2011年11月定例議会本会議代表質問

庄野昌彦
 新風・民主クラブの庄野昌彦でございます。
 ただいまから会派を代表いたしまして質問してまいります。
 知事初め理事者各位におかれましては、簡潔かつ温かい御答弁をお願いしておきます。
 ことしは自然災害の多い年でした。3.11東日本大震災、そして本県にも大きな被害をもたらした台風12号、15号、トルコの大地震では災害ボランティアとして現地入りしていたNPOの方が余震によるホテル倒壊によりお亡くなりになりました。タイの水害は日本企業にも大きなダメージを与えました。心からお見舞いを申し上げます。
 また、これは人災だと考えますが、東電福島第一原発事故による直接、間接の被害は深刻です。強制避難による生活不安、健康不安、農林水産物の被害、さらに風評被害など語り尽くせない悲惨な状況です。原発の安全神話を信じ込まされた私たち、信じ込ませた政府、そして事業者、猛反省しなければなりません。
 一度事故が起こると甚大な災害となる原発、今後、脱原発へと大きくかじを切ることは私は当然のことだと思います。広島、長崎の惨状を後世に伝え、核と人類は共存できない、このことを再認識し、今後のエネルギー政策を議論していかなければならないと思っております。
 原発事故で苦しんでおられる方々に対し、心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い希望のある安定した暮らしがよみがえることを祈念いたしております。また、政府、そして東電においては、責任ある対応を強く求めておきたいと思います。
 それでは、質問に入ります。
 まず、オンリーワン徳島行動計画(第二幕)の評価についてお伺いいたします。
 11月8日、県政運営評価戦略会議がオンリーワン徳島行動計画(第二幕)の評価を終了いたしました。608事業のうち427事業が三段階評価で最高のA判定、成果が上がっているが70.2%、B判定、相当程度成果が上がっているは150事業、24.7%であり、A、B合わせて94.9%であり、高評価が得られております。関係各位に敬意を表する一人であります。
 ただ、こうしたときこそ、浮かれることなく、厳しい現実にも目を向け続け、一隅を照らす精神で県政を運営していかなければなりません。戦略会議からも指摘されておりますが、成果不足とされたC判定31事業、5.1%についてしっかりとした方向性を持って取り組みを進めなければなりません。

C判定の一例を挙げると、1、糖尿病対策の推進、2、子供の体力向上、3、里親制度など要保護児童の支援拡充などがあります。戦略会議からは、職員を初め県としても頑張っているが実績が目標に達しておらず、成果不足と言わざるを得ないと指摘されております。
 私も、糖尿病対策などは県を挙げて取り組みを進めており、関係各位の頑張りに敬意を表する次第でありますが、目標に達しておりません。それほど大きく重い課題なのだと思います。しかし、これらC判定の項目について、一度立ちどまり、真摯に受けとめ、今後の対策を考えるべきだと思います。
 そこで知事にお伺いいたしますが、県政運営評価戦略会議の評価をどのように受けとめ、今後の施策や事業にどのようにつなげていくのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、公共サービス基本条例の制定、公契約条例制定に向け汗をかくべきだという視点で質問をいたします。
 1昨年、2009年11月議会で、私は、全国の自治体で初の公契約条例を制定した千葉県野田市の条例を参考にし、特に公共事業において労働者賃金確保の見地から、公契約条例制定に向けた検討を行うべきであると質問をいたしました。また、昨年、2010年11月議会では、公共サービス基本法の理念を地域での実践に移すため、公共サービス基本条例制定に向け検討を進めるべきであるとの質問もいたしました。答弁については、十分納得できるものではありませんでした。
 そうした中、今月11月5日、徳島市内で公共サービス基本条例、公契約条例を目指すシンポジウムが、野田市根本崇市長をお招きして開かれました。県からも海野政策監補を初め関係各課からも御参加をいただきました。お礼を申し上げます。
 今、公契約条例で言えば、2009年9月、千葉県野田市での制定に続いて、2010年12月、神奈川県川崎市で制定されました。そして、現在、神奈川県相模原市、東京都多摩市、北海道札幌市などで公契約条例づくりが進められております。今や構想の段階から実践の段階へと大きく動き出しているのであります。
 私が公契約条例の制定を求める基本視点は、一、自治体がワーキングプアをつくってはいけないということであります。自治体の使命とは、地方自治法にあるとおり、住民の福祉の増進を図ることであり、また人間らしい労働や生活を保障することも自治体の仕事です。二は、劣化しつつある公共サービスをつくり直し再構築、再設計が必要であるということであります。その際に、ILOが提唱するディーセントワーク、人間らしい仕事の視点が重要だということです。三は、デフレーションから抜け出すことであります。ディーセントワークとともに、リビングウエッジ、生活賃金が必要だということ

であります。
 そこでお伺いしますが、本県も公共事業における公契約条例の制定に向け取り組みを進めるべきと考えますが、御所見をお伺いします。
 あわせて、公共サービス基本法の理念を地域で実践するための公共サービス基本条例の制定に向け取り組みを進めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、就労支援に全力を尽くすべきとの観点から質問をいたします。
 本年十月末時点で、徳島県内、来年三月卒業予定の高校生の就職内定率は70.5%であります。求人数は5075人、前年比403人ふえております。これは県内企業の御尽力により採用増になりましたけれども、就職を希望する高校生がふえたために内定率は昨年より少し下がる結果になっております。
 県の教育委員会も、早速、高校生の就職支援に向けて今取り組みを進めていただいております。来年三月末には昨年と同様の成果、ほぼ100%となるように引き続き頑張っていただきたいと存じます。
 一方、大学生の内定率は、十月一日現在では全国平均で59.9%となっており、過去二番目に低い内定率であります。本県、徳島大学の11月1日現在の内定率は58.2%となっています。県内には、鳴門教育大学、徳島文理大学、四国大学がありますが、いかに県内にとどまっていただくか、県内で就職してもらうかということはとても重要であります。
 また、県外の学生さんに県内企業をアピールすることも重要な視点だと思います。今後、大学生の内定率を向上させるため、県としてどのような対策をとっていくのか、お伺いいたします。
 また、県内企業でも圧倒的多数の中小企業が元気でなければ、本県の活性化もありません。また、中小企業の活性化は即雇用につながります。雇用確保という面からも、県内中小企業の資金の支援を初め技術支援、協力など、県としてもできる限りの支援策を講じるべきと考えますが、御所見をお伺いします。

 次に、生活保護受給者の就労支援についてお伺いいたします。
 全国の生活保護受給者が、ことし七月時点で二百五万人を超え、過去最高を記録したことが報じられております。戦後間もない一九五一年度の記録を六十年ぶりに上回りました。徳島県においても受給者は過去最少であった一九九八年度の八千八百四十四人以降年々増加し、ことし八月には一万四千七百五十九人となっております。
 こうした中で、景気低迷を受け失業した現役世代の受給が急増しており、統計上の
類で働ける年齢層を含むその他世帯については、全国で二○○七年度に十一万世帯であったのが、ことし七月には二十五万世帯になり、全体の一○%から一七%と非常に憂慮すべき状況となっております。
 現在の保護費総額は三兆四千億円です。保護から就労へ、このことは、今後、日本の命題だと思います。国も県も、雇用環境の悪化を食いとめるため、仕事のあっせんを含め、あらゆる手だてを講じる必要があります。
 そこで、本県においても、国や市町村と連携し、生活保護受給者の就労支援を全力で行うべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、生きがいの持てる社会をつくるためにどのように汗をかくのかという視点で質問をいたします。
 このたび発表された平成二十二年の国勢調査結果では、我が国の高齢化率は平成十七年の前回調査時点から二・八ポイント増加し、二三%に達しており、徳島県も今回調査で全国平均を大きく上回る二七%となったと公表されました。
 日本社会全体として高齢化が進展している中で、今回、特に注目したいのは、ひとり暮らし高齢者世帯の伸びであります。先日の新聞では、ひとり暮らし高齢者の孤独死が近年ふえてきていることも取り上げられているところであり、これからの高齢社会において、このひとり暮らし高齢者をいかに日常的に見守り、支援していくかが重要になってくると思われます。
 地域での高齢者の見守り活動は、家族のきずなだけでなく、地域における地域のきずなが大変大事であり、これまでも市町村の福祉部局や地域包括支援センターが中心となって取り組みを進めております。しかしながら、その取り組みには地域によってその状況に差があるところであり、県としても、全市町村において取り組みを活性化させるとともに、市町村と連携して見守り体制の充実を図っていくことが必要であると考えます。
 今年度は、高齢者施策に関する基本指針となるとくしま長寿プランを改定し、新たな計画としてとくしま高齢者いきいきプランを策定するとしています。
 そこでお伺いします。
 今後、地域におけるひとり暮らし高齢者の見守り支援について、とくしま高齢者いきいきプランに明確に位置づけ、県は市町村と連携して対策を推進していく必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、NPO法改正に伴う県の措置についてお伺いいたします。
 さきの九月定例会において、我が会派の松崎議員が、改正された認定NPO法人制度が有効に活用され、寄附募集の円滑化が図られるように県の取り組みを求める質問をし、新しい公共の担い手であるNPOの成長と自立を促進する旨の答弁をいただきました。
 会派としても、来年四月の法施行に向け、この法改正の理念を県内NPO法人にお知らせをし、認定法人となるための手続や申請方法、また認定法人となったときの所得税控除や県、市町村民税の控除についての仕組みをともに勉強するため、さきの十月二十二日、会派主催でNPO法改正制度説明会を開催したところ、百人を超える県内NPO法人関係者に集まっていただきました。
 市民活動を支える制度をつくる会の松原明副代表理事から、法改正のポイントについて説明をしていただきました。ポイントは、認定NPO法人への寄附金の税額控除の仕組みを県と市町村で条例で規定されると、寄附金のうち一定額の範囲内で国税分として四○%の税額控除、そして県市町村分としておよそ一○%、県民税四%、市町村民税六%の寄附金の税額控除が受けられるようになることであります。
 認定NPO法人の運営の安定化、新しい公共としての活動を支援していくためにも、ぜひとも早急な寄附金の税額控除を可能にする条例の制定が必要であります。御所見をお伺いいたします。
 御答弁をいただき、再度登壇をしてまいります。
   
飯泉知事 
 庄野議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。
 まず、県政運営評価戦略会議の評価をどのように受けとめ、今後、施策や事業にどのようにつなげていくのか、御質問いただいております。
 県政運営評価戦略会議は、私も出席いたしました初会合の十月十七日から三週間余の短い期間に、オンリーワン徳島行動計画(第二幕)の基本目標ごとに七回にわたり会議が開催されるという大変ハードなスケジュールをこなしていただきました。委員の皆様には、終始御熱心に御審議をしていただき、心から感謝を申し上げているところであります。
 今回の行動計画の評価につきましては、これまでの徳島県総合計画審議会の評価部門を切り分け、新たに戦略会議を設置いたしますとともに、事務局を政策の策定推進部門から独立した組織であります監察局に担わせることによりまして、第三者機関としてのチェック機能の強化を図り、これまで以上に客観的かつ中立的な体制で行っていただいたところであります。
 また、とくしま目安箱や宝の島・徳島「わくわくトーク」などに寄せられました県民の皆様からの御意見や御提言を御審議いただきまして、すぐれた提言として採択していただくことにより、県民目線からのチェックの機能の強化、県民意見の積極的な県政への反映を図るなど、徳島ならではの新たな事業評価システムが構築できたのではないか、このように考えるところであります。
 今回の評価におきましては、従来の数値目標は言うに及ばず、県政各般にわたる主要六百八事業につきまして御評価をいただいたところであります。主要事業の評価につきましては、数値目標の達成度を基本に置きつつも、その達成度のみならず、全国順位、経済環境の変化、新聞報道などさまざまな角度から、まさに県民目線で総合的な判定を行っていただいたものでありまして、約七割の事業がA評価の高い御評価をいただいたところではありますが、成果不足として、委員からもお話がありましたC判定を受けた事業も含めまして、その評価結果を真摯に、そしてしっかりと受けとめてまいりたいと考えております。
 この評価結果につきましては、採択されました県民の皆様からのすぐれた提言とあわせ、近く戦略会議から総合計画審議会に対し提言されることとなりますが、今後の施策や事業へつなげていきますため、本年十二月中に総合計画審議会の中に新たに宝の島・とくしま創造部会を設置し議論を深めてまいりたいと考えております。
 この部会におきましては、既存事業の見直し、新たな施策や事業の展開、数値目標の設定のあり方などについて、集中的に御検討をいただき、年明けの総合計画審議会で幅広く御議論いただくことといたしております。あわせて、県議会での御論議も賜りながら、「いけるよ!徳島・行動計画」の改善、見直しを進め、今後とも、県民の皆様の夢と希望の実現に向けしっかりと取り組んでまいります。

 次に、ひとり暮らし高齢者の見守り支援について、とくしま高齢者いきいきプランに明確に位置づけ、県は市町村と連携して対策を推進すべき、御提言をいただいております。
 全国的な高齢化の進展や核家族化の進行などによりまして、本県におきましてもひとり暮らし高齢者世帯が急速にふえておりまして、先般発表されました国勢調査の結果では三万二千三百六十五世帯と、二十年前の二倍以上となり、さらに十年後には四万世帯に迫ることが予測されるところであります。
 このため、県におきましては、地域におけるひとり暮らし高齢者への見守り活動のさらなる充実強化を目的として、本年三月に、徳島県見守りネットワーク支援協議会を立ち上げ、要援護者台帳やマップの整備、県下隅々にまで整備された高速情報通信網を利用した高齢者の安否確認システムの導入など、市町村の取り組みに対し支援を行っているところであります。
 さらに、今年度策定をいたしますとくしま高齢者いきいきプランにおきまして、新たに定期的に家庭への訪問を行われます新聞販売店や電気、ガス事業者の皆さんなどと県との協定による見守り体制の構築や市町村における見守りネットワークの体制強化のための手引書の作成などを明確に位置づけ、重層的な取り組みとしてさらに加速してまいりたいと考えております。
 今後とも、ひとり暮らし高齢者の方々が住みなれた地域で安心して暮らすことができますよう、市町村や関係機関と緊密な連携を図りながら、ひとり暮らし高齢者を地域全体で支えるとの認識のもと、プランの将来像である高齢者の笑顔の花咲く徳島の実現に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
   
海野政策監補兼県土整備部長
 公共事業における公契約条例の制定に向けた取り組みについての御質問でございますが、建設産業は、地域の基幹産業として経済の発展や雇用の確保に大きく貢献してきたところでありますが、百年に一度の経済危機や建設投資の急激な減少に伴う競争の激化などにより、厳しい経営環境に置かれております。
 こうした状況のもと、極端な低価格での受注、いわゆるダンピング受注は、工事の品質低下はもとより、下請企業へのしわ寄せや建設労働者の賃金低下を招いており、その結果、公共工事の工事費の積算に用いるための設計労務単価の下落が続くなど、深刻な状況にあるものと認識しております。
 このため、本県におきましては、これまでの入札制度改革において、総合的なダンピング対策として最低制限価格及び低入札調査基準価格の引き上げを初め、低入札に対するペナルティー強化などに重点的に取り組んできたところであります。
 また、低入札調査基準価格を下回って落札した低入札工事を対象に、下請企業との契約状況や支払い状況、不当な賃金減額の有無などについて調査を実施しており、このほか、建設企業への営業所調査に伴い、下請契約の適正化に関する調査として、下請工事着手前の書面による契約締結、下請工事着手時における必要な資金の支払い、下請代金の現金による支払いなどについても調査を実施し、適正に指導を行ってきているところであります。
 議員御提案の公共事業における公契約条例の制定につきましては、賃金等の労働条件に関して労働関係法など既に一定の法整備がなされていることや企業経営を初めとする建設産業に及ぼす影響などさまざまな課題があることから、制定済み自治体の施行状況やその効果、影響などの実態把握に努め、国及び他県の動向などを注視しつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
 建設産業の健全な発達を図る上で、適正な下請代金や賃金を確保することは重要な視点であると認識しており、今後とも、御提案の趣旨を踏まえ、各種調査を通じて業者指導の徹底を図るとともに、総合評価落札方式による一般競争入札において、企業の労働賃金確保の取り組みを評価する手法の検討を行うなど、公共事業に従事する労働者の適正賃金確保についてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
   
川長企画総務部長
 公共サービス基本条例の制定についての御質問でございますが、今後ますます高度化、多様化する行政課題や住民の皆様のニーズに的確に対応するためには、行政はもとより関係団体、NPO、民間企業、住民の皆様などの多様な担い手と協働し、よりよい公共サービスを提供していくことが重要であると認識いたしております。
 本県では、このような公共サービス提供の新しい形として、県民の皆様にも主体的かつ積極的に県行政へ御参加いただくとくしま“トクトク”事業や民間活力も導入しました実証実験、モデル事業に取り組み、より効率的で質の高い公共サービスの実現を目指しているところでございます。
 具体的には、県民の皆様や企業、団体との協働により、東日本大震災による被災者の方々が安心して本県で避難生活できる支援態勢づくりや中山間の古民家を都会のIT企業にサテライトオフィスとして活用していただく集落再生に向けた実証実験など、全国に先駆け、本県ならではの創意工夫を凝らした新たな事業モデルの展開に積極的に取り組んでいるところでございます。
 さらに、今年度、新たに官民協働で県民の皆様の多様なニーズに対応した公共サービスを提供するため、「新しい公共」担い手創出事業を展開し、NPOと地域が連携した実践的な避難訓練や防災教育などの実施、放置竹林を資源とした低炭素社会の構築や地域再生を図る取り組みなどNPOの成長と自立を促進する取り組みも進めているところであります。
 今後とも、こうした取り組みを積極的に進めることにより、良質な公共サービスの提供による安心して暮らすことのできる社会を実現してまいりますとともに、議員御提案の公共サービス基本条例の制定につきましては、国や他県の動向等を注視しながら、法
律の趣旨、理念をも十分に踏まえつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
 続きまして、認定NPO法人の寄附金の税額控除を可能にする条例の制定についての御質問でございますが、認定NPO法人に対する寄附金の税額控除につきましては、最大で寄附金の一割程度は翌年度の個人住民税の税額から控除される制度でございます。
 この制度につきましては、県及び市町村のそれぞれが主体的に、そして自主的な判断に基づき条例で規定するものであることから、県と市町村、また市町村の間で規定に違いが生じた場合、賦課徴収事務の煩雑さに加え、寄附された方々の間で税負担の軽減に関し取り扱いが異なる結果となります。
 一方、現在、県におきましては、ボランティア活動を初めとする社会貢献活動の中核となるべきNPO法人を支援する観点から、その設立に際しましては、法人県民税、不動産取得税などの減免措置を講じております。また、設立後におきましても収益事業を行っていないNPO法人につきましては、社会性、公益性の観点から法人県民税を減免し、その活動を支援しているところでございます。
 こうしたことから、寄附金の税額控除の制度につきましては、新しい公共の担い手である認定NPO法人の活動状況などを検証するとともに、県内市町村の意見も踏まえ、対応してまいりたいと考えております。
  
八幡商工労働部長
 就職支援対策につきまして二点御質問をいただいております。
 まず、大学生の就職内定率を向上させるための対策についての御質問でございますが、大学生の就職内定状況につきましては、リーマンショック以降の平成二十一年度から急激に悪化し、本年十月一日現在では、昨年同期よりは幾分改善しましたものの、いわゆる就職氷河期の平成十五年の水準をわずかながら下回る五九・九%となっており、非常に厳しい状況が続いております。
 このため、県といたしましては、本年八月に徳島労働局と共同で県内企業七十二社に集まっていただき、新規大卒者等を対象とした就職マッチングフェアを開催したところでございますが、さらに就職を希望する学生ができるだけ多く就職できますよう、来年二月にもまだ内定をもらっていない学生を対象に再度開催することとしております。
 あわせて、県が設置しておりますとくしまジョブステーションにおきましても、求人情報の提供、カウンセリング、面接指導など、就職活動をフォローアップするためのより実践的な取り組みを行っているところであります。
 一方、就職内定率低下の背景といたしまして、大企業志向の学生と採用意欲の高い中小企業との間でいわゆる雇用のミスマッチがあるとの指摘がなされてございます。
 このため、学生の皆さんに県内の中小企業の魅力を十分知ってもらえるよう、県と大学が連携し、学生が企業を訪問して実際の企業活動や技術力に触れるとともに、若手社員との意見交換を行う機会を提供するなど、さまざまな就職支援策を実施することにより、一人でも多くの学生がその能力を生かして安定した職業につくことができるよう支援してまいりたいと考えております。
 次に、雇用確保の面からの県内中小企業に対する支援策についての御質問でございます。
 本県における中小企業は、さまざまな課題に柔軟かつ機動的に対応し新たな事業に挑戦することにより、雇用の創出、確保に大きく貢献していただいております。このため、県におきましては、地域経済を持続的に発展させ雇用の拡大を図るためには、中小企業の振興が大変重要であるとの認識のもと、中四国で初となる中小企業振興条例を制定しまして、積極的な取り組みを進めているところでございます。
 中でも、議員御提案のとおり、中小企業の振興には、資金面、技術面での支援が不可欠であることから、東日本大震災に際しましては、経済変動対策資金に震災対策枠を設けるとともに、歴史的円高に対しましてはセーフティネット資金の融資限度額の引き上げや融資枠の拡大を図るなど、国の対応を待つことなく速やかに融資制度を拡充し、資金面での支援を行ってきたところでございます。
 また、大きな雇用創出が期待できるLED関連産業のさらなる発展のため、西日本最大級となるLED応用製品の性能評価体制の構築を図るとともに、関西広域連合における広域産業振興の取り組みとして公設試験研究機関の連携を進めるなど、技術面での支援も鋭意進めているところでございます。
 さらに、新たに設置される中央テクノスクール――仮称でございますが――による産業人材の育成、県の東京、大阪本部や上海事務所等を活用した国内外への販路開拓支援など、総合的な施策展開を図ることとしております。
 今後、こうした取り組みに加えまして、企業に対する出前相談や応援メール等を積極的に活用して情報交換に努め、真に企業が求めますタイムリーな施策を講じることにより、頑張る中小企業をスピード感を持ってしっかりと支援し、県内の学生を初めとした雇用の創出、確保につなげてまいりたいと考えております。
 
小森保健福祉部長
  国や市町村と連携し、生活保護受給者の就労支援を全力で行うべきとの御質問でございますが、百年に一度と言われる世界的な経済危機の影響による経済雇用情勢を反映し、議員からお話のありましたとおり、生活保護受給者は依然として増加傾向にあり、中でも、働ける年齢層を含む世帯類型でありますその他の世帯の増加は憂慮すべき状況であると認識をいたしております。
 生活保護制度は、経済的な給付とともに、受給者の自立助長のための支援が施策の柱であり、その中心となる就労支援のより効果的な対策が求められております。
 このため、これまでもハローワークを初め市町村や関係機関との連携のもと、一般的な就労指導に加え、個別ケースに対応した就労支援チームを編成し、より組織的な対応を図るとともに、福祉事務所に就労支援員を配置し、支援対象者に即した求人情報の事前収集、履歴書の書き方や会社の面接訓練の実施など、専門的かつきめ細やかな指導を行っているところであります。
 今後、こうした取り組みを一層強化するとともに、福祉部門と雇用部門の関係者から成る生活福祉・就労支援協議会の積極的な活用や県と市の福祉事務所職員による具体的な成功事例を踏まえました自立支援プログラムの策定など、工夫を凝らした対策を講じてまいりたいと考えております。
 県といたしましては、本県の生活保護世帯の実態に即した効果的な対策の検討を進めまして、より多くの受給者がみずからの働く意欲と能力により保護から就労に移行し、自立した生活ができますようしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  
庄野昌彦
 それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げます。
 オンリーワン徳島行動計画(第二幕)について、C判定の中には糖尿病対策のように時間のかかる重い課題もあります。答弁にありました十二月に新たに設置される宝の島・とくしま創造部会ですか、この中で議論が深まり、このことが実践されますことを期待しているところであります。
 また、公契約条例ですが、賃金等の労働条件については、労働関係法など既に一定の法整備がなされているとの答弁でございましたが、法律と現実のはざまで労働者が低賃金にあえいでいるものであります。適正な下請代金や賃金を確保するための方策としての公契約条例制定については、私は制定するための努力をするべきと考えております。今後とも、御検討をお願いしたいと存じます。
 公共サービス基本条例制定については、答弁では、良質な公共サービスの提供による安心して暮らすことのできる社会を実現してまいるとのことでした。今、格差社会と言われておりますが、セーフティネットとなる公共サービス基本条例の制定に向けて、これについてもこれからも御検討をお願いしたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 また、大学生の就労支援策については、就職マッチングフェア、とくしまジョブステーションでのフォローアップなど取り組みがなされており、雇用のミスマッチ対策についても県と大学が連携し支援されるということでありました。一人でも多くの学生さんが徳島において活躍いただけるよう期待をしておきます。
 中小企業への支援策については、既に資金面、技術面で大きな取り組みがなされております。しかし、円高、株安、諸外国での金融不安など、環境は厳しさを増しております。引き続きの支援をお願いしておきます。中小企業が元気であれば大きな雇用につながります。実績が上がるよう求めておきます。
 生活保護受給者の就労支援については、国、県、市が協力して自立支援プログラムを策定するなど、きめ細かな取り組みがなされているとお聞きしました。就労、そして自立に向け、さらなる御尽力をお願いしておきます。
 生きがいの持てる社会づくりについては、ひとり暮らし高齢者の見守り支援については重層的な取り組みを加速するということであります。住みなれた地域で安心して暮らしていけるというのは、生きがい、地域のきずなという点からも大切でございます。しっかりと市町村と連携して頑張っていただきたいと思います。
 認定NPO法人の運営安定化、新しい公共としての活動を支援するための寄附金の税額控除を可能にする条例の制定でありますが、県と市町村間での共通認識が必要とのことでありましたけれども、早期に両者で検討を開始し、新しい公共の担い手としてのNPO法人が運営しやすい状況をつくっていただきたいと思います。
 これは絶対やらなければいけない条例だと思います。この問題は継続して会派としても取り組んでまいりたいと思っております。

 それでは、質問に移ります。
 生物多様性地域戦略についてお伺いします。
 昨年十月、名古屋で生物多様性条約締約国会議、COP10が開かれ、私も現場を視察しました。また、会派研修でも、地域戦略を策定している千葉県、兵庫県などで制定に向けての思いなどを視察させていただきました。
 言うまでもなく、生物の多様性が確保されているということは人類を含めすべての生あるものが持続的生活を営むことができるということであります。県内でその戦略を策定するために、ボトムアップ方式により広く県民の意見をいただくタウンミーティングがひとまず終了しました。九会場、三百六十八名の方々に参加をいただき、多くの建設的な意見が出たようであります。参加者各位に改めて敬意を表しておきます。このことは、会派を挙げて地域戦略の策定を求め、行動、質問をしてきただけにうれしく思っております。
 戦略策定上重要なことは、地域ごとの手持ちの資源を発見、再発見するための資源創造を理念として掲げ、調査、分析の際には可能な限り地域住民の参加を確保すること、また生態系のつながりの観点から、各市町村とも深く連携することが重要だと考えます。
 同一河川の上流域の自治体と下流域の自治体が共同し戦略を立てることは、自治体同士が生態系を介してつながることにもなります。今後、策定に向けて、本県の特色、すなわち里山の保全、吉野川に代表される河川生態系保全、剣山に代表される森林の保全など、地域特性を生かした戦略を立てるために、策定には地域資源を最も知る地域住民の参加を求め、県内各市町村とも深く連携し、共同の地域戦略を立てることが重要だと考えます。
 そこでお伺いします。
 県版の生物多様性地域戦略の基本的な方向性について、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、エネルギーの地産地消をどのように進めるのかという視点で質問をいたします。
 県は、十一月十五日、太陽光や風力、小水力などの自然エネルギー発電施設の候補となる県内二十七カ所を公表いたしました。そして、民間事業者やNPO法人を対象に誘致を呼びかけるとしております。私も、県内にどのくらいの分散型エネルギーのポテンシャルがあるのかを調査することが大切であると考えておりましたので、機敏な対応に敬意を表します。
 しかし、私はこれ以上にまだまだたくさんの候補地があると考えております。調べる体制をつくることが大事であります。北九州市では、小水力発電は二十年前から取り組んでおり、下水処理場から出てくる水をも利用しているといいます。
 先日、会派研修として上勝町を訪問し、福原の笹山さんのお宅を訪問し、小水力発電の状況を見せていただきました。自宅前の小屋にタービン、発電機、インバーター、バッテリーを備えた小規模発電所です。平均で三キロワット、最大七キロワットの発電が可能といいます。発電源の水は裏山の谷川から五百メートルの導水管でつないでいます。高低差は三十八メートルあり、この落差でタービンを回す仕組みであります。小水力のメリットは、一年を通じ二十四時間安定して発電できることとおっしゃっておりました。
 県の調査では、小水力発電の県内適地は千五百十二カ所で計千五百九十七キロワットの発電が可能と試算しており、年間一千四百万キロワット毎時で約二千八百世帯の電力が賄え、五千六百九十五トンの二酸化炭素が削減できるとしています。
 県内では、市民団体、企業、大学、自治体などでつくる徳島小水力利用推進協議会が昨年十二月に発足しています。県としても、これらの協議会とも連携し、県下各地に広げていくことが重要だと考えます。
 そこでお伺いします。
 自然エネルギーの賦存量調査を踏まえ、小水力など地域資源を生かしたエネルギーの地産地消をどのように進めていくのか、お伺いいたします。

 次に、自転車の安心安全条例を策定してはどうかという見地で質問いたします。
 近年の歩行者と自転車の事故、昨年は二千七百六十件と十年前の一・五倍を受け、自転車の車道通行の原則を徹底させるようにと警察庁から指示を受け、徳島県警は自転車の通行を認めている歩道の見直しに乗り出しました。
 趣旨はわかりますが、本県の車道の現状を見ると、高齢者や子供を乗せた母親などの運転する自転車が、今度は車からの危険にさらされるおそれが十分に想定できます。
 また、車を運転しているドライバーは、車道を通行する自転車に対しての理解と安全確保について認識することが重要だと思います。ともすれば、車道を何で自転車が走るのかという疑問を持つ方もいると思います。今後、交通ルールの啓発も必要であります。
 また、自転車を運転する方にも、歩道では歩行者優先のルール遵守を初めとする交通規則教育やマナーの周知、そして自転車事故をもし起こしたときの責任など、徹底を図るべきであります。無灯火、傘差し運転、携帯電話を利用しながらの運転などはもってのほかであります。
 そこでお伺いします。
 京都府では自転車の安全な利用の促進に関する条例、京都市では京都市自転車安心安全条例を制定し、自転車の安全な利用に関する市民、事業者等の意識の啓発及び自主的
な活動の支援、自転車利用者による自転車の点検整備の促進、自転車損害保険等への加入の勧奨及び継続的な加入の促進、小中高での自転車交通安全教育などを行っております。
 本県においても、条例制定に向け関係者と協議を進める時期に来ているのではないかと思いますが、御所見をお伺いします。

 次に、過日着任されました吉岡警察本部長に、災害発生時における交通対策についてお伺いいたします。
 私は、東日本大震災で被災された方に対し少しでも支援のお手伝いができればと、また本県の防災対策の一助となればと、四回にわたり宮城県東松島市などの被災地へ足を運んでまいりました。行く先々、瓦れきの山となった町並みを進むにつれ、筆舌に尽くしがたい光景であり心が痛みました。今後、息の長いさまざまな支援が必要ですが、その中でも、主要な幹線道路が緊急輸送路として人や物の輸送により人命救助や被災者の支援に大きな役割を果たしてきたことはとても重要なことだと思っております。
 特に、石巻では、主要な信号交差点では電気等のライフラインの復旧が進まず、全国から派遣された警察官が交通整理をしている状況であり、復旧への道のりの困難さを感じました。
 このような折、県警察では、平成二十一年から、災害に強いインフラ整備という観点によりリチウムイオン電池を活用した消えない信号機の整備を進めているとお伺いしております。一たび信号機が停止すれば、交通渋滞、交通事故を招くばかりか、災害発生時の初期対応に大きな影響を及ぼします。地震などの災害発生時における緊急輸送路については、被災地域により確定されるものと承知しておりますが、他県からの救援や県内の実態あるいは交通整理のために限られた警察官を配置することを考えれば、国道十一号、五十五号など主要幹線道路の交通規制を維持することがまずもって重要と考えるところであります。
 そこで警察本部長にお伺いいたします。
 災害発生時、消えない信号機を活用し、主要幹線道路や都市部等の車両通行が多い地域における交通対策についてどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、学校防災力アップの方策についてお伺いします。
 東日本大震災において、岩手県釜石市でも大津波の被害が出ましたが、釜石の教訓として知られる防災教育の成果を大いに参考にすべきだと思います。釜石市は、小学生千九百二十七人、中学生九百九十九人、平成二十三年三月一日時点であります。そのうち、津波襲来時において学校管理下にあった児童、生徒については、適切な対応行動をとることによって一人の犠牲者も出すことなく大津波から生き残ることができました。また、市内の幼稚園児、保育園児においても、犠牲者はゼロだったといいます。日ごろからの防災教育の成果だと言われております。
 本県においても、防災教育と訓練はとても重要です。この釜石の取り組みを参考にした教材の利用や県防災センターを活用した取り組みなどにより、子供たちに一層効果的な防災教育、訓練を行うことが大事だと思います。県教育委員会の御所見をお伺いいたします。
 答弁をいただき、登壇をさせていただきます。
  
飯泉知事 
 まず、県版の生物多様性地域戦略の基本的な方向性について御質問をいただいております。
 生物の多様性は、自然環境そのものであり、私たちに多くの恵みを提供してくれるかけがえのない存在であります。そして、その恩恵を将来にわたって享受できますよう、生物の多様性をよりよい形で次の世代に引き継ぎますことは、今を生きる我々の重要な責務であると認識をいたしているところであります。
 そこで、県におきましては、自然保護団体や地域住民の皆様方の御参画を得て、挙県一致の体制で本県の生態性の特性を生かした生物多様性地域戦略を策定いたすことといたしました。この計画によりまして、本県の誇るべき生物多様性の適正な保全と将来にわたる持続的な利用の実現に向け、さまざまな取り組みを行い、県、市町村はもとより、県民協働によりまして普段の行動として定着することを目指してまいりたいと考えております。
 現在の進捗状況につきましては、山、川、里などの地域ごとのタウンミーティングを終え、県民の皆様方から多数寄せられました御意見につき、その整理、分析を行っているところであります。今後は、その成果を踏まえ、議会での御論議や環境審議会での御意見を賜りながら、人と自然の調和を目指した施策を総合的に推進するための具体的な行動計画を取りまとめてまいりたいと考えております。
 県版の生物多様性地域戦略が人と自然が共生する地域づくりを目指す羅針盤となりますよう、平成二十四年度中の策定を目指し積極的に取り組んでまいる所存であります。

 次に、自転車の安全安心条例の制定に向け、関係者との連携を進める時期に来ている
のではないか、御提言をいただいております。
 自転車は、子供から高齢者まで幅広い層に利用されており、環境意識の高まりや健康志向を反映し、利用者が年々増加をしてきているところであります。また、最近では、特に都市部におきまして、東日本大震災における交通の混乱を契機として、通勤手段としても注目を集めているところであります。
 こうした状況のもと、全国的には自転車と歩行者との交通事故数が十年前の一・五倍と大幅に増加するなど、自転車に係る対策の推進が喫緊の課題とされているところであります。
 一方、本県におきましては、歩行者との事故については顕著な増加は見られないところではありますが、自転車と車両の事故などにより昨年九名のとうとい命が失われ、そのうち八名が高齢者という非常に高い割合を占めているところであります。
 そこで、本年度、策定いたしました第九次徳島県交通安全計画に自転車の安全利用の推進を明記いたしますとともに、県民総ぐるみで取り組んでおります交通死亡事故抑止重点運動の四つの柱に、自転車の安全利用とマナーの向上をプラスした徳島セーフティ4PLUSを推進し、高齢者の自転車講習会の開催、自転車利用者の街頭指導の強化など積極的な取り組みを現在行っているところであります。
 加えまして、本県を取り巻く交通情勢といたしましては、多発する高齢者の死亡事故や後を絶たない飲酒運転、シートベルト非着用による死亡事故の多発など急を要する課題がありまして、関係機関、団体はもとより、県民一丸となってさらなる取り組みを行っていく必要があります。
 今後、交通事故による死者ゼロを目指し、総合的な交通安全対策を推進していく中で、自転車のマナー向上や事故抑止、防止に向け、条例の必要性などを含め、市町村、事業者、交通安全団体など関係者の御意見をいただきながら、しっかりと検討してまいりたいと考えております。
   
松井県民環境部長 
 自然エネルギーの賦存量調査を踏まえ、小水力など地域資源を生かしたエネルギーの地産地消をどのように進めていくのかとの御質問でございますが、平成二十二年度に実施した自然エネルギー賦存量・利用可能量調査では、太陽光や小水力など本県全体の賦存量は年間約五兆三千五百億キロワットアワーで、このうち利用可能量につきましては、県内の年間電力使用量の約三割に匹敵するおよそ二十億キロワットアワーとなっております。
 特に、小水力につきましては、本県は、小さい急流の河川が多いことから、地形や流量などのデータに基づき基礎調査を行ったところ、吉野川水系や那賀川水系など県内千五百十二カ所で十キロワット程度の小水力発電が可能という高い潜在能力を示す結果を得たところであります。
 こうした中、東日本大震災を契機として、災害に強いエネルギーへの期待がこれまで以上に高まっており、自然エネルギーの宝庫である本県の特性を生かし、徳島ならではの先駆的な取り組みを加速することによりエネルギーの地産地消を図っていくことが極めて重要であります。
 このため、市町村を初め産学民官協働により、佐那河内村内の旧府能発電所跡地を活用した小水力発電によるエコみらいハウスの設置、那賀町と阿南高専が共同開発した小水力発電機による河川や農業用水での実証実験など、自然エネルギーを活用した徳島モデルの新たな取り組みを積極的に推進しているところであります。
 また、去る十一月十五日には、有識者による自然エネルギー立県とくしま推進委員会を立ち上げたところであり、メガソーラーや小水力発電施設の誘致策、災害に強いまちづくりや地域の活性化プロジェクトなどを盛り込んだ推進戦略を今年度末を目途に策定し、各種施策を集中的に展開することによりエネルギーの地産地消に向けた取り組みを一層加速させてまいりたいと考えております。
 今後とも、本県に豊富に存在する太陽光や小水力など、地域資源を最大限活用し、自然エネルギー立県とくしまの実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。
   
吉岡警察本部長 
 災害発生時の交通対策について御質問をいただきました。
 本県におきましては、東海、東南海、南海の三連動地震の発生が危惧されているところでございまして、一たび大規模な震災等が発生した場合、迅速な救出活動や被災者の避難誘導、これを行いますためには、道路における円滑な交通の維持、確保が必要不可欠になるものと認識しております。
 県警におきましては、幹線道路及び都市部等の市街地における大規模な交通渋滞等による道路交通機能の麻痺を最小限に食いとめるための交通秩序の確保、維持について、最大限の対応を行う所存でございます。
 そのためには、議員御指摘のとおり、災害等の発生時における信号機の滅灯対策が非常に重要な課題であると考えているところでございます。
 平成二十一年、県警と三洋電機等と共同で開発、実用化したリチウムイオン電池を用いた非常用電源装置やディーゼルエンジンを内蔵した電源装置を幹線道路の主要交差点や市街地等における重要交差点等に計画的に配備するとともに、持ち運び可能で信号機の滅灯時に電源を供給できるガソリンエンジンの可搬型電源装置を各警察署に配備しているところでございます。
 現在の信号機の非常用電源、これの整備状況につきましては、リチウムイオン電池を用いた消えない信号機である静止型、これは三十基、ディーゼルエンジン内蔵の自動起動型は二十一基、ガソリンエンジン内蔵の可搬型、これは十七台、これを整備し万が一に備えているところでございます。
 さらに、今年度末までに新たに静止型を十基、可搬型を九台増強することとしております。
 なお、本県で活用、実用化いたしましたリチウムイオン電池を用いた静止型につきましては、他県からの視察、問い合わせ等が相次いでおりまして、八月十七日は栃木県議会の現地調査を受けるなど、全国各地でその導入が検討されていると聞いているところでございます。
 さきの東日本大震災の発生時、本県におきましても、夕方のラッシュ時における主要国道等で平常時の二倍以上の渋滞が発生したこと、それから、今後、県当局から提示されます被害想定に基づく緊急交通路設定等の再検討結果、これを踏まえ、交通総量の抑制、分散、誘導等のソフト面の検討にあわせまして、今御説明申し上げました各種機器の整備を進めるなど、災害時の交通対策に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
   
福家教育長 
 学校防災力アップの方策として、釜石の取り組みを参考にした教材の利用や防災センターを活用した取り組みなどにより、子供たちに一層効果的な防災教育、訓練を行うことが大事だとの御質問でございますが、県教育委員会では、平成十七年度から五年間で防災教育推進モデル校を二十四校指定し、児童、生徒の発達段階や地域の特性に応じた防災教育の推進に取り組んでまいりました。
 しかしながら、議員お話しのとおり、東日本大震災では津波の被害により多くのとうとい命が犠牲になった中、釜石で取り組まれてきた防災教育の実践が児童、生徒の命を守ったことにより、想定にとらわれず、最善を尽くして避難することの大切さを強く認識したところです。
 そこで、県教育委員会では、被災地支援で得た教訓を生かし、児童、生徒みずからが自分の命を守る態度や行動力を身につけることを教職員を対象とした研修会等において、これまでにも増して指導しているところでございます。
 各学校におきましても、防災教育の充実に努め、例えば避難場所をより高いところに見直し、避難訓練を実施する。小学生がみずから調査した災害時の避難方法や日常生活での備えについて校内放送で発表する。中学生が群馬大学片田教授から釜石の防災教育についてお話を聞くなどの取り組みも行われており、児童、生徒に自分の命を自分で守ろうとする意識が高まってきております。
 一方、防災センターの活用につきましては、遠足で訪れ、災害時の体験活動を行ったりセンター主催のまなぼうさい教室で避難行動についての学習も実施しております。
 県教育委員会といたしましては、今後とも、児童、生徒が主体的に判断し、みずからの命を守り抜く力を身につけることができるよう、防災センターの積極的活用を図るとともに釜石の取り組みを参考にするなど、防災教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
  
庄野昌彦 
 それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げます。
 生物多様性地域戦略の基本的な方向性について答弁をいただきました。
 地域資源を最も知る地域住民の参加を求め、人と自然が共生する地域づくりを目指す羅針盤となるように、これからも一生懸命頑張っていただきたいと思います。
 そして、小水力発電などエネルギーの地産地消でありますが、メガソーラーや小水力発電施設の誘致策や災害に強いまちづくりや地域の活性化プロジェクトなどを盛り込んだ推進戦略を今年度末をめどに策定するという答弁がありました。また、各種施策を集中的に展開することにより、エネルギーの地産地消に向けた取り組みを一層加速してまいりたいとの力強い答弁がございました。
 将来、本県の大きな力になると考えます。私もともに頑張っていきたいと思います。
 自転車安心安全条例については、自転車のマナー向上や事故防止に向け、関係者の意見を聞きながらしっかり検討したいという旨の答弁をいただいております。自転車の安全運転に関する啓発、自転車の点検整備の促進、自転車損害保険等への加入促進、小中高での自転車交通安全教育など、条例制定により安心度が向上すると考えますので、前向きな御検討をお願いしておきます。
 消えない信号機につきましては、本県が三洋電機さんなどとともに開発したものであり、敬意を表する次第でございます。災害時の主要幹線道の交通秩序の確保は重要ですので、いざというときに備え、取り組みを強化していただきたいと存じます。
 釜石市の教訓を参考にした防災教育、訓練は、子供の命を守る見地から大変重要だと考えます。しっかりとした取り組みを継続して求めておきます。

 二点ほど要望しておきたいと存じます。
 一点目は、柴川ダムについてであります。
 三好市山城町、県営柴川生活貯水池事業の必要性を検証する検討委員会は、十一月十五日の会合で、貯水池以外の代替案が妥当とする対応方針をまとめました。ダム事業は事実上建設中止という内容です。代替案のほうがコストを大幅に削減できる上、地域住民の切望する水道水の給水時期も早まると委員会では判断したようです。
 我が会派としても、一昨年、そしてことしと二度現地を訪問し、現状と地域の方々の声をお聞きしました。切実だったのは、早期の水道水供給を要望されていたことです。大きなダムをつくることはない、今の水が欲しい。この声が届いたのだと思います。その結果、最適とした治水、利水両案を組み合わせた総コストは十億七千八百万円となり、現計画と比べて四十四億円ものコストが削減されることになりました。
 住民にとっても県にとってもよい方針が出たと委員会に対して深い敬意を申し上げる一人でございます。今後、スムーズな決定が行われ、水道水の確保と導水が早期に行われるよう要望しておきます。

 二点目は、本県の財源確保についてであります。
 今般、国家公務員の給与カットを理由に地方交付税を削減すべきだという動きがありますが、地方交付税は地方の固有の財源であります。飯泉知事も言われていますが、三位一体改革により既に地方は大幅な交付税の削減が行われ大きな痛みを受ける中で、禁じ手と知事が言う職員の給与カットも継続しており、血のにじむような努力を行っています。
 全国知事会が作成した資料にもありましたが、今年度までに地方は既に約二兆円の給与カットと国の六倍の職員数削減を行っています。地域間格差が拡大する現在、本県は、知事を先頭に徳島発の政策提言を初め、知恵は地方にあるとして奮闘していますが、地域経済を活性化させるにはやはり必要な財源の確保が不可欠です。
 飯泉知事におかれましては、県民の先頭に立って県民の夢や希望の実現のためにも、地方財政の確立に向けて取り組まれるよう要望しておきます。
 これで私のすべての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。