいるところであります。
 また、新未来「創造」とくしま行動計画におきましては、木育の拠点施設として、県産材フローリングや木のおもちゃを設置したすぎの子木育広場を平成三十年度までに二十カ所設置する目標を掲げ、議員御紹介のすきっぷの森もっくを初め、これまで五カ所の木育広場を設置いたしてまいりました。今年度は、木育広場をさらに増設いたしますとともに、森林、木材の知識や森林レクリエーション、木工工作などの技術、技能を身につけた木育リーダーを新たに養成し、木育を効果的に普及していくことといたしております。
 さらに、本年三月、設立いたしました、木材建築団体を初め子育て支援団体、また大学など県民総ぐるみで県産材利用を進めるとくしま木づかい県民会議が、今月の二十二、二十三日、あすたむらんどで開催予定のとくしま木づかいフェアにおいて、木のおもちゃ遊び、木工工作、森林観察などを実施いたしまして、豊かな森林や木材の恵みに触れながら暮らす喜びを家族みんなで再発見していただくことを計画いたしているところであります。
 また、とくしま木づかい県民会議では、県産材の新たな用途開発に向け、親子で遊びながら県産材の魅力を感じることのできる木のボールプールを初めとしたおもちゃや木育教材など、新商品づくりにも積極的に取り組んでまいります。
 今後とも、全ての県民の皆様方が木と触れ合い、木に学び、木でつながるよう、木育をより一層推進いたし、県産材利用の機運を盛り上げますとともに、徳島の木材あるいは林業、木材産業の将来を支える人づくりをしっかりと推進いたしてまいる所存であります。

小原危機管理部長 庄野議員の御質問に二点お答えをさせていただきます。
 まず、野生鳥獣の適正管理についての御質問でございますが、野生鳥獣による農林水産業や自然環境などへの被害は、県民の皆様の安全な暮らしを脅かす喫緊の課題であり、中でも、ふえ過ぎた鹿や猿、イノシシの適正管理は極めて重要であると認識しております。
 中でも、議員お話しの鳥獣保護区は、狩猟期に鹿の逃げ場となるとともに、自然公園にも指定されているところでは希少種の食害が懸念されるため、昨年度より、指定管理鳥獣として保護区でも捕獲を進めているところでございます。
 また、猿につきましては、群れ単位で行動し、高い社会性や学習能力を有することから、環境省や大学との連携のもと、被害を及ぼす群れの個体数や行動特性を把握するテレメトリー調査、安楽死や避妊薬による繁殖抑制など、新たな手法を取り入れた管理モデルの実証に取り組んでおります。
 さらに、県では、こうした取り組みを加速し、県民の皆様が本当に被害は減少したと実感していただけるよう、新たに平成二十九年度から向こう五年間の鹿や猿、イノシシの適正管理計画を本年度中に策定してまいりたいと考えております。計画の策定に当たりましては、有識者から成る委員会において、行動や繁殖生理の科学的分析に基づく個体数の調整、鳥獣保護区における弾力的な捕獲の実施など、あらゆる角度から検討を加え、効果的な被害防止策を盛り込み、平成三十五年度を目途に個体数の半減を目指してまいります。
 今後とも、野生鳥獣の適正管理を強化し、県民の皆様が安心して暮らせる地域社会の実現にしっかりと取り組んでまいります。
 次に、犬や猫の殺処分ゼロに向けた取り組みについての御質問でございますが、本県では、人と動物がともに暮らせる地域づくりを目指して、平成二十年度に徳島県動物愛護推進計画を策定し、殺処分ゼロに向けた取り組みを進めてまいりました。
 具体的には、獣医師会や市町村と連携した不妊去勢手術の実施のほか、ペット動物へのマイクロチップの装着、災害救助犬やセラピードッグの育成など、迷子になった動物を飼い主のもとへ戻す返還や新しい飼い主を見つける譲渡の取り組みを積極的に展開することで、殺処分数を削減してきたところでございます。特に、本県の犬や猫の譲渡数は、平成二十七年度には六百七頭を数え、動物愛護管理センターが開所した平成十五年度の百十頭に比べまして五倍を超える増加となっているところでございます。
 現在、県では、この機を捉え、さらなる譲渡を推進する上で欠かせない存在であるボランティアの皆様が積極的に活動できるスペースを確保した譲渡交流拠点施設の整備に着手しておりまして、平成三十年度の供用を予定しているところでございます。今後は、この施設の一日も早い供用を目指すとともに、県、市町村、関係団体等から成るプロジェクトチームを立ち上げ、施設の効果的な運用や実効性のある対策を展開することで、譲渡することが可能な助けられる犬や猫の殺処分ゼロを早期に実現できるよう、全力で取り組んでまいります。
 
小笠商工労働観光部長 働き方改革について、県としてどのように捉え、今後、徳島ならではの働き方改革にどのように取り組んでいくのかとの御質問でございます。
 少子高齢化が急速に進行する中、本県においては、労働力人口の不足が現実のものとなってきており、これまで働く意欲を持ちながらも活躍できなかった人たちを含め、県民総活躍社会を実現する働き方改革は極めて重要な課題と認識しております。
 このため、進取の気性に富み指導的立場を目指す女性のためのウーマンビジネススクールの開講を初め、働く保護者のための、全国初、全県展開いたしましたファミリー・サポート・センターや、昨日、板野郡内でスタートした病児・病後児ファミリーサポートサービスなど、女性の活躍を支援するさまざまな取り組みを実施しているところでございます。
 また、若者の地元定着を目指す全国トップクラスの奨学金返還支援制度の創設、企業や業界団体等とのネットワークに支えられた障がい者雇用の推進、就労や地域社会貢献に意欲の高い定住外国人に対する日本語の学習機会の提供や技能習得のための講座開催など、他県に類を見ない取り組みを展開しております。
 加えて、本県は、特定市場において高い世界的シェアや国内シェアを有する企業を擁するとともに、関西の台所という農業立県でもあることから、あらゆるプレーヤーの皆さんに活躍していただけるニーズがあり、それぞれの特性や能力を生かし、みずからが望む形で仕事と生活の両立ができる職場環境の整備が求められています。
 このため、今後、徳島労働局と本年三月に締結した雇用対策協定に基づく事業計画の二つの柱である人材の確保と働き続けられる環境整備に、新たに、働き方改革に向けた取り組みの推進を加え、三つの柱とするとともに、県と徳島労働局に労働団体、使用者団体を加えた公労使三者により、徳島ならではの働き方改革を検討してまいりたいと考えております。
 このため、まずは、実務者レベルによる検討会を開催し、全ての県民が生きがいややりがいを持って働ける県民総活躍社会の構築に全力を挙げて取り組んでまいります。
 
庄野昌彦 それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げたいと思います。
 水素につきましては、知事の本当にリーダーシップを持って、全国でも徳島県がリーダーの県であると思っております。そういう中でも、究極のエコエネルギーとして未来にも大変大きな可能性があるものと考えております。今後も、全国に先駆けて水素社会を実現させるように取り組んでいただきたいと思います。
 また、木育につきましては、県民の皆さんに本県の豊富な森林資源の価値を再認識していただきまして、もっくで見てきた木質の球のプールは、県産の杉とヒノキを使った本当にいい香りのする木質のプールでございます。そういったものも子供さんに触れていただきながら、木のよさ、そして本県の森林資源の価値等も認識していただいて、これがまた林業や木工業の振興につながっていくようにということで、私は大変期待しているところでございます。
 また、野生鳥獣の対策につきましては、これは昔に比べまして、家がある近くまでイノシシや猿も来ております。お米の中で、収穫間近にイノシシがやってきて、家のすぐ近くなんですけれども、イノシシが夜におりてきて、のたうち回って稲をなぎ倒しているというふうなことが私の実家でもことし起こりまして、本当に鳥獣害の被害というのは大変厳しい状況にあるなあと思います。
 ただ、動物を、野生鳥獣を殺すわけでありますから、本当に心が痛み胸が痛むことでございますけれども、そうした、今は個体を管理するしか、中山間地、そしてまた山を守っていく、そして農産物を守っていくことは本当にできなくなってきておりますので、皆さん方の御協力をいただきながら個体数の減少と適正な管理を行っていくしかないなあと思っております。
 ただ、鹿の肉とかはジビエ料理にも使ったりしているし、それからまた先日は、鹿の革を用いて財布などをつくっているようなこともニュースでもされておりました。そうした野生鳥獣を殺したその肉、そして革なども有効活用しながら、一緒にそうした取り組みを進めていっていただいて、適正管理ができていったらいいなと思います。
 それと、働き方改革につきましては、今のウーマンビジネスのステーション、それからファミリー・サポート・センター等々の話もございました。女性の活躍を支援したり障がい者の雇用を促進したりする本県ならではの取り組みも随分とされております。そうした一人一人が、働く意欲を持った一人一人の方が尊重され、みずからの能力を最大限に発揮して働いていけるような職場環境の整備も、労働局の皆さん方と意見交換を密にしながら、どうか県内の働く方々が少しでも一生懸命働けば本当に報われるような労働環境をつくっていただきたいというふうに思います。
 それから、犬猫の殺処分ゼロについてでございますけれども、これも譲渡が、施設ができた十年前から比べて譲渡が五倍以上の、平成二十七年で六百七頭にも上っているということで、非常に関係各位に私は敬意を表するわけでございます。災害救助犬、セラピードッグも含めて本当に御苦労をいただいておりますけれども、早期に、今、譲渡交流拠点の施設を平成三十年に完成予定ということで予定されているということでありますので、犬猫殺処分ゼロにつきましてはこの譲渡交流拠点施設を本当に生かしていただいて、一匹でも多く助かる命を助けて、殺処分ゼロを早期に実現していただけるようにお願いを申し上げる次第でございます。
 これで全ての質問を終わる予定でありますけれども、少しだけ思いを述べさせていただきます。
 昨年、徳島市の市道で、十月でありますけれども、視覚障がい者の山橋さんと盲導犬のヴァルデスが後進してきたダンプカーにはねられて亡くなった事故から昨日で一年を迎え、徳島の盲導犬を育てる会がしのぶ会を開催したことが、昨日のニュースでも報道されております。ことし八月には、東京の地下鉄ホームから視覚障がいの男性が転落する死亡事故もありました。
 盲導犬を育てる会の竹内安彦理事長は、弱者にとって知らんぷりが一番つらい、子供やお年寄り、障がい者が困っていたら健康な人が先導してあげるような社会になってほしいと言われております。私も本当にそう思います。
 今の世の中、競争、格差の拡大、貧困などが言われておりますけれども、温かい、ともに助け合い、ともに暮らしていける優しい世の中となりますことを心から祈念いたしまして、全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。