2015年9月25日代表質問

(庄野昌彦) 私は新風・民主クラブを代表して質問いたします。知事初め理事者各位におかれましては、温かい御答弁をお願いしておきます
質問に入る前に、ぜひとも申し上げておきたいことがあります。この二十七日が閉会予定となっています第百八十九通常国会において、去る九月十九日、安全保障関連法案が多くの国民の反対、不安の声を無視する形で成立してしまいました。参議院特別委員会では、地方公聴会の詳しい報告、質疑を行わせず、締めくくりの総括質疑すら行わずに採決を強行した政府・与党の姿勢は言語道断です。あの委員会での報道を見ると、委員会採決は本当に有効なのかどうか、私は疑問に思います。政府・与党の今回の対応は戦後七十年、日本社会や国民が守り、育んできた平和と民主主義を踏みにじり、立憲主義に反する暴挙であると改めて強く抗議いたします。
 それでは、質問に入ります。
 まずは、コウノトリの定着に向けた取り組みについてお伺いします。
 去る七月十五日に東京都にある公益財団法人日本生態系協会を会派研修で訪問し、環境保全と地方創生というテーマで同協会の関事務局長から新潟県佐渡市におけるトキの保護とブランド米での活性化のこと、また兵庫県豊岡市におけるコウノトリ保護に向けた地域での取り組みをお伺いしました。また、私の所属する環境対策特別委員会では、去る九月一日に兵庫県豊岡市のコウノトリの郷公園を訪問し、宇都宮副園長から鳴門市のコウノトリに寄せる期待感などをお伺いするとともに、保護・増殖と野生復帰のための環境整備についての説明や公園内のコウノトリの視察など、大変有意義な視察であったと思います。関係各位に感謝申し上げます。
 さて、本県に飛来したコウノトリのペアを定着させるため、県を初め鳴門市、JA、レンコン生産者、大学、環境団体など多くの方々が集結し、コウノトリ定着推進連絡協議会が設立されました。新聞報道によれば、この協議会で地域の受け入れ体制が進めば、鳴門市周辺が豊岡市に次ぐ国内第二のコウノトリの里になる可能性があると専門家が評価しているとのことであり、コウノトリの郷公園の宇都宮副園長ももし来春に抱卵、ふ化ということになれば、豊岡以外では国内初の快挙であるとおっしゃっておりました。コウノトリが豊富な餌場としてみずから選んだこの地域は、自然豊かな地であることを国内外に示すことになり、ひいては本県のイメージアップに大きく資することと思います。
 本県は徳島県環境基本条例に掲げられている人と自然とが共生する住みやすい徳島を目指し、その具体策として二〇〇二年にとくしまビオトープ・プランを策定しています。このプランでは、今後県内でビオトープの保全、復元、創出を推進する上で目標となる野生生物として、水田、ハス田ではコウノトリが代表種として掲げられており、本県にしばしば渡来する鶴類も目標種として掲げられています。十年以上も前に目標種として掲げられていた大型希少鳥類が現在、本県で営巣したり、個体数がふえているということは、本県が取り組んできたさまざまな環境対策が実を結び始めているとともに、本県の生物多様性に関する取り組みをさらにステップアップし、全国に誇れる環境先進県としてアピールできる環境が整ってきたのではと強く感じています。コウノトリ、鶴といった大型の希少鳥類の生息は、単に良好な水辺環境が存在することを示すだけではなく、ブランド農作物の生産、販売や観光振興など、社会経済上の観点からも非常に大きな価値を有する存在であることは、兵庫県のコウノトリ、鹿児島県の鶴、新潟県のトキといった各自治体における地域振興効果の実績からも明らかであり、これは、現在求められている地方創生にも直接つながる取り組みとも言えると思います。そして、本県のコウノトリ定着推進連絡協議会においても、こうした先進地の知見は大いに参考になるのではないかと考えております。
 そこで、お伺いします。
 コウノトリの定着に向けた取り組みのレベルアップを図るため、全国の先進地との交流を積極的に進めていくべきと考えますが、御所見をお伺いします。
 次に、自然災害対策、治水対策についてお伺いいたしたいと思いますが、質問に入る前に本年も台風十一号により被災されました那賀川流域の方々や、また昨日からの豪雨で被災されました徳島県南部の地域の皆様方にもお見舞いを申し上げます。また、関東・東北での豪雨災害被災者の方々に対し心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈念いたしております。
 それでは、那賀川流域の治水対策についての質問をいたします。
 那賀川流域では、昨年の台風十一号に続き、本年七月の台風十一号において浸水被害が発生し、流域全体では約二百ヘクタールに及ぶ浸水被害が発生しました。この中で特に浸水被害が大きな地域は、加茂地区や和食地区など無堤地区ですが、これまで同じ無堤地区であった深瀬地区では本年六月に堤防の閉め切りが完了し、昨年度、床上・床下浸水被害四十四件に対し、ことしの台風による出水では八件と被害の低減が図られるなど、まさに無堤地区解消に向けた河川整備の効果が発揮されていると、治水事業の重要性を改めて認識したところであります。しかし、今なお無堤地区となっている加茂地区や和食地区においては、那賀川本川からの溢水による氾濫で浸水被害が拡大し、再び浸水被害に見舞われました。この那賀川流域には唯一の治水ダムである長安口ダムがありますが、昨年に続き今回の台風においても、そのダム操作は適切であったのか、徳島新聞にも連日記事が掲載されましたように、国への怒り、ダム操作への不信といった住民の悲痛な声が伝えられ、国土交通省による説明会においても、国と住民の主張は平行線をたどり、ダム操作に対する信頼の溝は今なお埋まっていないという状況であります。
 申すまでもなく、災害に強いまちづくりは、地元における切実な課題です。また、那賀川流域は山地部が九二%を占めながらも、県内有数の穀倉地帯であり、下流域には製紙、化学工業、木工業等の主要産業が発展しています。那賀川流域における社会基盤の防災対策の充実なくして徳島の発展はないとの認識のもと、国に対し予算の重点配分と事業の早期完成を強く訴えていただきたいとお願いする次第であります。
 そこで、お伺いします。
 那賀川流域における洪水被害低減に向け、無堤地区の解消に向けた今後の見通しと長安口ダムにおける操作方法の見直しについてお伺いいたします。
 次に、同和行政、人権行政の推進についてお伺いいたします。
 今から五十年前の一九六五年八月に、同和地区に関する社会的及び経済的諸問題を解決するための基本的方策について、内閣の諮問機関であった同和対策審議会から時の佐藤栄作内閣総理大臣に同和対策審議会の答申が提出されました。この同対審答申は、その前文で同和問題の早急な解決こそ国の責務であり、同時に国民的課題であると指摘し、国の責任を明確にし、その後の同和行政を推進していく重要な意味を持つ答申を行いました。この答申を踏まえて、国においては、一九六九年に同和対策事業特別措置法を制定し、以降三十三年間にわたって住環境の整備や福祉対策、産業、職業対策、同和教育など諸施策を実施しました。その結果、一定の成果を上げることができましたが、課題も数多く残っているのが現状であります。全国各地で取り組まれている同和地区を対象とした実態調査では、この十年間で同和地区においては、少子化と高齢化が急速に進行していること、生活保護世帯や母子・父子世帯、単身高齢者世帯が増加、大学進学率の格差などが指摘されております。地対財特法の失効から十二年余りが経過した今日、これまで実施してきた同和問題解決のための施策についての成果や課題の総括が求められております。差別事象は戸籍等の大量不正取得事件や中古住宅販売会社による差別事件、またインターネット上での差別は後を絶たず、部落差別を扇動したり、部落地名総鑑と同様なものの存在も明らかになっているところであります。
 法務省の人権侵犯事件統計では、同和問題は百四十件に上り、依然として差別意識は根深いと言われており、差別解消への努力と啓発は今後とも重要な県の施策として取り組む必要があると考えます。
 去る八月十九日、部落解放同盟中央本部組坂委員長、徳島県連合会橋本委員長ほか役員の皆さんが飯泉知事に要望活動を実施いたしました。いまだ多くの課題が存在することが明らかとなっております。また、こうした中で、残された課題の解決に取り組み、今後の人権教育や啓発の実効性を高めていくためには、改めて県民に対する意識調査を実施するなど、県民の意識や理解の実態を踏まえることが重要であると考えます。
 そこで、お伺いします。
 同対審答申の指摘を踏まえ、今日的な同和地区の生活実態と部落差別の現状について県としてどのように認識しているのか、また県民意識を十分踏まえた上で、残された課題解決に取り組む必要があると考えますが、御所見をお伺いします。
 次に、在宅医療の推進についてお伺いします。
 ことしの七月、文教厚生委員会の県南部視察で、徳島県看護協会訪問看護ステーション海部を訪れ、在宅医療の現状についてお話をお伺いいたしました。その中で、訪問看護職員が在宅で療養される方や家族に寄り添いながら住みなれた地域でその人らしい生活を送ることができるように、それぞれの家庭において工夫しながらきめ細やかにサービスを提供されている状況をお聞きし、訪問看護職員は在宅医療の推進におけるキーパーソンであり、今後、訪問看護の普及や訪問看護職員の確保が重要であると認識いたしました。そして、全国より速いペースで高齢化が進行している本県においては、地域包括ケアシステムを全国に先駆けてつくり上げる必要があると強く感じたところであります。
 また、二〇一三年八月に出された社会保障制度改革国民会議報告書において、地域医療は現在の病院完結型の医療から地域全体で治し、支える地域完結型の医療への転換が必要であり、そのためには地域包括ケアシステムの構築を進め、医療・介護の連携やネットワーク化を図っていく必要があると報告されております。
 こうしたことを受け、本県においても急性期から回復期、在宅医療に至るまで地域全体で切れ目なく必要な医療が受けられる体制の整備が急務であり、とりわけ急性期、回復期の受け皿となる在宅医療・介護を充実させていく必要があると思われます。
 一方、現実問題として、住みなれた我が家での療養の希望をかなえたいと考えながらも、緊急時の対応等に不安を抱えるために、なかなか在宅療養に踏み切れないといったケースもあると聞いております。このように現在、地域医療のあり方については、大きな転換期を迎えている状況でありますが、地域完結型の医療をスムーズに行うためには、病院と在宅との連携が非常に重要であるとともに、今後、安心して在宅で療養するためには、在宅での医療・看護をさらに推進する必要があると考えます。
 そこで、お伺いします。
 地域医療のあり方が大きな転換期を迎える中、在宅医療の推進についてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、観光振興について質問します。
 来年四月、障害者差別解消法が施行されます。この法律は社会全体で障がいを理由にした不当な差別的取り扱いや社会的障壁を取り除くため、国民に教育、研修など、啓発活動を充実させ、ソフト面でも高いレベルのバリアフリー社会を実現しようとするものであります。私はこの法の精神を今注目を浴びている観光においても大いに取り入れ、生かしていくことが大事ではないかと考えています。
 先日の報道によりますと、本県においても四国遍路に訪れる外国人観光客が三年ほどで大幅に増加しているとのことであり、高齢者や障がい者を初め外国人の方々など、誰もがぜひ徳島観光に行ってみようと思っていただけるように、八十八箇所の札所を初め、あらゆる観光施設においても、バリアフリー対応はもとより、ユニバーサルデザインの積極的採用、幅広いニーズに応えるおもてなしなど、ユニバーサルツーリズムの振興を図り、環境整備を進めていくことが求められていると思います。観光統計の旅行消費額を見れば、日本人の国内宿泊旅行が最も経済効果が高く、これからの高齢社会の到来を勘案すると、高齢者や障がい者などの旅の支援をもっともっと行うことが行政としても必要なのではないかと考えます。観光業界でも、これら商品の開発展開に力を入れ始めているようにもお聞きしております。また、外国人観光客に対する言葉のバリアフリー対策として、案内表示の多言語化を推進することや、外国語を話すことができる観光ガイドを配置することなども必要であると考えます。
 そこで、お伺いします。
 外国人を初め高齢者や障がい者など誰もが安心して観光することができるよう、ユニバーサルツーリズムを推進すべきと考えますが、御所見をお伺いします。
 それぞれ御答弁いただきまして、質問を続けてまいります。
   
知事
 庄野議員の御質問に順次お答えさせていただきます。
 まず、那賀川流域の無堤地区の解消に向けた今後の見通しと長安口ダムにおける操作方法の見直しについていただいております。
 那賀川流域におきましては、これまで幾度となく浸水被害が発生してきており、さらに昨年度の被害を受けまして、再度災害防止対策、事前防災・減災対策として無堤地区の早期解消を図るよう国に対して強く政策提言を行ってまいりました。この結果、早速本年の四月、被害が甚大で早急な対策を必要といたします国と県の管理区間にまたがる阿南市加茂地区、那賀町和食・土佐地区の二地区におきましては、床上浸水対策特別緊急事業が同時に新規採択され、平成三十一年度までの五カ年におきまして、予算の重点投資を行い、短期間で集中的に河川整備を実施いたしているところであります。
 このような中、本年七月の台風十一号では、長安口ダムの上流域で五百ミリを超える流域平均雨量を観測し、過去最大の流入量を記録いたしました昨年八月豪雨に続く出水となったところであります。
 この台風の接近に際しましては、長安口ダムの洪水調節機能を最大限発揮させるため、空振りとなった場合の渇水の責任を負う覚悟のもと、国に対し事前放流を増強し、空き容量をできるだけ確保するとともに、万全の態勢で対応していただくよう強く要請を行い、この結果、ただし書き操作の実施を何とか回避することができたところであります。台風通過後、直ちに私みずから現地に出向き、住民の皆様方のやり場のないお気持ちに接し、浸水被害を低減させるためには、加茂地区、和食・土佐地区を初めとする無堤地区の解消と長安口ダムの改造の一体的な整備が急務であると実感いたしたところであり、引き続き、強い決意を持ってこれらの整備を推進いたしたいと考えております。
 また、住民の皆様の切なる思いであります長安口ダムの予備放流水位の引き下げにつきましては、ダム改造事業による新たなゲートの設置により対応することが可能となりますことから、事業の早期完成により、でき得る限り早くダム操作の見直しが行われるよう強く国に働きかけてまいります。
 今後とも、これらの治水対策を推進いたしますとともに、あわせて安全な避難体制の確保に向け、本年四月、策定いたしました那賀川事前防災行動計画、いわゆるタイムラインをより一層充実させることにより、那賀川流域の皆様方の安全・安心が確保されますよう、国や関係市町と連携をしっかりと図りながら、ハード・ソフト両面から県土の強靱化に取り組んでまいります。
 次に、同和地区の生活実態と部落差別の現状についての認識、残された課題解決への取り組みについて御質問をいただいております。
 同和問題は、昭和四十年の同対審答申におきまして、最も深刻にして重大な社会問題であり、その早急な解決こそ国の責務であり、同時に国民的課題であると指摘されております。この答申の精神を踏まえ、県におきましては同和問題の解決を県政の重要施策と位置づけ、昭和四十四年の同和対策事業特別措置法の施行以来、三十三年間、三度にわたり制定された特別措置法に基づく特別対策を中心に各分野において積極的に施策を推進いたしてまいりました。また、地対財特法の失効を見据えまして、平成十四年三月に同和問題の解決に向けての基本方針を策定いたしますとともに、従来の副知事をトップとした徳島県同和対策本部から人権施策の総合的な推進体制として、平成十五年八月に私、つまり知事を本部長とする徳島県人権施策推進本部に強化いたしまして、平成十六年十二月には徳島県人権教育啓発に関する基本計画を策定し、同和問題を初め人権教育啓発の総合的かつ計画的な推進に取り組んできているところであります。
 こうした取り組みを進める中で、道路や住宅、下水、排水路などの生活環境の整備につきましては、大きく改善いたしてまいりましたが、大学等への進学率を初めとする教育の問題、またこれと密接に関連いたします就労の問題では、格差がなお存在するとともに、結婚に対する意識や後を絶たない差別落書きの発生など、依然として根深い差別意識も存在いたしているところであります。加えて、最近の土地差別事件やインターネット上での悪質な差別書き込み、また戸籍謄本などの不正取得事件の発生に見られますように、差別の形は複雑多様化してきておりまして、さまざまな格差や差別意識の解消が残された課題であると、このように認識いたすところであります。
 これらの課題の解決に向け、県民意識を十分に踏まえました、より実効性のある人権教育啓発の取り組みをきめ細やかに進めていくことがまさに重要であり、今後、各種の講座や研修など、あらゆる機会を通じてアンケート調査の実施を初め、さまざまな手法により、全ての人々の人権が尊重される社会の実現に向け、全庁を挙げて取り組んでまいる所存であります。
   
副知事(熊谷幸三君) 二点、御質問をいただいております。
 まず、コウノトリの定着に向けました全国の先進地との交流についての御質問でございます。
 大鳴門橋開通三十周年の本年は、兵庫県が特別天然記念物であるコウノトリの放鳥を開始して十周年の年でもあります。このような記念すべき年に兵庫県生まれのコウノトリが鳴門市の田園地域に飛来し、巣をつくり始めましたことは、これまで地元農業者の皆様が環境に優しい農業に地道に取り組んでこられた成果であり、兵庫県豊岡市のコウノトリによる地域活性化の取り組みと同様に、本県における地方創生のシンボルになればと、大きく期待しているところであります。
 そのため、県といたしましては、まずはコウノトリの定着を確実なものとするため、全国のコウノトリの野生復帰事業をリードする兵庫県立大学の専門家の御助言をいただきながら、休耕地を活用いたしました餌場づくりに取り組み、課題でありました夏場の餌確保にも一定のめどがつき、また一歩前進したものと考えております。
 こうした取り組みは、県外でも広く知られることとなりまして、去る六月二十五日に兵庫県朝来市で開催されましたコウノトリ放鳥式では、兵庫県からの要請を受けまして飯泉知事のメッセージをお送りするなど、先進地との交流を進めているところであります。
 また、来る十一月二十日には、東京都におきまして開催されます自然との共存による地方創生のあり方を考える国際シンポジウムに知事が出席し、コウノトリの定着に向けた徳島ならではの取り組みを全国に発信することといたしております。
 あわせて、今回のシンポジウムで事例報告を行います豊岡市、新潟県佐渡市、韓国順天市など、コウノトリ、トキ、鶴等との共生による地域振興を目指しております先進地の皆様とのきずなを深め、先駆的な知見を積極的に取り入れることによりまして、本県の取り組みのレベルアップを図ってまいりたいと考えております。
 さらに、現在、兵庫県が中心となりまして、コウノトリの種の保全や野生復帰に取り組む自治体や動物園等で構成されますコウノトリの個体管理に関する組織がありますが、本県もこうした組織に積極的に参画してまいりたいと考えております。
 今後とも、地域の皆様はもとより、先進地との交流、連携を強化しながら、豊かな自然に恵まれた徳島ならではのコウノトリと共生する地域や農業を全国に発信し、地方創生にもつなげるようしっかりと取り組んでまいります。
 次に、外国人を初め高齢者や障がい者など、誰もが安心して観光することができるよう、ユニバーサルツーリズムを推進してはどうかとの御質問でございます。
 本県では、本年三月に策定いたしました徳島県観光振興基本計画第二期におきまして、徳島県ユニバーサルデザインによりますまちづくりの推進に関する条例の理念に基づき、案内標識の整備促進や観光施設での接遇の向上など、ユニバーサルツーリズムの推進を位置づけ、外国人を初め高齢者や障がい者が安心して観光することができるよう取り組んでいるところでございます。
 まず、外国人が観光しやすいように、国におきまして外国人目線に立った共通のガイドラインが示されておりまして、県におきましては、このガイドラインに基づき案内標識の多言語化に取り組むとともに、本年度新たにコールセンターを活用した通訳サポート、個人旅行者向けの多言語多機能アプリの開発、観光施設、宿泊施設等の民間事業者が実施いたします多言語化や無料Wi−Fiの設置の助成を行い、外国人観光客の利便性向上に努めることといたしております。
 次に、高齢者や障がい者を初め多様な人々が観光施設を利用しやすいよう、パーキングパーミット制度による歩行が困難な方々への駐車場の優先的な利用、とくしまユニバーサルデザインマップによるバリアフリーの配慮がなされた観光施設の情報発信、全ての観光客が安心、快適に観光できるよう配慮した取り組みを観光ユニバーサル大賞として表彰するなど、より一層の推進を図っているところでございます。
 今後はこれまでの取り組みの成果を踏まえまして、県内の観光施設におけるわかりやすくきめ細やかなバリアフリー情報の充実と発信に努めますとともに、市町村初め地域のNPO法人、観光、福祉等の関係団体の皆様と連携協力しながら、外国人を初め高齢者、障がい者など、全ての人が安心して観光することができるよう、ユニバーサルツーリズムをしっかりと推進してまいります。
   (大田保健福祉部長登壇)
保健福祉部長(大田泰介君) 地域医療のあり方が大きな転換期を迎える中での在宅医療の推進についての御質問でございますが、我が国では急速な高齢化の進行に伴いまして、慢性期及び回復期の患者の方々の受け皿として在宅医療の体制整備が急務となっております。このため、県では平成二十五年度より在宅医療・介護の連携推進のため、郡市医師会や市町村が主体となる在宅医療連携拠点事業を実施し、多職種の連携促進や二十四時間対応体制の構築などを行ってまいりました。
 また、平成二十六年七月には、全市町村と医療・介護・福祉の関係団体により構成されます在宅医療・介護推進協議会を設置し、質の高い在宅医療・介護の提供について、課題の抽出とその解決に向けた協議をいただいているところです。
 さらに、県民の皆様の在宅療養についての不安を払拭するためには、病院での医療から在宅医療・介護へと切れ目なく移行する退院支援体制の整備が必要になってまいります。そのため、入院中から在宅サービス提供機関との円滑な連絡、連携が可能となるよう、退院支援担当者の配置を進めるとともに、入院中から退院後への円滑な情報の引き継ぎが行える共通の様式を定め、県下に広く普及を図っているところであります。
 また、安心して在宅で療養を続けられるよう、急変時には入院治療を受けられる受け入れ病床の確保にも取り組んでいるところであります。
 一方、在宅医療の重要な柱となります訪問看護につきましては、訪問看護の全県展開を目指し、徳島県訪問看護支援センターを設置し、訪問看護に係る研修やネットワークシステムの構築を図るとともに、山間部の訪問看護推進モデルとして、那賀町に訪問看護ステーションサテライトの設置を行うなど、取り組みを進めてまいりました。
 また、訪問看護師育成プログラムの開発やナースセンターの県南部、西部におけるサテライト展開による潜在看護職員の掘り起こしにあわせまして、本年十月からの看護師等の免許保持者のナースセンターへの届け出制度の施行に伴い、総合的な復職支援や潜在化予防が進み、訪問看護職員の確保が期待できるものと考えております。
 今後とも、県内全域できめ細やかな在宅医療・看護サービスが受けられる体制の整備に向けましてしっかりと取り組んでまいります。
   (庄野議員登壇)
(庄野昌彦君) それぞれ御答弁いただきました。コメントを申し上げます。
 コウノトリについては、抱卵、ひながふ化するということになれば、豊岡市以外では日本初ということになります。全国からも注目をされております。国際シンポジウムに知事も参加されるということが今表明されました。交流がどんどんと深まっていくように私は期待しております。コウノトリが鳴門市に定着し、一つのコロニー群が形成されるように心から願う一人でございます。
 また、現在、国土交通省四国地方整備局において吉野川流域を対象とした生態系ネットワーク形成プロジェクトが始まっているということを聞いております。コウノトリや鶴が定着していくためには、県内の主要河川である吉野川や那賀川の水辺環境整備について管理する国との連携もこれから重要となってくるのではないかと考えておりますので、どうか視野に入れておいていただきたいというふうに思います。
 那賀川流域の治水対策につきましては、力強い答弁をいただきました。災害の頻度が本当に近年ふえておりまして、緊急を要する対策だと思います。無堤地区の解消、長安口ダムの操作など、国土交通省との協議を進め、地域住民の命と暮らしを守っていただきますように切望いたしておきます。
 それから、同和行政、人権行政を推進していくことは、命にかかわる重要な課題です。同対審答申から五十年、依然として残っている差別の解消に向け、アンケートによる県民意識の把握にも努められ、取り組みを進めていっていただきたいと思います。
 在宅医療の推進につきましては、きめ細やかな在宅医療・看護サービスが受けられる体制の整備に向けて、しっかりと取り組むとの力強い答弁をいただきました。今後、マンパワーと情報の提供がとても重要になってくるのではないかと考えております。今後ともの取り組みをお願いしておきます。
 観光振興につきましては、バリアフリー情報の充実と発信に努め、外国人を初め高齢者、障がい者など、全ての人が安心して観光することができるように、ユニバーサルツーリズムを推進するとの温かい答弁をいただいております。共生共助の助け合いの温かい社会実現に向けましてともに頑張っていただきたいというふうに思います。
 引き続き質問を続けてまいります。
 それでは、移住交流の促進についてお伺いします。
 日本の危機とも言える人口の急減に、何としても歯どめをかけるためには、人口減少の克服と東京一極集中の是正の切り札として最後のチャンスとも言われる地方創生の推進に向けて、今こそ県を挙げて取り組まなければなりません。中でも移住交流の促進は極めて重要な打開策だと思います。県では去る七月十六日に県版の総合戦略を策定するとともに、八月三日に徳島駅前クレメントプラザ五階のジョブステーション内にワンストップの相談窓口として、とくしま移住交流促進センターを開設するとともに、常設の移住コンシェルジュを配置されました。また、県は総合戦略において、二〇一九年度の移住交流者について、二〇一三年度の八十人から八百五十人とする高い数値目標を設定しております。この高いハードルを越えていくためには、徳島駅前だけにとどまらず、ワンストップの移住相談窓口を県ゆかりの若者や高齢者が数多く生活されておられる東京圏や大阪圏に新設することに加え、絶えず機能拡充を図り、徳島の魅力発信を行うとともに、大都市圏の方が気軽に直接足を運べ、親身になって相談できる拠点として住まいや仕事、教育、医療など、相談者のさまざまなニーズに丁寧に応えていくことが必要ではないでしょうか。また、そこから実際にとくしま回帰へと導くためには、市町村の役割も極めて重要であります。県内外に設置する県のワンストップ相談窓口と市町村の移住コーディネーターや移住交流支援センターとの情報共有や迅速な連携も移住の実現のためには欠かせない要素だと考えております。
 そこで、お伺いします。
 移住交流の促進に向けワンストップ窓口機能の充実を軸に、市町村との連携強化をより一層図るべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、水産業の振興についてお伺いいたします。
 本年の七月二十九日、私は臼木議員、そして黒崎議員とともに阿南市の東端に位置する離島、伊島に連絡船を利用し行ってまいりました。私の友人が伊島で漁師をしておりますが、その漁の合間を縫って私たちを漁船に乗せていただき、伊島を一周する傍ら、漁業の状況や若者が帰ってきてアワビ、サザエ、サワラ、タコなどの漁に従事しているとのお話をお伺いいたしました。港の近くの漁協で水揚げされたアワビやサワラ、タチウオなどを見せていただきましたが、魚介類がとれて生活できる環境があれば、新規就労も見込めます。中でもクロアワビは高値で取引されているようで、栽培漁業センターで生産、放流されたアワビの種苗が伊島の方々の暮らしや若者のUターンに大きく役立っていることを目の当たりにし、栽培漁業の重要性を再認識した次第であります。こうした中、近年、海の様子が変わってきたとの声を漁業関係の皆さんからお聞きすることが多くなりました。いわゆる地球温暖化の影響でしょうか、アワビの餌場であり、さまざまな魚介類を育む藻場が減少しているとのことであります。さらに、鳴門市沿岸を中心に養殖される本県の代表ブランド鳴門わかめや吉野川の河口などで養殖されるクロノリについても、海の栄養分不足により色が薄くなる現象、いわゆる色落ちが発生し、販売価格の低下で漁業者の皆さんが大変お困りになっているとお聞きしております。このように海洋環境の変化は、本県の水産業に大きな影響を及ぼしつつあり、早急な対応が必要と考えます。
 そこで、お伺いします。
 藻場の衰退やワカメやノリの色落ちなど、海洋環境の変化に起因する水産業の課題に今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 次に、水素エネルギーの活用について質問いたします。
 昨年十二月の代表質問でも、私は水素への取り組みについて質問いたしましたが、ことしの七月に会派研修として東京都府中市の株式会社東芝を訪問し、次世代エネルギー事業開発プロジェクトチームの担当者から水素社会実現に向けた取り組みについて説明を受け、自然エネルギーでつくる持続的な安心・安全、快適な社会を目指す担当者の熱い思いが伝わってきました。私はその中で特に水素、地産地消型として水素の外部調達が不要な自立型エネルギーシステムとして開発されております災害時対応のBCPモデルに注目しました。これは大規模災害時に備えた世界初の自立型水素供給システムであり、水素をつくる、ためる、使うを一体化しているとのことであります。平常時は電気、温水の製造と水素の生成、貯蔵量を適正に配分し、ピークシフト等を行う水素EMSとして機能します。これは管理者の常駐は不要で、災害時にはためた水素だけで避難所に電気とお湯を供給できます。また、移動可能なコンテナサイズであり、緊急時に広域展開が容易だということです。川崎マリエン避難施設に設置したタイプでは、太陽光発電三十キロワットで水素貯蔵量二百七十ノルマル立方メートル、七日間、三百人分の電気とお湯を供給することができるそうです。本県では特に南海トラフ巨大地震津波の発生が予想されており、先進的な自立型水素供給システムを避難場所に設置しておくことで被災時の大きな助けになると考えます。
 そこで、お伺いします。
 災害に強い社会を構築するため、水素エネルギーを活用した地域の防災力を強化していくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、動物愛護について質問いたします。
 本県では神山町の動物愛護管理センターが完成して十二年が経過し、犬猫の処分数も随分減少してきました。動物愛護については、一昨年の十一月議会においても質問いたしましたが、犬猫の処分数を減らすために、動物愛護管理センターを中心とした県、市町村、教育委員会、徳島県獣医師会、動物愛護団体などの方で構成される動物愛護推進協議会の関係各位のこれまでの取り組みに対し、まずもって敬意を表したいと思います。しかし、まだまだ多くの犬や猫のとうとい命が奪われていることも現実であります。動物の命はいわば人間に左右されているのであります。そんな中、県においては昨年の四月に、徳島県動物愛護管理推進計画の改定を行い、またその後処分ゼロの方針を打ち出しました。計画では、行政、住民、各団体が一体となって地域住民の取り組みを促すなど、連携協働による施策推進を行うこととしております。
 私も動物愛護推進協議会の機能強化を図っていくためには、行政、ボランティア、関係団体等の連携を深めるとともに、さらには裾野を拡大し、報道各社や量販店など、さまざまな業種の皆様方と本当に官民一体となった取り組みを進めていくことが重要だと考えております。現在の二酸化炭素によるガス処分を安楽死へとし、さらに処分ゼロとするためにも、官民共同による取り組みを推し進める必要があります。
 そこで、お伺いします。
 今後、処分頭数をゼロとするために、徳島県動物愛護推進協議会の機能強化を初めとした官民一体となった施策展開をどのように講じていくのかお伺いいたします。
 次に、本県獣医師職員の採用についてお伺いします。
 県庁等で勤務する獣医師は、家畜衛生行政や公衆衛生に加え、家畜伝染病の蔓延防止、動物や人の健康保護、食品の安全性の確保、人と動物の共通感染症対策など、幅広く、そして重要な役割を担っております。口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどの伝染力が強く、発生すれば甚大な被害を及ぼす悪性家畜伝染病については、日ごろから十分過ぎるぐらいの備えが必要であり、本県での訓練、水際対策、発生時の迅速な終息に向けての行動計画の策定と訓練、その指揮には獣医師の存在が不可欠であります。さらに、公衆衛生部門では、安全な食肉の提供のため、食鳥肉の検査、食中毒の発生抑制、また動物愛護部門では、愛護動物の終生飼養の周知、愛護思想の普及啓発などを行っております。しかし、近年、公務員の獣医師部門は獣医師不足領域と言われ、日本獣医師会でもこのことに対して危機感を持っており、獣医師専門職の処遇改善対策の必要性を訴えております。本県での獣医師の確保は、将来的に大丈夫なのか、私は大変心配しています。仮に獣医師職員の欠員状態が続くということになると、家畜伝染病の防疫体制に大きな支障が出ると考えますし、食の安心・安全対策にも影響が出ると思います。
 現在、日本獣医師会、各地方獣医師会でも都道府県の人事委員会ベースでの給料表として改善がなされるよう請願等のお願いもしております。六年の獣医学教育を受けた獣医師がほとんどを占めるようになった現在、県としてきちんと処遇改善を行うべきだと考えております。新しい獣医師給料表の策定も視野に入れ、初任給調整手当の改善など、処遇改善についても検討し、全国知事会や関西広域連合など、あらゆる機会を通じて獣医師確保、処遇改善の主張をすべきであると考えます。
 そこで、お伺いします。
 本県獣医師職員の採用が円滑になされるために、今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 それぞれ御答弁をいただきまして、まとめに入ります。
   (飯泉知事登壇)
知事(飯泉嘉門君) まず、移住交流の促進に向けたワンストップ窓口機能の充実を軸に、市町村との連携強化を一層図るべき御質問をいただいております。
 移住交流の促進は、人口減少の克服と東京一極集中の是正を図る地方創生のかなめであると考えており、本年七月、全国に先駆けて策定いたしましたvs東京「とくしま回帰」総合戦略におきまして、新しい人の流れづくりとして、筆頭の基本目標に据えたところであります。議員御提案のワンストップ窓口機能の充実は、本県での暮らしの魅力を情報発信するとともに、移住希望者からの住まい、仕事、生活に関する相談に一元的に対応する上で重要であると、強く認識するところであります。
 そこでまず、先月三日に徳島労働局と連携し、徳島駅前のジョブステーション内に常駐の移住コンシェルジュを配置したとくしま移住交流促進センターを新たに開設し、これまで約七十件の相談に対応しているところであります。
 また、県外での機能強化も戦略的に推進していくため、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの御協力のもと、本年十二月には有楽町駅前の東京交通会館内に専任の移住コンシェルジュを新たに配置いたしますとともに、大阪市内には月一回の定期的な相談ブースという形で、それぞれ住んでみんで徳島で!移住相談センターを創設し、きめ細やかな相談体制の構築はもとより、市町村との共催によります創意工夫を凝らした移住セミナーを開催していきたいと考えるところであります。
 さらに、移住相談センターでは、本県ゆかりの元気な高齢者の皆様方の里帰りに取り組む徳島型CCRCの窓口機能もあわせて担うこととし、都市部におけるとくしま回帰の拠点へと深化させてまいりたいと考えております。その上で、移住者の方々が地域に溶け込み、地域の一員として定住するためには、受け皿となるそれぞれの地域の実情や特性をしっかりと踏まえました移住者と地域とのマッチングが重要となります。このため、県では市町村において仲介役を担うとくしま移住コーディネーターの設置促進に向け今年度から新たに徳島大学との連携による研修を実施し、積極的な育成に努めているところでありまして、早速七月には、佐那河内村において新設され、県内各地でコーディネーターのネットワークが広がってきているところであります。今後とも、共通コンセプト、vs東京のもと、ワンストップ相談窓口の充実強化を図りますとともに、受け皿となる市町村との有機的な連携をより一層密にし、東京圏を初め大都市圏からの各世代にわたるとくしま回帰の早期実現にしっかりと結びつけてまいりたいと考えております。
 次に、災害に強い社会を構築するため、水素エネルギーを活用した地域の防災力を強化していくべき御提言をいただいております。
 本県では、これまで国のグリーンニューディール事業の積極的活用によりまして、防災拠点や避難所へ太陽光発電や蓄電池の導入を進め、自然エネルギーによる防災力強化に取り組んできているところであります。
 また、太陽光発電の電力を電気自動車で避難所へ届ける実証実験を県営和田島太陽光発電所において行いますとともに、全県下への展開を目指し、平成二十六年度より西部総合県民局美馬庁舎におきまして、電気自動車から執務室への電源供給を行うモデル事業を進めているところであります。
 一方、水素エネルギーの活用は、自然エネルギーの新たな貯蔵、また輸送手段として接続保留問題の解決を図りますとともに、地域の防災力強化に大きく寄与することから、南海トラフ巨大地震はもとより、台風や大雪といった自然災害に対しましても、非常に有効であると認識するところであります。
 去る八月十一日に開催いたしました徳島県水素グリッド導入連絡協議会におきましても、委員の方より災害時における非常用電源として水素の活用を積極的に進めるべきとの御意見をいただいたところであり、本議会で御審議を賜っております徳島県水素グリッド構想案に基づきまして、議員御提案の自然エネルギーと水素を組み合わせた災害時対応モデルを初めとする新たな水素技術の普及拡大を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 また、本年五月、実施した国への政策提言におきまして、地方に豊富に存在する自然エネルギーを活用した二酸化炭素を排出しない自然エネルギー由来水素ステーションの導入加速化を提言しておりましたところ、全国に先駆けて本県への導入が実現し、今年度、県庁舎におきまして運用を開始する運びとなりました。
 さらに、燃料電池自動車は電気自動車と比べて約五倍以上の高い電源供給能力を持ち、災害発生時には避難所へ駆けつけて電気を供給できる、まさに走る発電所として地域の防災力強化に大変有効であると考えるところでありまして、県の公用車への率先導入を初め、県内普及の拡大を図ってまいりたいと考えております。
 今後とも、県民の皆様方の安全・安心を確保するため、未来エネルギーであります自然エネルギーと水素を最大限活用した地域の防災力強化を進め、未来へつなぐ!「環境首都・新次元とくしま」の実現にしっかりと取り組んでまいる所存であります。
   (犬伏農林水産部長登壇)
農林水産部長(犬伏秀之君) 環境変化に起因する水産業の課題に対する取り組みについての御質問でございますが、昨今の水産業は漁業者の減少や高齢化の進行といった社会的な要因はもとより、地球規模での海洋環境の変化の影響も受けており、大変厳しい状況にあると認識しております。
 本県がこれまで蓄積してきたデータを解析したところ、徳島県沿岸の平均海水温はここ五十年間で約一・五度上昇しており、その結果としてウニなどの食害の増加による藻場の減少や海藻養殖において栽培に適した期間が短くなるなどの影響が生じております。
 一方、冬場における海水中の栄養分の低下が原因でワカメやクロノリの色落ちの発生件数が近年、増加してきております。このため、県では海洋環境の変化による水産業への影響を最小限に抑えるための研究や対策を講じてまいりました。
 まず、藻場の減少対策といたしましては、海底に岩石を積み上げる大規模な藻場造成に加え、新たに砂の上を移動できないウニの習性に着目し、砂地の上に岩石をまばらに設置するという徳島発の低コストかつ効率的な藻場造成工法の確立に取り組んでいるところでございます。
 また、水温上昇に伴う海藻養殖への対応といたしましては、椿泊産天然ワカメと鳴門わかめの交配により高水温下でも成長が早く、高品質な養殖ワカメ新品種の開発に成功し、本年十一月より本格的な現場への導入を予定しております。
 さらに、ワカメやクロノリの色落ち対策といたしましては、海水中に栄養分を効果的に浸透させることができる本県独自の海藻養殖専用肥料の開発や色落ちによる経済的損失を補うため、ウスバアオノリをクロノリ養殖における二毛作品種として導入を図るなど、新たな取り組みを進めているところでございます。
 今後とも、本県が培ってきた技術や経験を最大限に活用し、来年度新たに設置される徳島大学生物資源産業学部や民間企業とも積極的に連携を図りながら、海洋調査や研究開発を進めることにより、変化していく海洋環境に速やかに対応できますよう、しっかりと取り組んでまいります。
   (黒石危機管理部長登壇)
危機管理部長(黒石康夫君) 殺処分ゼロに向けた徳島県動物愛護推進協議会の機能強化を初めとした官民一体となった施策の展開についての御質問でございますが、本県では平成十九年度から県が中心となり市町村、教育委員会、県獣医師会、動物愛護団体などで構成する徳島県動物愛護推進協議会を設置し、関係者が一丸となり犬猫の適正飼育や殺処分頭数の削減に積極的に取り組んでいるところでございます。とりわけ、犬猫の殺処分頭数の削減に向けましては、平成二十一年度に避妊去勢手術などを実施する市町村に対し、交付金制度を創設するとともに、平成二十二年度には飼い主のいない猫対策として、地域猫活動への支援事業を創設するなど、さまざまな対策を講じてきているところであります。
 こうした取り組みの結果、平成十五年度には一万二百六十三頭であった殺処分頭数が平成二十六年度には千六百頭と六分の一にまで減少いたしました。さらに、平成二十六年度からは殺処分ゼロを目指し、犬猫の返還率や譲渡頭数の目標設定、生涯飼育を初めとする飼い主責任の徹底などに取り組むとともに、今年度は県下全ての市町村において避妊去勢に係る助成制度が導入され、また動物愛護管理センターでは、収容された犬の中から災害救助犬やセラピードッグを育成するなど、新たな取り組みを開始したところであります。
 また、議員御提案の徳島県動物愛護推進協議会の機能強化を図り、官民一体となった一層の施策を展開することは、本県の目指す殺処分ゼロの達成に向け極めて重要であると考えております。このため、今後、動物愛護の裾野の拡大に向け、地元企業などさまざまな事業者の方々の御協力をいただきながら、犬猫などペット動物へのマイクロチップ装着の推進、収容した犬猫の広域的な譲渡などの取り組みを県下全域に広げてまいりたいと考えております。このような官民一体となった取り組みを通じまして、犬猫の殺処分ゼロの実現による人と動物がともに暮らせる地域づくりに向けまして全力で取り組んでまいります。
   (原経営戦略部長登壇)
経営戦略部長(原一郎君) 本県獣医師職員の採用が円滑になされるために今後どのように取り組んでいくかとの御質問でございます。
 近年、牛海綿状脳症、いわゆるBSEを初め口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザといった家畜伝染病の発生を背景に、畜産物の安定供給、人と動物の共通感染症への対応、さらには食の安全・安心の確保や環境衛生対策など、地方自治体の獣医師が担うべき役割は増大の一途をたどっております。
 一方、獣医学生の就業における小動物の臨床分野の志向や獣医系大学の地域偏在などが要因となり、本県を初めとする多くの自治体において獣医師の確保は極めて厳しい状況が続いております。このため、本県では獣医師の確保や処遇改善のため、複数回の採用試験の実施や受験可能年齢の引き上げによる受験機会の拡大、県職員が出向いての獣医学生向けの説明会といった積極的なPR活動の展開、旅費の一部を負担するインターンシップ研修の実施、さらには初任給調整手当の早期創設や本県で勤務を志す学生への修学資金の貸与など、さまざまな取り組みを実施してまいりました。この結果、厳しい採用環境にもかかわらず、毎年、一定数の獣医師が確保できておりますが、議員からお話がございましたように、依然として採用予定人数を全て充足することはままならない状況が続いております。
 このため、さらなる獣医師の確保対策として、四国圏域における大学獣医学部の優先設置、補助員制度の導入等、と畜場法の見直し、自治体に勤務する獣医師の処遇改善のための措置等について、国レベルの取り組みを強力に促すため、本年五月には、徳島発の政策提言を行うとともに、四国知事会からの提言にも盛り込むなど、さまざまな機会を通じて関係省庁に対し積極的な提言、要望活動を展開したところでございます。
 今後とも、本県の獣医師職場に対して獣医学生がやりがいや魅力を感じられるよう、より工夫を凝らしたPR活動、インターンシップ研修など、まずは県としてできることから取り組むとともに、他の都道府県と緊密な連携のもと、地方自治体に勤務する獣医師の処遇改善のため、国への提言、要望を行うなど、本県の獣医師確保に向けしっかりと努力してまいりたいと考えております。
   (庄野議員登壇)
(庄野昌彦君) それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げたいと思います。
 まず、移住交流の促進につきましては、非常に前向きな御答弁をいただきました。本県における空き家や農地等の情報提供など、問い合わせにワンストップで迅速に対応ができるように、これも市町村との協力体制についても、ますます深めていっていただきたいと思います。
 それから、水産業の振興につきましては、海洋環境が変わってきているというふうなことから、水温の上昇による色落ちなどの対応、対策についても取り組んでいくということでございます。また、大学との連携も深めていくというふうな御答弁もございました。これから若者がとにかく漁業に従事し、生活ができていければ、これは本当に地域の活性化をいたします。私は第一次産業を活性化すること、これが本県の地方創生、人口減の私は課題だろうと思っています。そのためには、まず仕事をつくる、このことをみんなで考えていかなければいけないと常々思っております。そのため、栽培漁業や藻場の造成、養殖の振興など、本県としてさらなる取り組みと調査研究の推進をお願いしておきます。
 伊島の民宿で食べたアワビは最高でした。おいしいお料理を本当にありがとうございました。
 水素エネルギーにつきましては、八月三十一日、私の所属する環境対策特別委員会で尼崎市の岩谷産業株式会社にて水素ステーション等を見せていただきました。本県でも今知事から答弁があったように、県庁内に水素ステーションを設置するというふうなことで、本当に大きく動き出したなあという感じがいたしております。答弁でも水素グリッド構想に基づき、自然エネルギーと水素を組み合わせた災害時対応モデルを初め、積極的に進めていくとの力強い答弁をいただきました。災害時における非常用電源に水素は大いに期待できます。これからも官民挙げて協力、推進のほうをお願いしておきたいと思います。
 また、動物愛護に関しましては、九月二十日からあす二十六日までは動物愛護週間でございます。現在、県庁一階のロビーにも、動物愛護管理センターの取り組みが写真も交えて紹介されております。私は先日、二十三日、神山町にある動物愛護管理センターで開催されました動物愛護のつどいに参加いたしました。動物を愛する飼育者の方々がたくさんおいでていました。愛護活動での小学生のボランティア表彰、犬猫の譲渡ボランティア表彰、長寿の犬猫飼育者への感謝状贈呈、愛護ポスター表彰もありました。これからもこの施設を拠点とし、愛護思想の普及啓発、犬猫殺処分ゼロを目指してさらなる取り組みを進めていただきたいと思います。
 本県獣医師職員の採用については、ますます厳しくなることが予想されます。医師、歯科医師と同様の教育課程を修了し、国家試験に合格し、獣医師となるわけです。それなりの給料表の適用と処遇改善も必要だと考えます。
 私は四年制教育の最後の獣医師です。もうすぐ五十八歳ですから、あと数年で県庁に勤務する獣医師は全て六年制獣医となります。引き続いての御検討をよろしくお願いしておきたいと思います。
 これで全ての質問が終了いたしました。温かい御答弁をいただきまして、まことにありがとうございました。私はこれからもともに助け合い、ともに暮らしていける温かい社会を目指し、また平和と人権が尊重される社会の実現に向け、しっかりと頑張っていきたいと思っております。御清聴ありがとうございました。