2013年12月4日(代表質問)


(庄野昌彦君) 私は、新風・民主クラブを代表して質問してまいります。知事初め理事者各位には、県民からの切実な声として、温かい御答弁を求めておきます。
 さて、ことしは、想定外の巨大な台風や大雨、強風など、多くの自然災害が発生しました。本県でも大きな浸水被害が出た台風十八号、伊豆大島で大規模な土石流災害を引き起こした台風二十六号、フィリピンで猛威を振るった台風三十号、多くの被害とともにたくさんの犠牲者も出ました。心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 さて、うれしい話題もございます。本県をアピールするすだちくんが、ゆるキャラグランプリ二〇一三の十二位に選ばれました。また、グランプリの顔となる十四体のキャラクターにも採用されたことが、知事の所信でも報告がございました。今後の全国展開が楽しみであります。
 また、徳島ヴォルティスがJ1リーグ昇格をかけたプレーオフに進出し、地元で行われた準決勝を通過し、八日の決勝戦に進出しました。県民の一人として、J1昇格を期待しています。
 さてそれでは、質問に入ります。
 まず、南海トラフの巨大地震津波対策についてお伺いいたします。
 東日本大震災では、海岸部において堤防を乗り越え、海岸防災林である松並木をなぎ倒し、沿岸部では大きな被害が出ました。災害からの復旧を進める中、宮城県議会では、震災後の一年目の三月、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭先生が提案する森の防潮堤構想に賛同し、全会一致で「いのちを守る森の防潮堤」推進議員連盟を立ち上げ、瓦れきを埋め立てて丘をつくり、その土地本来の常緑広葉樹を植樹し、それを防潮堤にし、将来に備えようというアクションを起こし、その歩みを進めております。宮城県岩沼市の千年希望の丘整備事業もその一つです。
 先日、会派研修で、岩沼市の現場を見てまいりました。その基本構想に書かれている文を紹介します。
 岩沼市は、三・一一大震災において沿岸部が壊滅的な被害を受けました。その大半は大津波による被害で、私たちは物理的に防御できない津波の存在を知りました。このような大自然の災害と共存していくためには、大自然の力を完全に防御するのではなく、災害時の被害をいかに最小限に食いとめるかという「減災」の考え方を基本に、まちづくりを進めていく必要があると書かれており、本県も取り入れるべき視点であると思いました。
 ここでは、津波からの減衰や避難地等の機能を有する防災公園として、十五基の丘と園路を計画しています。岩沼市の職員さんとともに、ことし六月九日に植樹祭をした第一号丘を視察させていただきました。丘は高さが八メートル、ボランティア四千五百人が三万本のシイ、タブノキ、カシなどのポット苗を植樹しています。なお、造成には、震災廃棄物から再生した資材を造成土として、丘の約六割に活用しておりました。
 岩沼市への視察の前日、東京都にある公益財団法人瓦礫を活かす森の長城プロジェクト事務局を訪問しました。理事長は細川護熙元総理、副理事長は宮脇昭先生です。
 このプロジェクトは、東日本大震災で被災した青森県から福島県までの沿岸地域で、瓦れきと土をまぜて高さ五メートル程度の盛り土を築き、シイ、カシなどその土地本来、すなわち潜在自然植生の常緑広葉樹のポット苗を混植、密植するいわゆる宮脇方式により、多くのボランティアとともに植樹する計画です。木々の根は瓦れき等を抱いて地中四から六メートルまで根が張るため、津波で倒れることなく、約十五から二十年で、頑丈ないのちを守る森の防潮堤や命山と呼ばれる森の丘になります。植えられた木々は更新され、千年以上にわたりその地域を守ってくれます。
 森づくりは、自然環境に寄与するだけでなく、津波からの減災を図り、森の防潮堤は、少子化、人口減少時代を迎える我が国において、多大なメンテナンスコストを必要としません。また、森からのミネラルが河川や海に注がれることで、海、川も豊かになります。
 本県は、南海トラフの巨大地震による大きな被害想定がなされています。多重防御は、防災面において非常に重要なことであります。被災してから復興事業をするのではなく、被災する可能性が高い地域において、あらかじめいざというときの備えは重要であります。
 知事は、先日の飯尾川加減堰右岸撤去完成式においても、災害予防が大変重要だと挨拶で触れていました。そのとおりだと思います。本県海岸部では、コンクリート堤防も整備されておりますが、いのちを守る森の防潮堤構想はまさに的を射ています。被災してからの復興ではなく、知事がよく言う「迎え撃つ」、それは災害予防です。
 宮脇方式の植樹は、既にマリンピア沖洲などでも実績があります。本県海岸沿いの企業でこの話をすると、工場敷地内での宮脇方式植樹に関心を示され、将来にわたり従業員を守るためいい方策だとの意見もお伺いいたしました。海岸沿いの国有地、県有地、市町村有地においても、植樹の可能性を追求すべきと考えます。
 さらには、南海トラフ特措法が先月二十二日、成立いたしました。地方自治体の防災力強化を後押しするのが目的とされております。究極の津波対策とされる集落の高台移転の推進に期待が集まっております。高台移転の支援制度には、自然災害で被災したか被災するおそれがある住宅地の移転費用を国が補助する防災集団移転促進事業があります。特措法では、住宅とともに、移転する学校や福祉施設も補助対象に加えられました。災害予防という見地から、本県でも市町村とともに取り組むべきと考えます。
 そこで質問ですが、本県でも宮脇方式の森の防潮堤などを参考に、多重防御という視点から、まずは海岸林の防潮機能を向上させる森林整備を進めていってはどうかと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 また、県が先月二十五日、公表いたしました津波災害警戒区域(イエローゾーン)、さらには将来的には市町村が指定するレッドゾーンも見据え、地域住民の意見を聞きつつ、集団高台移転を目指し、移転後のまとまった土地に命の森の防潮堤、命丘等の多重防御を進めていくことは大きな防災対策につながると考えますが、あわせて知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、生物多様性とくしま戦略についてお伺いします。
 一昨年の質問で、生物多様性地域戦略の制定について質問いたしましたが、その後、多くの県民の御協力、御助言などをいただき、議会にもその案が示され、策定の運びとなったことに対し、関係各位の御尽力に敬意を表したいと思います。
 生物の多様性が確保されているということは、言うまでもなく、人類を含め全ての生あるものが持続的生活を営むことができるということであります。今回の戦略を策定するに当たりましては、ボトムアップ方式により広く県民の御意見をいただくため、県内十会場でタウンミーティングが開催され、延べ三百二十六名の方々に御参加をいただき、たくさんの建設的な意見が出たと聞いております。その分、取りまとめには御苦労されたのではないかと思われますが、多くの県民の皆様の参加のもと、徳島の戦略ができたことは、会派を挙げて地域戦略の策定を求め行動し質問してきただけに、大変私はうれしく思っております。
 さて、先日、会派研修で、衆議院第一議員会館において、地球環境国際議員連盟と日本生態系協会の勉強会、EUのグリーンインフラ戦略と自然資本に参加し、欧州環境庁ゴーム・ディエ氏の講演を聞く機会がありました。
 今、東日本大震災から得られた教訓を踏まえ、日本政府は、防災・減災に資する国土強靱化の推進に向けて動き始めております。温暖化が進む中、世界的にも防災・減災は重要なテーマとなっていますが、その際、欧米では、自然生態系が持つ多面的機能に着目し、グリーンインフラとして戦略的に保全、再生し生かすという考え方を浸透させようとしております。また、自然を自然資本という概念で捉え、国の重要な財産として維持強化するための取り組みも始めております。
 日本においても、自然の機能を生かしたインフラ整備の展開と、持続可能な経済、社会に向けた取り組みの必要性を再認識いたしました。本県でも、生物多様性とくしま戦略を策定したところでございますが、自然生態系の多面的機能を本県固有の自然資本として守り育てていくという視点が、この戦略を実行していく上で大切ではないかと考えております。
 そこで、お伺いいたします。
 生物多様性とくしま戦略は、長期展望として、地域資源としての生物多様性を生かしたコンパクトな循環型社会の実現を目指していくとのことでございますが、盛り込まれた施策をどのように展開していくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、動物愛護についてお伺いいたします。
 本県では、神山町の動物愛護管理センターができて十年が経過いたしました。犬猫の処分数も随分減少してきました。
 私は、九月議会の危機管理部関係の委員会で質問したところ、平成十五年時点では犬猫の本県処分数は一万二百六十三頭でありましたが、平成二十四年度では三千百六十頭と大きく減少しておりました。この間、神山町の動物愛護管理センターを中心として、県、市町村、動物愛護推進協議会、徳島県獣医師会など関係各位の取り組みに敬意を表する一人でございます。
 しかし、まだまだ多くのとうとい犬や猫の命が失われていることも現実であります。動物の命は、いわば人間に左右されているのです。
 そんな中、ことしの九月から動物愛護管理法の改正が行われ、施行されました。改正のポイントは、一、対面販売と幼齢動物の販売禁止、二、飼育者の責務として、ペットを死ぬまで飼い続ける終生飼育義務、三、行政は引き取り拒否ができること、四、虐待、遺棄は犯罪であり、犬猫の譲渡が県の努力義務となったことなどであります。
 このたびの法改正は、処分頭数を大きく減少させる方向性を示した画期的なものと考えております。しかしながら、この法改正を知ってもらわなければ意味がありません。犬猫の避妊・去勢手術への自治体の助成もふえてきています。このことを千載一遇のチャンスと捉え、県民に大きくアピールすることが重要であります。正確な知識と愛情を持ち、適切にペットと共存生活ができるように、県としてもバックアップしていく必要があります。私も、この機会に県民の方々に少しでも知っていただきたい、そのような思いで今回質問に取り上げた次第であります。
 今、徳島県動物愛護推進協議会で議論されていることは承知しておりますが、今後、県民への法律改正のポイントなどをわかりやすく周知し、県民挙げて処分頭数を減らしていくためにどのような対策を講じていくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、人獣共通感染症の中でも、人が感染すると死亡率一〇〇%の狂犬病対策についてお伺いいたします。
 日本では昭和三十二年以降発生がなく、清浄国とされておりますが、韓国や中国など近隣国では今も狂犬病が発生しております。病犬にかまれ死亡する方が、世界では年間におおよそ五万五千人と言われ、このうち三万人以上はアジア地域での死亡者と言われております。
 このような中、本年七月には、隣国台湾における野生動物イタチアナグマでの狂犬病発生が問題となり、狂犬病清浄地域がアジア地域では日本のみとなっており、物流のグローバル化からすると、いつ何どき狂犬病が日本に侵入するかもわかりません。特に台湾における狂犬病発生については、野生動物が関与しているため、狂犬病撲滅が困難な状況となっており、社会問題となっているところでもあります。
 狂犬病の予防には、犬へのワクチン接種が有効です。しかし、現在のワクチン接種率は必ずしも高率とは言えない状況だと聞いています。万が一侵入したとき、感染の拡大を防止する観点からも、今後、県民に狂犬病の危険性を御理解いただき、愛犬への予防接種率の向上を目指すためには、徳島県獣医師会の協力も不可欠と考えますが、今後どのように狂犬病ワクチン接種率を上げ、また台湾のような事態を防止するため、県として野生動物を含めた狂犬病予防対策をどのように進めていこうとしているのか、お伺いいたします。
 答弁をいただき、再度質問を続けてまいります。

   (飯泉知事登壇)
 庄野議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。
 津波対策として、森林整備について二点御質問をいただいております。
 まず、海岸林の防潮機能を向上させる森林整備を進めてはどうか、御質問をいただいております。
 想定外の大津波に見舞われた東日本大震災の教訓から、最大クラスの津波に対しましては、堤防や防波堤などの海岸施設と道路の盛り土構造物や海岸林などとの多重防御によりまして被害を軽減していくことが有効である、このように認識いたしているところであります。特に海岸林につきましては、東日本大震災でも、津波の勢いを減衰させ、漂流物を捕捉するなど、防災面で一定の効果が検証されますとともに、議員からもお話がございましたシイやカシなどの在来種の広葉樹を高密度に植栽する宮脇方式の森の防潮堤につきましては、生物多様性を育む環境面にも配慮した取り組みである、このように考えるところであります。
 また、「とくしま−〇(ゼロ)作戦」地震対策行動計画におきまして、堤防や海岸あるいは護岸、そして防波堤などとあわせ、海岸林の整備も位置づけているところでありまして、今年度は海陽町の大里松原地区において、「緑の防災林」リフレッシュ事業によりまして、町や地域住民の皆様方との協働による森づくりを実施することといたしております。さらに、九月補正予算でお認めをいただきました海岸防災林現況調査事業により実施いたします潮害防備保安林を初めとした海岸林の現況調査結果をもとに、海岸防災林の整備方針を策定し、その機能の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、津波災害警戒区域について、集団高台移転を進め、その跡地に森の防潮堤を整備してはどうか、御提言をいただいております。
 南海トラフ特別措置法におきまして、市町村が行う事前の集団移転に対する支援強化が新たに盛り込まれたところでありまして、議員御提案のとおり、移転後のまとまった土地に森の防潮堤を整備していくことは、法律を活用し集団移転を行う際の跡地利用策として有効な選択肢の一つである、このように考えるところであります。
 一方、高台への集団移転につきましては、津波により大きな被害に見舞われた東日本大震災の被災地におきましても、住民の合意形成や移転先の用地確保など困難な面も多いと、このように伺っているところであります。このため、集団移転のあり方や移転後の跡地の利用につきましては、沿岸の市町が、津波に強い地域を目指したまちづくり計画、津波被害をあらかじめ想定した事前の復興計画などを策定していただく中で、十分に検討をなされる必要がある、このように認識いたしております。
 今後、県といたしましては、こうした計画づくりを初め、計画の実践に取り組む市や町を積極的に支援し、津波に強いまちづくりを進めてまいりたいと考えております。

   (豊井政策監登壇) 
狂犬病ワクチン接種率の向上と野生動物を含めた狂犬病予防対策についての御質問でございますが、狂犬病は、一たび発症しますと有効な治療法がなく、致死率一〇〇%と、最も注意を要する感染症の一つでございまして、狂犬病予防法に基づき、飼われている犬につきましては年一回の予防注射が義務づけられているところでございますが、議員からお話がございましたように、本県で登録されている犬への接種率は平成二十四年度で約六二%にとどまっているのが現状でございます。これは、我が国はアジアで唯一の清浄国でありまして、半世紀以上にわたりまして狂犬病が発生していないことから、狂犬病への危機感が低下していることが大きな要因であると考えているところでございます。
 こうしたことから、県といたしましては、県獣医師会の御協力をいただきながら、市町村で実施しております定期集合注射に加えまして、動物病院における個別注射の周知を幅広く進めますとともに、毎年九月に開催しております動物愛護のつどいを初め各種イベントを通じまして、狂犬病についての正しい知識の広報活動をきめ細かく繰り返し丁寧に行うことによりまして、狂犬病予防注射の接種率の向上にしっかりとつなげてまいりたいと考えております。
 また、野生動物を含めた狂犬病予防対策につきましても大変重要な課題であると認識いたしておりまして、本県では平成十六年度に、県医師会、県獣医師会にも参加をいただき、動物由来感染症対策検討会をいち早く立ち上げまして、平成十八年度には徳島県狂犬病対応マニュアルを策定いたしまして、発生時における体制整備を図りますとともに、その対応を確認するため、これまでに全国にも先駆けまして二回の狂犬病発生時机上訓練を実施するなど、先進的な取り組みを行っているところでございます。
 さらに、本年七月に台湾で野生動物のイタチアナグマに狂犬病が発生したことを受けまして、国におきましては、野生動物を含めた狂犬病モニタリング検査体制の構築につきまして緊急的に研究を行うこととしておりまして、本県といたしましても、国の依頼を受けまして、動物由来感染症対策検討会における狂犬病対策の取り組み実績があることから、本年十一月より検査体制のモデル作成の中心となって、国とともに鋭意研究に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、県獣医師会を初め関係者の方々とも十分連携しながら、県民の皆様の狂犬病についての正しい知識の理解促進と予防注射の接種率の向上に努めますとともに、このたびの緊急研究での成果を生かしながら、野生動物を含めた狂犬病予防対策にもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

   (福井県民環境部長登壇)
 生物多様性とくしま戦略の今後の施策展開についての御質問をいただいております。
 本県は、鳴門海峡から太平洋へと続く変化に富んだ海岸線や、剣山、吉野川に代表される美しく豊かな自然環境に恵まれております。このような自然豊かな環境とそこに生息する多種多様な野生生物は、私たち県民に多くの恵みをもたらしてくれるかけがえのない宝であります。
 一方、無秩序な開発や乱獲に加え、外来種の侵入や化学物質による環境汚染、さらには地球温暖化の影響によりまして、生物多様性の危機が懸念されているところでございます。議員お話しのとおり、こうした生物の多様性を本県固有の自然資本、いわゆる地域資源として捉え、将来の世代に引き継ぐことは、重要な責務であると認識しており、本年十月、その指針となります生物多様性とくしま戦略を策定したところでございます。
 この戦略では、新たに、生物多様性に関する情報の一元化と、大学や研究機関などとの連携の強化を図るほか、生息の場となる地域の生態系を保全する生態系レッドリストの策定や、理念の浸透と活動のマネジメントを担う生物多様性リーダーの育成など十二のプロジェクトを重点施策に位置づけ、積極的に取り組んでまいります。また、市町村における地域戦略の策定や事業者の皆様の取り組みを支援するためのガイドラインの作成及び専門家の活用、さらには講習会や研修会などを通じまして県民の皆様への普及啓発を行い、生物多様性を育む活動を展開してまいります。
 今後は、この戦略を本県独自の人と自然との調和を目指した仕組みづくりの羅針盤として、地域社会において県民一人一人がともに考え行動する生物多様性を生かしたコンパクトな循環型社会の構築を目指してまいります。

   (三宅危機管理部長登壇)
 動物愛護管理法改正のポイント等をわかりやすく周知し、県民挙げて処分頭数を減らしていくためにどのような対策を講じていくのかとの御質問をいただいております。
 本県では平成十三年度に、徳島県動物の愛護及び管理に関する条例を施行して以降、平成二十一年度には、避妊・去勢手術の推進などを実施する市町村に対する補助金の創設、平成二十二年度には、猫の処分数の削減を目的とした地域ねこ活動の支援事業を創設するなど、犬猫の処分数を削減するためのさまざまな対策を講じてきたところでございます。
 このたび改正施行されました動物愛護管理法においては、犬猫の処分数を削減するため、動物の所有者に対し最後まで飼育していただく終生飼養の徹底や、自治体の犬猫の引き取りに関して拒否できる規定などが新たに設けられたところであり、本年九月に開催いたしました動物愛護のつどいを初め各種イベントを通じ、今回の法改正の趣旨につきましてわかりやすい広報や啓発活動に努めているところでございます。
 また、飼い主からの犬猫の引き取りに関しては、各市町村においても実施いたしているところでありますが、今後は、獣医師である動物愛護監視員が配置されております動物愛護管理センター及び各総合県民局に限定して実施することとし、やむを得ない場合を除き、犬猫の引き取りを拒否するとともに、所有者への終生飼養に関する指導を徹底することといたしております。
 さらに、今年度内には、徳島県動物愛護管理推進計画を改定し、終生飼養を初めとする飼い主責任の徹底、犬猫の返還率及び譲渡頭数の目標の設定などを新たに盛り込むとともに、県獣医師会の御協力による避妊・去勢手術の推進や、ボランティアの方々の御協力による動物の遺棄防止に関する合同パトロールの実施など、犬猫の処分数の削減に向けてのさらなる対策強化を図ってまいりたいと考えております。
 今後とも、こうした取り組みに加え、各市町村、県獣医師会など関係機関と連携し、各種イベントを通じたわかりやすい広報や啓発活動に努めることにより、人と動物がともに暮らせる地域づくりを推進してまいります。
   
   (庄野議員登壇) それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げます。
 まず、津波対策として、シイ、カシなど在来種の広葉樹を高密度に植栽する宮脇方式の森の防潮堤については、生物多様性を育む環境面にも配慮した取り組みであるとの非常にいい答弁をいただきました。会派での視察も頻繁に行い、その有効性については確信を持っております。どうか多重防御、災害予防の観点から植樹を進め、森の防潮堤を進めていっていただきたいと思います。
 また、津波災害警戒区域において集団高台移転を進め、その跡地に森の防潮堤を整備してはどうかとの質問に対しては、有効な選択肢の一つという考え方が示されました。いい答弁であり、評価したいと思います。植樹することは、災害予防の見地から有効です。沿岸の市町と意見交換を深め、答弁にもあったように、積極的に支援し、津波に強いまちづくりを進めていっていただきたいと思います。
 生物多様性とくしま戦略の今後の展開については、生物多様性は地域資源という考え方が示されました。EUのグレーインフラからグリーンインフラへといった考え方は、今後の公共事業を展開していく上で非常に重要な視点となります。地域資源としての自然生態系の多面的機能を評価し、生物多様性をみんなで確保、保全していくことが重要であると私も考えます。答弁ありがとうございました。
 また、動物愛護管理法の改正は、本県においても愛護の思想を広げていく大きなチャンスであります。答弁では、飼い主からの犬猫の引き取りに関して、今までは各市町村においても実施してきたが、今後は獣医師である動物愛護監視員が配置されている動物愛護管理センター及び各総合県民局に限定して実施し、やむを得ない場合を除き犬猫の引き取りを拒否し、所有者への終生飼養に関する指導を徹底するという方針が示されました。非常にいい方針が出たと評価いたしております。犬や猫の処分頭数を大きく減少させていく力になります。今後、県民の方々への広報啓発が大切であります。さらなる取り組みを求めておきます。
 狂犬病については、強い県の決意をお聞きいたしました。いつ何どき侵入してくるかわかりません。犬の所有者は、狂犬病予防法(昭和二十五年法律第二百四十七号)に基づき、九十一日齢以上の犬について、所有してから三十日以内に市町村に犬の登録をし、鑑札の交付を受けるとともに、狂犬病の予防注射を犬に受けさせ、注射済票の交付を受けなければならないとされております。県民に対して大きく周知していただきたいと思います。
 さらに、野生動物を含めた狂犬病予防対策についても、しっかりと取り組むとの力強い答弁をいただきました。野生動物の調査については苦労があると思いますが、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、質問を続けてまいります。
 次に、中小零細企業の支援についてお伺いいたします。
 十一月十四日、発表された国内総生産GDP速報値では、増加率が鈍化し、アベノミクスのもとで続いてきた高い経済成長率が、七から九月期で途切れたことが報道されました。建設現場は活況で、製造業にも増産が広がるが、株価上昇につれて盛り上がった株高消費には陰りが見えることが報道されました。また、消費税増税を乗り越えて成長を続けるには、賃上げによる消費の底上げが鍵を握るとも指摘されておりました。
 東京では、二〇二〇年オリンピック招致成功の話題や株高などでにぎわっているようでありますが、地方の現状は、賃金が上がらない中、生活物資の値上がりなどで、厳しい状況は続いております。本県においては、スーパーマーケットの相次ぐ閉店は、買い物弱者を苦しめております。
 なお、総務省が七月十二日に発表した二〇一二年の就業構造基本調査によると、非正規労働者の総数が二千四十二万人と、〇七年の前回調査から百五十二万人増加し、雇用者全体に占める割合も三八・二%と、二・七ポイント上昇して過去最高を記録しました。男女別の非正規労働者の割合は、男性が二二・一%、女性が五七・五%で、ともに二ポイント以上ふえました。雇用の不安定化が一段と進んでおり、晩婚化、少子化の流れはますます続きそうであります。本県でも同様な傾向だと思います。
 安定的な職につきたいと考える方の思いを実現するためにはどうしたらいいのでしょうか。ここのところを、いわゆる成長戦略で好転させるべきだと考えます。
 日本のものづくり技術は大変評価されており、本県の中小零細企業も優秀であります。ここが元気にならないと本県は活性化しないと言っても過言ではありません。しかし、経済成長の鈍化とあわせ、消費税が来年の四月から五%から八%になることも、企業としては心配事となっております。中小零細企業は、地域の経済や雇用を支える本県経済の中心的な存在であり、こうした企業への支援が非常に重要であると考えます。
 そこで、お伺いします。
 現在の円安による原油・原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇、さらには企業間の競争激化など、厳しい経営環境の中で頑張る中小零細企業に対してどのような支援を行い、事業の継続や活性化を図ろうとしているのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、県職員の処遇についてお伺いします。
 本県職員に対する給与カットは平成二十年一月から始まりましたが、当初約束期間の三年三カ月が経過した後も、率の緩和こそ行われたものの、継続して実施されてきました。そのような状況の中、地方公務員給与費に係る交付税引き下げに伴い、本年七月からは削減率が上乗せされ、給与減額措置として実施されております。
 給与減額措置については、今年度末を約束期間として実施されていますが、人事委員会勧告にもあったように、給与削減措置は地方公務員法の定める給与決定原則とは異なるものであり、適正な給与水準と乖離した状況が職員の生活に負担を与え、士気の低下を招くといった深刻な影響を及ぼすことが憂慮されておりました。そのような状況の中、飯泉知事の御決断により、給与減額措置については次年度は実施しないとの方向を決定したということで、非常にうれしく、ほっとしております。県内経済にもよい影響を与えるものと思います。
 今年度末までの給与カットは六年三カ月にも及び、長い間、職員に負担を強いてきたことになります。そのようなことを考慮するとともに、地方公務員給与は人事委員会勧告によって定められるという原則に立ち返り、次年度だけではなく平成二十七年度以降も本来の給与水準が確保される必要があると考えております。現在、次年度以降の財政構造改革基本方針を策定していると聞いておりますが、当然ながら、禁じ手と言われる職員給与のカットを含まない形での財政運営を行うべきと考えます。
 職員は、給与削減、人員削減といった厳しい職場環境が続く中にあっても、県民福祉の維持向上のために日夜懸命に業務に当たっております。本当に頭の下がる思いであります。特に超過勤務は年々ふえ続ける状況にあり、知事部局においては、平均超過勤務時間数が平成二十年度まで減少傾向を示していたものの、平成二十一年度に増加に転じてからは減少することなくふえ続けるとともに、依然として相当長時間に及ぶ超過勤務の実態も見受けられると人事委員会も指摘しております。
 職員の健康保持、労働意欲はもとより、組織の活力の維持や行政コスト、総人件費抑制の観点からも、超過勤務の縮減に向けて積極的に取り組むことが重要ではないでしょうか。人事委員会も、ことしの報告の中で、「昨年の報告において、任命権者にこれまでの取組の検証と、より実効性のある対策を求めてきたところであるが、任命権者は、超過勤務の実情を踏まえ、よりきめ細かな検証を行い、超過勤務縮減に向けた取組を強化すべきである。特に、恒常的な長時間の超過勤務は、身体のみならず心の健康にも影響が大きいことから、特定の所属や職員に長時間又は長期にわたる超過勤務が集中しないよう、引き続き留意する必要がある。」としており、超過勤務縮減の必要性に触れております。
 人事委員会は、そのほかにも、「職員の心身両面にわたる健康は、職員が有する能力を十分に発揮するために必要であることから、その維持・増進を図っていくことが重要である。」「任命権者にあっては、心身の不調により、貴重な人材を長期間にわたり欠いたりすることが無いよう、不調をもたらす要因の的確な把握等に努め、これまでの総合的かつ体系的な取組をより一層推進する必要がある。」としており、職員の心身の不調が職場の安定的な職務遂行に影響を及ぼすことを懸念し、職員の健康管理の必要性について触れております。
 とりわけ知事部局及び教育委員会においては、精神疾患に起因する長期の病気休暇取得者が依然として多数となっている状況にあると聞いております。メンタルヘルス対策は重要な課題であると考えます。特に職業生活と家庭・地域生活の両立支援として、職場環境の整備が、ワーク・ライフ・バランスの実現はもとより、公務能率の向上、有益な人材の確保などの観点からも重要であると考えます。県も、総括安全衛生委員会の中で議論し、働きやすい職場づくりに向けての労使宣言を組合とともに出して取り組みを進めていると聞いております。
 そこで質問ですが、六年間の給与カットに対する知事の思いと、禁じ手に頼らない財政運営についての知事の御決意をお伺いいたします。
 また、今後、働きやすい職場づくりに向けての労使宣言と本年の人事委員会報告及び勧告の中で示された超過勤務縮減や職員の健康保持、ワーク・ライフ・バランス実現などの課題に対してどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
 次に、高齢者の消費者被害の防止についてお伺いいたします。
 先般、未公開株や外国通貨などをネタにもうけ話を持ちかける詐欺の被害が昨年同期の二倍以上に伸びている、あるいは本県の消費者情報センターに寄せられる相談件数が七年ぶりに増加に転じたといったニュースが報道されております。また、昨年来、高齢者からの健康食品の送りつけに関する相談が急増したとのことであり、手を変え品を変えての悪質商法は増加する一方であります。まさに高齢者の弱みにつけ込み、こつこつと蓄えた老後への備えを奪い取る、その卑劣なやり方には強い憤りを感じずにはいられません。
 しかし一方で、全国より早く高齢化が進む本県では、将来はもっと被害がふえるのではないかと思われます。そんなことを考えると、大変不安であります。
 私自身は、高齢者がだまされないようにするため、次々と繰り出される悪質業者の手口をおくれることなくお知らせし、あるいはだまされないための基本的な心構えについてわかりやすくお知らせしていく、そして被害の未然防止や最小化に努めるには地域ぐるみで見守り体制を整えていくことが重要であると考えます。
 そこで、お伺いします。
 健康や老後の生活に不安を抱く高齢者の弱みにつけ込む新手の商法がふえているようですが、今後どのように高齢者を守っていくのか、御所見をお聞きいたします。
 次に、地域の自主防犯力の向上方策について県警本部長にお伺いいたします。
 全国的に刑法犯認知件数が減少傾向にある中で、依然として強盗や殺人などの凶悪かつ危険な犯罪は後を絶ちません。今後、交通、ITインフラの発達により、犯罪のさらなるスピード化、広域化に拍車がかかるのではないかと危惧されておりますが、犯人検挙や事件の解決が一層困難になることから、いかに犯罪を発生させないかという犯罪抑止の取り組みがこれまで以上に重要になると考えます。
 また、不審者による声かけ事案の件数も増加傾向にあることから、子供や女性を卑劣な犯罪から守るため、より細やかな地域単位における自主防犯体制の強化が求められているところであります。
 こうした中、先般公表された平成二十五年の警察白書では、警察による防犯カメラの設置拡充が明記されております。防犯カメラといえば、犯罪抑止はもとより、事件・事故発生時の捜査活動において警察の強力な武器となるほか、地域における防犯機運の高揚にもつながるなど、一石二鳥、三鳥の効果が期待できるものです。
 きょうもたくさんおいでてくれておりますけれども、ありがとうございます。先日、徳島市八万地区の皆さんが、新たに建設される道路下の歩道トンネルに防犯カメラを設置してほしいとの切実な要望書を、約一千筆の署名とともに、飯泉嘉門県知事と児嶋秀平警察本部長に提出いたしました。今後も県内各地から防犯カメラの設置要望が寄せられるものと思います。
 このような歩道トンネルや死角のある暗く危険な道路でも、その多くは子供たちの通学路であったり、女性、高齢者の生活道路やウオーキングコースとなっており、早朝、夜間を問わず多くの人が利用しているのが実情です。安全・安心のよりどころである県警察におかれましては、幼児から高齢者の誰もが安心して暮らせる地域社会を実現するため、防犯カメラの設置を初めとする各種の防犯対策に取り組み、地域の防犯力向上の起爆剤となっていただきたいのであります。
 そこで、警察本部長にお伺いします。
 県警察では、防犯カメラの整備を初めとする地域防犯力の強化方策についてどのように取り組まれていくのか、御答弁をお願いいたします。
 御答弁をいただき、再度登壇してまいります。

   (飯泉知事登壇)
 厳しい経営環境の中で頑張る中小零細企業に対しどのような支援を行うのか、御質問をいただいております。
 本県の中小零細企業におかれましては、大きく変化する社会経済情勢の中で、不断の努力や創意工夫によりまして、本県経済の活力の源泉として大いに御貢献をいただいているところであります。県といたしましては、こうした頑張る企業をしっかりとお支えするため、総額百二十五億円のとくしま経済飛躍ファンドによる研究開発支援や、国内大手メーカーとの個別商談会を初めとする販路開拓支援、中小企業向けの融資制度や人材育成支援など、県内企業の経営基盤の強化に努めてきているところであります。
 さらには、徳島経済産業会館の有する経営、金融、人材育成の各支援機能に中央テクノスクールの産業人材育成機能を加え、中小企業の総合的な応援拠点として、ワンストップサービスによる総合的な支援施策も展開いたしているところであります。
 議員からお話がございましたように、原材料価格の高騰や電気料金の値上げに加え、消費税率の引き上げなどによりまして、今後、県内企業を取り巻く経営環境はなお一層厳しさを増すことが懸念されるところであります。このため、これまでの取り組みの拡充に加え、クリエーティブ産業の育成、集積によりますビジネスモデルの構築や、新たな市場の創出、東南アジア市場へのさらなる展開や海外市場への参入支援によりますグローバル企業の育成、本県基幹産業である農林水産業とものづくり企業との連携強化や六次産業化の推進などによりまして、企業の経営体質の強化や経営革新を一層推進いたしまして、本県産業の競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。
 また、先月新たに設置されました近畿と四国の地方産業競争力協議会において、本県の強みを反映いたしました成長戦略の策定に十分意を用いてまいりますとともに、国と地方が一体となった中小零細企業向けの経済対策を強力に推進いたしてまいります。
 今後とも、頑張る企業を支えるため、総合的かつ戦略的な施策をスピード感を持って展開いたし、本県経済の活性化と雇用の創出、確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、県職員の処遇について幾つか御質問をいただいております。
 まず初めに、六年三カ月間の給与カットに対する思いについてであります。
 平成十六年度から十九年度までの四カ年間、三位一体改革に名をかりた総額九百億円を超える地方交付税の大幅な削減によりまして、本県財政は危機的な状況に陥ることとなりました。そうした厳しい状況の中、県庁一丸となって、県民サービスの著しい低下を防ぎますとともに、持続可能な財政構造の実現に取り組むため、苦渋の決断ではありましたが、平成二十年一月以降、禁じ手である給与カットを全国的にも厳しい内容で実施した結果、平成二十年度のラスパイレス指数が四十七都道府県で最下位の九二・五となったところであります。
 この間を振り返ってみれば、平成二十年度には百年に一度の経済危機への対応、さらに平成二十三年三月に発災いたしました千年に一度の東日本大震災、これを教訓とした来るべき南海トラフ巨大地震を迎え撃つための防災・減災対策の実施など、かつて我が国が経験したことのない大きな課題に直面したところであり、官民を問わず非常に厳しい状況下に置かれたところでありました。こうした中、職員は、給与カットのみならず職員数の削減など、まさに身を切る改革への協力はもとより、常に日本の再生を徳島がリードするんだとの気概を持ち、徳島発の政策提言やゼロ予算事業にも積極果敢に取り組むなど攻めの姿勢で、複雑多様化する行政課題に懸命に取り組んでいるところであります。
 厳しい状況の中、常に高い意欲、モチベーションを維持し頑張っている職員をまさに誇りと思いますとともに、まさに職員は組織の根幹をなす人財、人の財産であると認識を深めたところでありまして、今後とも職員の皆さんとともに徳島県のさらなる発展に向け全力で取り組んでまいる所存であります。
 次に、禁じ手に頼らない財政構造、財政運営への決意について御質問をいただいております。
 これまで財政構造改革基本方針に基づき、聖域を設けない取り組みを進めた結果、平成二十三年度から三年間で約百三十億円と見込んでいた収支不足額を百二十四億円まで解消、また実質的な地方交付税である臨時財政対策債を除く公債費につきましては今年度当初予算で六百億円台と、一年前倒しで目標を達成するなど、経済・雇用対策や防災・減災対策を初めとする喫緊の課題に積極的に対応する中にあっても、財政健全化に向けた取り組みの成果が着実にあらわれてきているところであります。
 一方、高齢化の進行を初めとした社会保障費の増加、地方交付税の約一兆円の別枠加算について、安倍総理が廃止の考えを示唆されたことなど、地方財政を取り巻く環境は一層の厳しさを増してきているところであります。このため、来年度以降における財政構造改革の着実な推進に向けまして、新たな財政構造改革基本方針を策定いたすこととし、現在、外部有識者から成る財政構造改革小委員会で議論していただいているさなかであり、県議会におかれましてもぜひ御論議を賜り、年度内の策定に向け鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 今後、禁じ手である職員給与の臨時的削減に頼らない安定した財政運営を行うためにも、新しい財政構造改革基本方針に基づきまして、経済波及効果を重視した、歳出の中から歳入を見出す取り組み、事務事業の不断の見直しを初めとした収支改善努力など、歳入歳出両面にわたるあらゆる取り組みについて、引き続き全力を傾注してまいる所存であります。
 次に、高齢者の弱みにつけ込む新手の悪質商法からどのように高齢者の皆さんを守るのか、御質問をいただいております。
 近年、健康や孤独といった高齢者の皆様方の不安につけ込む健康食品の送りつけや不必要な屋根のリフォームなどの点検商法を初め、悪質商法による被害が後を絶たない中、国におきましては、平成二十五年版消費者白書の特集として高齢者の消費者トラブルを取り上げ、警鐘を鳴らしているところであります。
 県内におきましても、県の消費者情報センターに寄せられる健康食品に関する相談件数が今年度上半期で何と前年度比六倍に達するとともに、金融商品名目での振り込め類似詐欺につきましても、十月末時点で被害額が四億二千七百万円と前年同期比二・七倍となっており、非常に深刻な状況にあるところであります。議員お話しのとおり、長年にわたり社会を支えてこられました高齢者の皆様方の暮らしの安全・安心を支える取り組みの強化がまさに急務であり、新たな手口やその心構えをお知らせいたしまして、主体的に学びを支えますとともに、地域ぐるみでの見守り体制のさらなる充実を図る必要があります。
 これまで本県では、消費者大学校や大学院での人材の育成、県と消費者をつなぐくらしのサポーターによります地域密着型の情報提供や啓発活動、悪質業者に対する被害の拡大防止のための業務停止命令など、積極的に取り組んできているところであります。今後、この力を最大限に生かしながら、悪質商法の手口の特徴や勧誘の断り方について高齢者の皆様方にわかりやすく紹介する資料や教材づくり、また、新たに認定いたします消費生活コーディネーターによります地域に根差した啓発活動の企画運営、市町村や警察はもとより、民生委員や介護支援専門員、社会福祉協議会や老人クラブといった福祉現場の人材や団体を通じました、まさに効果的な注意喚起などに意を用いてまいりたいと考えております。
 今後とも、関係団体との連携、協力のもと、高齢者の皆様方の目線に立った消費者被害の防止に県を挙げてしっかりと取り組んでまいる所存であります。
 
   (八幡経営戦略部長登壇)
 職員の超過勤務の縮減、健康保持などワーク・ライフ・バランスの実現に向けどのように取り組むのかとの御質問をいただきました。
 長時間にわたる超過勤務は、職員の健康の保持はもとより、子育てや介護など家庭での生活や、ボランティアを初めとする社会活動にも十分な時間が確保できないことなどから、働き方を見直し、仕事と家庭、また地域生活との両立を図るワーク・ライフ・バランスを実現することは非常に重要であると、このように認識しております。
 このため、ライフスタイルの転換を目指す「あわ・なつ時間」の実施期間に照準を合わせまして、これまで以上の超過勤務の縮減に取り組むため、六月二十八日に庁内会議を開催し、知事から直接、各部局長に対しまして、トップマネジメントの発揮による超過勤務の縮減に向けた思い切った取り組みの実施を指示したところでございます。こうした指示を踏まえ、各部局におきましては、例えば毎週水曜日ノー残業デーにつきまして部局長が巡回すること、退庁時には課長などの管理職が部屋を施錠することなどにより徹底を図ったことを初め、各種資料作成の簡素化や、出張や会議の集約など、大小さまざまな取り組みを積み重ねました結果、本年七月から九月の三カ月間の超過勤務時間の実績は前年同時期に比べて六・三%減少しており、一定の成果が見られるところでございます。
 また、議員からお話のありましたメンタルヘルス対策につきましては、予防的対策としての研修や医師等による相談窓口の充実、長期病休、休職からの円滑な復帰に向けた試し出勤を活用した職場復帰支援制度などに加えまして、本年十月には新たに、心身の不調の早期発見のためのセルフチェックを導入するなど、総合的なサポート体制を充実しているところでございます。
 今後とも、管理職が率先し、全ての職員がいわゆるタイムマネジメントの重要性を認識し、さらなる意識改革を進めていくことにより、職員一人一人が有する能力を十分に発揮し、ひいては県民サービスの一層の向上につながるよう、働きやすい職場づくりの実現を目指してまいります。

   (児嶋警察本部長登壇) 地域防犯力の強化方策についての御質問をいただきました。
 県内の刑法犯認知件数は九年連続で減少しており、ピーク時の平成十五年に比べ半数以下となっております。これは警察の力だけではなく、関係機関・団体、地域の皆様方の取り組みが相まった結果であると認識しております。改めて御礼を申し上げます。
 今申し上げましたように、統計上での治安情勢は改善傾向にありますものの、県内では、高齢者など社会的弱者を狙った犯罪が発生しているほか、子供や女性に対する声かけやつきまといなどの不審者情報が依然として多く寄せられているなど、県民が安全・安心を十分に実感しているとまでは言えないものと認識しているところであります。
 そこで、県警察では、犯罪抑止対策を重要な課題の一つとして捉え、徳島県安全で安心なまちづくり条例に盛り込まれている自主防犯活動のさらなる活性化に向けて、自主防犯活動の活性化に向けた支援と連携、社会の規範意識向上のための諸活動の強化、効果的な犯罪情報の発信活動などの取り組みを進めているところであります。具体的には、防犯ボランティア功労者の表彰や地域のボランティアリーダーに対する研修、青色防犯パトロールを初めとした地域住民の自主防犯活動を活性化するための合同パトロール、県警察の安心メールやホームページなどによる各種の情報発信、県内大学生などのボランティア体制の構築などでありまして、地域の防犯活動が将来にわたって恒常的に行われるよう配意しているところであります。
 また、防犯カメラにつきましては、県民自身の安心感につながるものであり、また犯罪被害の未然防止や犯罪発生時の対応に極めて有効であることから、これまでも民間事業者等に対して設置を促進してきたところであります。引き続き、自治体、民間事業者、公益団体などに働きかけるなどして、整備の拡充に努めてまいりたいと考えております。
 県警察といたしましては、今後とも、地域防犯力の強化に向け、各種の施策を推進してまいる所存であります。

   (庄野議員登壇)(庄野昌彦君) それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げます。
 まず、中小零細企業への支援については、今までも力を入れてやっていただいていることは評価しております。答弁では、今後新たにグローバル企業の育成、六次産業化の推進、国と地方が一体となった中小零細企業向けの経済対策を強力に推進する考えが示されました。一定の評価をいたしております。今後とも、雇用の確保、そして暮らしていける賃金の確保、企業の継続的な運営について御尽力いただきますようにお願いを申し上げておきます。
 県職員の給与カットにつきましては、今年度をもって終了することは本当によかったと思います。また、知事からは職員に対し、攻めの姿勢で複雑多様化する行政課題に懸命に取り組んでおり、厳しい状況の中、常に高い意欲を維持し頑張っている職員を誇りに思うとともに、職員は組織の根幹をなす人財であるとの考え方もお聞きしました。財産であるというふうにも言われました。職員の方も本当に御苦労されたと思いますけれども、この言葉で少しは救われるかなあというふうに思います。
 また、今後、禁じ手に頼ることのない財政運営について全力を挙げるとの力強い御答弁がありました。この点につきましてもお願いしておきたいと思います。
 また、超過勤務の縮減、メンタルヘルス対策やワーク・ライフ・バランスの確立は、行政を執行していく上で大変重要な視点であります。答弁では、総合的なサポートを実施し、タイムマネジメントの重要性を認識し、さらなる意識改革を進め、働きやすい職場づくりの実現を目指すとしています。職員が元気であれば、県民サービスは向上いたします。知事からは先ほども、職員は組織の根幹をなす人財、すなわち財産との考えを示されたところであり、大いに期待しております。
 また、高齢者の弱みにつけ込む悪質商法からどのように高齢者を守るのかという質問に対しては、悪質商法の手口の特徴をわかりやすく紹介する資料、啓発活動、地域関係団体との連携協力による注意喚起など県を挙げて取り組むとの力強い答弁をいただきました。連携を強化し、高齢者が地域で孤立化しないように、このような対応も求めておきたいと思います。
 また、県警本部長からは、防犯カメラの整備を初めとする地域防犯力の強化方策について御答弁がございました。本部長からは、防犯カメラにつきましては、県民自身の安心感につながるものであり、犯罪被害の未然防止や犯罪発生時の対応に極めて有効であり、これまでも民間事業者等に対して設置を促してきたところであり、引き続き自治体、民間事業者、公益団体等に働きかけるなどして整備の拡充に努めてまいりたいとの誠意ある御答弁をいただきました。地域住民の切実な思いの実現に向け、最終最後までの御尽力を心からお願いしておきたいと思います。
 以上で私の予定しておりました全ての質問を終わりたいと思います。どうも御清聴ありがとうございました。