2007年9月28日(代表質問)新風・民主クラブを代表して

二十九番(庄野昌彦君) 私は、新風・民主クラブを代表し、知事並びに理事者各位に県政の重要課題について質問をしてまいります。真摯的かつ簡潔な御答弁をお願いいたしておきます。

 まず初めに、七月の台風四号によりお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族に対し心からお悔やみを申し上げます。また、被災されました県民の方々に対しましても心からお見舞い申し上げます。

 それでは、質問に移ってまいります。

 初めに、知事の政治姿勢からお聞きしたいと思います。

 さて、ことしは選挙の年と言われ、春には統一自治体選挙があり、七月には参議院選挙が行われました。年金問題、相次ぐ閣僚の失言と強行採決、政治と金の問題、また負担増による国民の生活不安、所得格差の拡大等が大きな争点になりました。

 私は、春から夏の選挙戦を通してみずからが肌で感じたことは、県民の暮らしが本当に厳しくなってきている、大きな不満が渦巻いているということを感じました。参院選の結果は、申すまでもなく自民党が大敗しました。安倍首相は選挙期間中、「私を選ぶか、小沢代表を選ぶか」と述べ、政権選択選挙と位置づけた発言をしていましたが、政治の空白は許されないとして辞任せず、反省すべきは反省し、課題に全力で取り組むと言い、何を反省しているかは語らないまま安倍政権は継続したのでした。八月末には内閣改造を行いましたが、またしても農林水産大臣の辞職などで求心力は大きく低下しました。

 しかし、APECでは地球温暖化防止に向けアメリカ大統領など各国首脳と会談し、シドニー宣言を採択し、新聞でも「地球温暖化防止へ一歩前進」との報道も見られました。帰国後、臨時国会において所信表明をし、いよいよ代表質問だという直前になって辞意を表明しました。驚きました。まさに敵前逃亡と言われても仕方がない余りにも無責任なやめ方でした。APEC首脳のみならず、国内外だれにとっても納得のできないタイミングでした。日本国民、そして世界各国を愚弄した今回の辞任騒動は、政治不信、日本不信を増幅しました。混乱させたことに対する国民への謝罪はなく、テロ特措法に関して自分の思いを主張するのみの首相に対し、私は何とも情けなく思いました。

 その後、自民党総裁選挙が行われ、福田氏が新総裁となり、国会の投票で内閣総理大臣となり、福田内閣が発足しました。しかし、テロ特措法の延長問題や政治と金の問題、年金などの重要法案が本来ならば展開されていなければならない時期に、自民党のお家事情のため国会を約三週間にわたり空転、開店休業状態にしたことは、究極のむだ遣いだったと私は考えております。安倍前首相は二十四日に病院で記者会見を行い、迷惑をかけたことをわび、体調不良が辞任の原因であったことを明らかにされましたが、空白をつくった責任は大きいものがあると考えます。

 しかし、安倍前首相の体調についてはお見舞いを申し上げ、一刻も早い御回復を願っております。

 さて、新しくスタートを切った福田内閣でありますが、安定感を期待する声がある一方で、かつての自民党のやり方に回帰したといった悲観的な見方もあります。当面する課題も、外交、福祉など多くの問題が積み残されており、福田新総理は野党と積極的に議論する姿勢を示しておられますが、今回の内閣に何をどこまで期待すればよいのか、参院選で大きな争点となった国民の痛みがどのように解消されるのか、ここを不安視する国民は私は多いのではないかと思います。

 そこで、質問ですが、いわゆる小泉構造改革の影の部分、国民の痛みを解消するための適切な対策が必要であると考えますが、知事は新内閣にどのような分野で、どのような対応を期待しておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。

 また、知事は参議院選挙後のコメントで、選挙結果が示したキーワードを格差是正と地方重視だと述べていましたが、本県は三位一体改革の負の遺産として、相次ぐ地方交付税のカットで基金も底をつく状況です。平成八年から十二年をピークに、国の経済対策に呼応して本県も県債を発行し、公共事業を行いました。

 当時、私はふえる県債残高を心配し、県の財政は大丈夫なんですかという質問を何度もいたしました。知事初め理事者は、この県債は半分くらいは地方交付税として後で県に交付されるので心配ない、このような趣旨の答弁をされていたと記憶しています。しかし、現実は交付税が来なくて大変苦しんでおります。いわば、国による約束のほごであると私は思います。今のままでは地方は軽視され、格差は拡大するばかりではないかと不安がいっぱいです。

 我が会派からも、地方交付税減額などの国の切り捨て施策から生じている都市と地方の格差の解消について、午前からも議論がありましたけれども、この点については全力で取り組んでいただきますように強く要望しておきたいと思います。

 また、地方重視の方向にしていくためには、地方交付税の問題とあわせて国と地方の役割分担を明確にし、真の地方分権に取り組んでいくべきであります。今回の組閣で増田前岩手県知事が総務大臣に留任されました。増田氏は、ことしの四月まで岩手県知事を務められております。飯泉知事とは約四年間、全国知事会での議論などを通じ、同じ知事としての地方の活性化に努力してこられました。飯泉知事と増田氏の考え方、施策展開等が同じとは思っておりませんけれども、地方政治に対して深い理解を持った総務大臣には、真の地方分権の推進の意味や大切さは理解されているはずであります。

 そこで、質問ですが、総務大臣に留任された増田氏との間に相互理解もあることですし、全国知事会が提言している、仮称でありますが、「地方行財政会議」の設置など、真の地方分権改革の実現に向けて今こそ強く働きかけるべきだと考えますが、知事の考えをお聞かせください。

 次に、財政構造改革基本方針案についてお伺いいたします。

 朝からの三人の代表質問にもございましたけれども、知事初め特別職の給与カットを八月に突然打ち出しました。基金残高が六十六億円となり、財政再建団体のおそれがある、だから聖域なき歳出改革が必要として、給与カットに初めて踏み切るとのことが財政構造改革基本方針案に示されましたが、私は余りにも唐突な印象を受けました。

 九月十三日に県庁で開かれた有識者によるリフレッシュとくしまプラン推進委員会にこの財政構造改革基本方針が提示され、大筋了承されたとの報道がありましたが、委員からは、「人件費のカットは企業で言えば最終段階」、「職員のモラルや意欲の低下が心配」、「下手なやり方」と指摘され、また「県民サービスの低下につながらないよう人員配置への気配りが必要」といった意見や「県民一人一人に厳しい現状を認識してもらうことが大切」などの意見が出ております。

 給与カットは確かに歳出抑制につながりますが、職員の意欲、士気の低下、市町村や民間給与への波及、個人消費低迷による景気への影響など多くの懸念材料があります。私は、これらの懸念材料を総合的に判断する時間が必要だと考えております。私は、まだそこまできちんと精査ができていないと判断しています。

 知事の考え方も六月議会から大きく変化してきています。知事は六月議会では、オンリーワン徳島の施策推進と持続可能な財政構造の二兎を追うと明言をしていました。それが今は、二兎を追わず、財政健全化に比重を置くと言っています。また、今まで財政状況が厳しいとはたびたびお聞きしておりましたけれども、「財政再建団体に陥るおそれがある」という言葉は唐突でショッキングでした。県民の不安も大きいものがあると思います。県民に十分説明する必要があります。その上で早急に対策を講じる必要があると思います。しかし、現段階では給与カットが先行し過ぎています。

 財政構造改革基本方針の中には、歳出改革には補助金見直し、投資的経費の平準化・重点化、そして公用車の削減、指定管理者制度の積極導入、繰上償還制度活用による利息負担の軽減など公債費の増大抑制、これを盛り込んでおります。また、歳入の確保では、課税自主権活用の検討、受益者負担の適正化、県債発行抑制などを上げています。私は、これらのことをまず議会に報告をして、県民にも今の課題を公表し、行政、議会、県民が一体となって危機を乗り越えていくような大きな議論が今必要だと思うわけであります。

 そこで、質問ですが、二兎を追う姿勢から財政健全化へのシフトについても、県民生活に及ぶ影響を考慮するなど十分な対応を協議すべきであると思いますが、知事はどのように考えているのか、お伺いします。

 また、人事委員会の勧告はおろか、議会開会前に一般職員の給与カット方針をリフレッシュとくしまプラン推進委員会に提示したことについての御所見をお伺いします。

 知事及び特別職の給与カットは、私は否定しません。しかし、一般職員の給与は同一歩調をとるべき性格のものではありません。一般職員の給与は、地方公務員法に基づき、県人事委員会が民間給与等を調査した上で勧告を実施しています。ことしも十月中旬に勧告予定と聞いていますが、今の知事の姿勢は給与勧告制度を無力化するとんでもない暴挙であると私は考えます。労働基本権の制約を受ける公務員の代償措置としての制度を否定するものです。

 そこで、お伺いします。

 知事は、地方公務員法に基づく人事委員会の役割及び給与勧告制度をどのように受けとめておられるのか、御所見をお伺いします。

 また、民間の賃金を調査し、その均衡を保つため、中立機関として存在している県人事委員長として、勧告の前にこのような形で職員の給与のカットと議論が現実になされていることに対しまして、どのように人事委員長として感想をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。

 御答弁をいただき、質問を続けてまいります。

   

◎知事(飯泉嘉門君) 庄野議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。

 私の政治姿勢について幾つか御質問をいただいております。

 まず、新内閣について、どのような分野で、どのような対応を期待するのかとの御質問であります

 福田新内閣には、外交はもとより内政におきましても、特に経済、医療、福祉を初め、都市と地方の格差是正に向け、政治空白により停滞している多くの課題に対して、経験豊かな閣僚の皆さんとともに力を合わせ、速やかな対応と積極的な取り組みを期待したいと考えております。

 福田総理大臣は、先般実施をされました自由民主党総裁選に対し、自立と共生の社会を国づくりの基本理念に据え、地方の再生、医療・福祉制度の安心と信頼の確立、少子化・人口減少対策、中小企業の振興などに取り組む決意が示されたところであります。

 また、新政権発足に伴う連立政権合意におきましても、地方分権の推進を初め、都市と地方の格差是正、地方自治体間の財政力格差の是正を重点施策の課題の一つとして位置づけられたところであります。

 新内閣には、今後本格化をする平成二十年度予算案編成に際し、地方の窮状を十分に把握をした上で、国民生活に直結する施策や地方重視の施策を具体的に反映をしていただけるのではないのかと期待をいたしているところであります。

 本県におきましても、国の施策をただ待っているだけではなく、最重要課題である都市と地方との格差是正に向け、国に対し財政力格差に配慮した公共事業に係る地方負担の軽減措置や法人二税の分割基準の見直しなど、地方の実情をしっかりと踏まえた具体的な施策の提案を五県知事会議はもとより四国知事会議、また近畿ブロック知事会議、さらには全国知事会など、あらゆる機会を通じ積極的に行ってまいりたいと考えております。

 次に、全国知事会が提言をしている地方行財政会議の設置など、真の地方分権改革の実現に向け強く働きかけていくべきではないかとの御質問をいただいております。

 地方がみずからの権限と責任のもと、地域のことは地域で決めることができる真の地方分権社会を実現するためには、まずもって地方分権のビジョンをしっかりと描き、国と地方の役割分担を一層明確化することが重要であります。そして、その役割分担に沿って、現在、国に集中をしている権限や財源を地方に積極的に移譲することにより、自立的、そして自主的な地方自治体の運営を行うことができる仕組みを構築できる、そのことが不可欠であると、このように認識をいたしております。

 しかしながら、平成十八年度までの三位一体改革におきましては、単なる数字合わせに終始をした国庫補助負担金改革や、改革に名をかりました総額五兆円に及ぶ地方交付税の削減が一方的になされたところであり、その一つの原因は、地方が国の地方に関する政策をチェックする有効なシステムがなかったことにあります。したがって、真の地方分権改革を実現するためには、国が一方的にその内容を決定するのではなく、国と地方が対等の立場で話し合うことのできる協議の場としての、いわゆる「地方行財政会議」を法律で設置するなど、地方の意見を十分に反映した形で決定されていくべきである、このように考えるところであります。

 現在、国政においては、地域間格差の是正が重要な政策課題となっていることに加え、地方の実情を熟知し、地方分権改革に造詣が深い、議員からもお話のありました増田前岩手県知事が総務大臣に就任をされていることから、地方の意見を国政に反映をさせるまたとない好機である、私もそのように考えているところであります。真の地方分権社会を実現するための道筋を確固たるものとしていくためにも、この機会をとらえ、各ブロック知事会議あるいは全国知事会などを通じまして、「地方行財政会議」の設置を初めとする地方分権改革の推進にこれまでにも増して積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、財政改革への取り組みについて十分対応を協議すべきではないかとの御質問をいただいております。

 国による平成十六年度の地方交付税の大幅削減以降、本県ではさまざまな改革の取り組み、一定の行政水準を維持するなど、何とか踏みとどまってまいったところでありますが、歳入最大の財源である交付税に関し、余りにも巨額に上るこの影響によりまして、本県も他県同様極めて厳しい財政状況に陥っているところであります。このため、県民お一人お一人の幸福を実感していただき、県民生活の質的充実を目指す「オンリーワン徳島行動計画(第二幕)」の諸施策を推進する上で、義務的経費にまで踏み込んだ聖域を設けない歳出の大幅削減見直しによる財政構造改革は、全庁一丸となって全力で取り組むべき最重要課題となっているところであります。

 県議会の御論議をいただくため、今議会提出をさせていただいております財政構造改革基本方針案におきましては、そうした考えを改革の基本方針に据え、手法としてさまざまな具体的方策を盛り込んだところであり、いずれの取り組みが欠けることがあっても、この厳しい局面を乗り切ることは困難である、このように認識をいたしているところであります。

 聖域を設けない改革を進めることにより、県民の皆様への影響が懸念されるところではありますが、県民サービス水準が著しく低下をし、県民生活に著しい大きな影響が生じないよう、改革の具体的な取り組みにつきましては、関係部局におきまして十分配意、工夫して進めてまいることといたしております。この方針は、平成二十年度から向こう三カ年の予算編成の指針となるものと考えておりますので、今議会における御論議をしっかりと踏まえさせていただき、徳島の明るい未来を創造するための礎として策定をし、速やかに取り組んでまいりたい、このように考えておりますので、議員各位の御理解、そして御協力をよろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、人事委員会の役割や給与勧告制度をどのように受けとめているのかとの御質問をいただいております。

 まず、人事委員会の役割につきましては、地方公務員法第八条などに規定をされており、人事行政に関する調査や職員に関する制度の研究、給与、勤務時間、その他の勤務条件に関する勧告や職員採用試験の実施など、職員の勤務条件に密接に関連をするさまざまな業務を執行する人事行政の専門的機関であり、任命権者と職員の間における中立的機関であると認識をいたしているところであります。

 また、給与勧告制度につきましては、公務員が労働基本権を制約されていることの代償措置であるとして設けられており、そして職員の適正な処遇を確保することを目的としているものでありますことから、その勧告につきましては最大限尊重すべきものである、このように認識をいたしているところであります。

◎企画総務部長(真木和茂君) 議会開会前に財政構造改革基本方針案をリフレッシュとくしまプラン推進委員会に提示したことについての御質問でございます。

 現行の財政改革基本方針にかわる新たな改革方針を策定するに当たりまして、財政構造改革のあり方について御論議いただくため、リフレッシュとくしまプラン推進委員会に昨年度、財政改革小委員会を設置いたし、これまでの改革への取り組み、本県財政の現状、他県の財政改革への取り組みなどについて御説明をさせていただき、また委員の要請に応じた資料も作成、提出するなど、オープンで熱心な御論議をいただき、財政構造改革についての意見書として、去る七月二十四日に御提言をいただいたところでございます。

 リフレッシュとくしまプラン推進委員会の最終的な御意見といたしましては、本県は極めて厳しい財政状況に置かれていることから、いずれの分野にも聖域を設けない大幅な削減、見直しが必要であるという認識に立った上で、人件費、扶助費等の義務的経費にまで踏み込んだ見直し、公債費負担軽減のため県債発行の抑制などの改革の必要性や、厳しい改革を推し進めるに当たっては、県民や職員、市町村と意識を共有し、一体となって取り組むためには、積極的な情報提供を行う必要があるといった内容となっております。

 こういった御提言、御意見を取りまとめました財政構造改革基本方針案について、去る九月十三日、同委員会に報告をさせていただいたところでございます。

 今後、議会での御論議も踏まえた上で、県民お一人お一人が幸福を実感できるよう、徳島の未来の創造につながる改革となるよう、この方針の策定をしてまいりたいと考えております。

  

◎人事委員長(富塚和彦君) 勧告前に職員の給与カットの議論がなされていることについて、どのようにとらえているのかという御質問でございます。

 職員の給与カットについてさまざまな議論がなされていることは承知しているところでございますが、職員の給与は公務員の労働基本権制約の代償措置としての人事委員会勧告を踏まえて条例で決定される仕組みになっております。

 従前から人事委員会におきましては、地方公務員法に基づき、生計費、国及び他の地方公共団体の職員給与、民間給与等の均衡を考慮し、社会一般の情勢に適応した職員給与となるよう、議会と知事に対して勧告を行ってきており、本年も同様の姿勢で勧告に向けて鋭意作業を進めておるところでございます。

   

◆二十九番(庄野昌彦君) それぞれ御答弁をいただきました。

 知事の政治姿勢について、私は、参議院選挙でも示されたように、小泉構造改革の影の部分、すなわち国民、県民の痛みにどうこたえていくかがこれからの県政運営に当たって大きな知事の責任と課題であろうと考えています。新内閣も発足しましたが、しっかりと県民の声を代弁し、国と地方が対等の立場で話し合いのできる、先ほど答弁にありました「地方行財政会議」、これの設置を求めて、その中で今の痛みを本当に強く訴えていっていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。

 片山前鳥取県知事、九月二十日の朝日新聞で、自民党が大敗した七月の参議院選挙は地方の反乱だと指摘し、次のように述べていました。地方が自民党に不信感を持ったのは、中央官僚の不誠実さに怨念がたまったからだ。後で交付税を上乗せするので借金で公共事業をしてくださいと言っていたのに、結果は交付税の大幅削減だったと痛烈に批判をしています。今の本県、そして全国の大半の自治体の財政難の原因はここにあるのです。

 都市と地方の格差解消は、まずは約束だった地方交付税措置をまず国の責任においてやることから私は始まると考えます。ここを解決しないと財政問題は語れないと私は思います。増田総務大臣にもこのことを強く訴えていただきたいと思うと同時に、また県選出国会議員にも、約束違反だということを強く訴えていただきたいと思います。もちろん我が会派も努力をしたいと思います。

 また、人事委員会の勧告について、知事の考え、人事委員長の考えをお聞きしました。知事は、人事委員会の勧告は最大限尊重すると言われました。人事委員長さんは、今、人事委員会の勧告がなされないときに給与カットの議論が起こっていることについての御自身のコメントというのはありませんでした。給与カットについてのさまざまな議論がなされていることは承知をしているけれども、勧告をして条例で決定される仕組みになっていると、均衡を考慮し、社会一般の情勢に適応した職員給与となるように、本年も同様の姿勢で勧告に向けて鋭意作業を進めていると言われましたけれども、きちんと人事委員会が調査をして勧告をなされる、それを最大限尊重して実施をしたいと知事は言う。しかし、その上にさらに職員の給与カットを上積みするというのでしょうか。私はここに、今、知事と人事委員長の話を聞いて、やはりそこには矛盾点があるなと、やっぱり人事委員長は給与を勧告する責任者として、やはりもう少しこの現状については、民間の給与の均衡を我々は調査をして勧告しているのに、その上乗せをする県の姿勢に対して何かのコメントが私は要ったんじゃないかなというふうに思います。

 続けます。

 財政構造改革基本方針について、先ほど知事からも答弁がありました。知事は九月三日の記者会見で、本年度いよいよ基金も底が見えてきた、財政を持続可能なものにしていくために何とかしないといけないと述べましたが、職員給与のカットを提案する前に、私はもっと前にやることがあると思うのです。職員の給与カットは労働組合との協議が必要です。結婚や出産、子育てに臨む若手職員への影響、教育費や住宅ローンなど負担が大きい中堅・ベテラン職員にとって、カットはそのまま可処分所得の減少につながります。また、核家族化が進行しています。給与の増減の家庭への影響は非常に大きくなっています。購買力の低下は県内の経済状況の悪化につながることは明白です。カットの前に、私は歳出の削減、歳入の確保をみんなで知恵を出し、もっと考え、もうこれ以上無理だという状況をつくって初めてこのたびの提案をすべきと思うのであります。

 そこで、お伺いします。

 打つべき手はすべて打ったのか、給与カットを避けるために知恵は出し尽くしたのか、再度知事の認識をお伺いいたします。

 次の質問に移ります。

 続いて、「オンリーワン徳島行動計画(第二幕)」についてお伺いいたします。

 県は七月九日、飯泉県政二期目の運営指針とする「オンリーワン徳島行動計画(第二幕)」(本年度から四年間)を策定しました。重点的に取り組む施策と五百十の事業、約五百の数値目標を盛り込みました。知事が四月の選挙で掲げたマニフェストの八十四項目もすべて反映しているとのことであります。

 一方、九月十日、県総合計画審議会は、オンリーワン徳島行動計画、いわゆる第一幕(二〇〇四年から二〇〇六年度)に掲げた四百十五項目について達成状況を評価したことが報道されました。私も評価書の中身を拝見しました。実績値未判明の十四件を除く四百一件のうち、達成が二百九十七件、七四%、ほぼ達成が七十六件、一九%、未達成が二十八件、七%でありました。達成、ほぼ達成合わせて九三%となり、一定の成果を上げてきた結果ととらえ、一定の評価をいたします。

 しかし、未達成部分については、十八年度で計画がなくなったものもあり、さらなる原因と対策が必要だと思います。個別にはまた後でお聞きをしますが、まず全体的なことをお聞きします。それは財政健全化が言われている中、その実現に要する費用をきちんと調達できるのかどうかということであります。

 本年四月、知事は二期目の選挙マニフェストにおいて八十四項目を掲げ、その実現に要する費用(四年間)を聞かれて、国費、県費合わせて一千億円はかかると述べ、さらに総事業費は明言されませんでしたが、新計画実現に向けた事業費として本年度予算に約一千三百億円、うちマニフェスト反映分約二百七十億円を計上したと述べられました。私は、これから試算してもおおよそ四年間の計画で五千億円くらい必要になるのではないかと考えます。財政危機が叫ばれる中、計画の実効性は大丈夫なのか、県民生活に直結する事業も多々ありますが、不安視するのは私一人ではないと思います。このようなことを踏まえ、まず知事にお聞きします。

 行動計画第一幕全般の達成状況の総括、行動計画第二幕に向けての意気込み、そして財政健全化を進める上で第二幕に盛り込まれた事業の将来における見直しの可能性について、知事の考えをお伺いします。

 また、未達成の中で個別に取り上げてみますと、「健やか子育て環境づくり」の部門では、民間企業における育児休業取得者数において、平成十八年度目標値千七百人に対して実績値は九百五十三人となっております。これに対する説明としては、出生率の低下、子育てに伴う経済的負担の増大、育児休業をとりづらい職場優先の風潮など、さまざまな要素により育児休業の取得者数が伸び悩んでいるものと思われるとしております。確かに、出生率の低下などは全国的な問題であり、今すぐに上昇させ、取得者数を伸ばすことにつなげるのは困難かもしれませんが、私は職場優先の風潮などについては、県としても県内企業に対し積極的に啓発を行うなど、県行政からの施策展開による解消策はあるように思います。伸び悩んでいる要素があるのなら、それらに対する効果的な施策も講じていく必要があります。

 そこで、お伺いします。

 民間企業での育児休業取得者数について、前計画での施策展開の効果をどのように分析しているのでしょうか。また、行動計画第二幕においては、どのような対策を講じていかれるのでしょうか、御答弁をお願いします。

 また、とくしま安心ライフの実現部門では、小児救急医療拠点病院の整備についてが未達成であります。未達成の説明では、本県においても小児科の医療偏在は顕著であり、小児救急医療拠点病院として必要な小児科医師の確保ができない状況にある、引き続き医療スタッフの体制確保に努めるとあります。安心して子供を産み育てるためには、小児科医の確保は非常に重要な課題であります。産科もよく似た状況であり、ともに最大限の努力が必要であります。

 そこで、お伺いします。

 小児科及び産科医師の確保が十分でない現状について、その原因分析と第二幕での対応方針をお聞かせください。

 次に、教育問題についてお伺いします。

 まず、特別支援教育についてであります。

 特別支援教育については、以前は盲・聾・養護学校において行われることが一般的でありましたが、障害を持たない子供たちとともに同じカリキュラムを使いながら、いわゆる普通教育の環境下で特別支援教育を受ける子供たちがふえてきております。私は、ノーマライゼーションの理念が定着しつつある現在において、障害を持つ持たないにかかわらず、子供たちが同じ場所で友達や先生と成長をともにする意義は大きく、障害はその人の個性としてお互いが認識することができれば、優しい共生の社会実現につながると考えます。小学校や中学校での特別支援学級の設置、教員の配置など、教育行政を進める中で、保護者の希望を受けとめ、反映してきた結果だと思います。また、特別支援教育の現場では、これまでいろいろな工夫がされており、個別支援計画による一人一人の個性の尊重、能力の伸長など、普通教育においても有効な指導方法が生み出されているところであります。

 ところで、近年、自閉症、注意欠陥多動性障害などを指す発達障害という言葉を聞くことがよくあり、発達障害児は小学校では約六%在籍しているとの報告もあり、特に子供の障害を認めたくないというのが保護者としての一般的な気持ちでありましょうが、早期に適切な教育を施すためには、このような保護者への適切な説明が不可欠であり、専門的医療機関との連携も求められているところであります。このような子供たちが障害を克服し、将来にわたり伸び伸びと育っていくためには、すべての教員が特別支援教育のノウハウを身につけ、実践していくことができるようにすることが望まれると考えます。

 そこで、お伺いします。

発達障害児に対する教育など、普通教育の中で特別支援教育を行う方向にありますが、現状における課題と今後の対応方針について、教育長の御所見をお伺いします。

また、発達障害児への対応について、すべての教員が特別支援教育のノウハウを生かせる能力を身につけてもらうため、ある程度実践的な研修を行うべきだと考えますが、研修の現状と今後の対応について教育長のお考えをお聞かせください。

 続いて、学習指導要領の改訂に関し質問いたします。

 中央教育審議会の専門部会では、中学校の保健体育の授業で選択領域の柔道や剣道などの武道、そしてダンスを一、二年生の男女全員が必ず履修するよう学習指導要領を改訂する素案がまとめられたとの報道が九月五日にありました。改正教育基本法に盛り込まれた「伝統と文化の尊重」を受けた措置で、あわせて幅広い運動の経験も必要との判断から出されたとのことであります。

 このような動きについて、国は現場の声を踏まえているのかという声が聞かれます。現場の声を積み上げ、それを県教育委員会が把握をし、文部科学省や中教審に声を届け、議論の末、教育方針を決定していく、これが私は筋ではないかと思います。しかし、国から県教育委員会に対して学習指導要領の見直しについての照会もなく、ボトムアップという丁寧な意見聴取が行われていないと聞いています。現場の声を聞かず、独断で決定しているのであれば、見直しによって、最も大切な教育現場が混乱するのではないかと私は懸念をしております。

 それにしても、学習指導要領で体育の必修の科目まで細かく決める必要があるのか、疑問であります。文部科学省は大枠を示すにとどめ、具体的な選択は地域教育委員会や学校に任せるのが地方分権時代の本筋ではないでしょうか。

 また、日本の小中学校の学力低下が問題とされ、ゆとり教育を見直そうとの報道もありますが、ゆとり教育導入の象徴とも言える総合的学習の時間についても、十分に効果の検証が行われていないままでの見直しは私は適切ではないと考えております。

 そこで、お伺いします。

 国の学習指導要領見直しの方向についてどのように受けとめているのか、また学習指導要領は大枠を示すにとどめ、細部については各地域の裁量にゆだねるべきであると考えますが、この二点について教育長のお考えをお伺いいたします。

 次に、学校獣医師制度について質問いたします。

 幼稚園、保育所、小学校、中学校などにおける飼育動物、以下学校飼育動物と言います。本県では、現在、幼稚園で八一%、小学校で九二%の学校でニワトリやウサギなど鳥や小動物を飼育しております。動物の飼育は、子供たちに命の大切さや生き物についての理解、動物愛護の気持ち、ひいては他人への思いやりや共感など、情操の涵養に多くの効果を上げてまいりました。生き物の生と死、成長の過程に触れる喜びや悲しみなど、このように命を持った動物に実際に触れる体験は、子供の発達過程において大変重要であります。

 しかし、実際の学校現場での動物飼育状況は、先生方においても動物に対する認識不足のまま飼育の担当となることが多く、動物の衛生状態が悪かったり、動物の生態に対する知識不足から、虐待ともとれるような飼育環境に置かれている例も見られ、問題化したことは御存じのとおりであります。

 新動物愛護法が平成十二年に施行され、動物愛護の理念が盛り込まれました。学校においても、管理者、すなわち学校長は動物、哺乳類、鳥類、爬虫類の飼養及び保管が獣医師等の指導のもとに行われるように努め、適切な飼育、保管及び事故の防止に努めることが基準として定められております。さらに、平成十八年に改正法が施行され、学校等における教育活動が追加明記されております。このようなことから、学校獣医師の存在が重要になってくるわけであります。もう既に全国では、学校と獣医師が連携し、成果を上げているところも多くあります。

 先日、先進県である群馬県を訪問し、調査をいたしました。群馬県では、動物ふれあい教室事業として平成十年度から小学校、幼稚園、保育園において実施し、平成十九年度で十年目になるということであります。十九年度の群馬県の実績では、小学校で二百五十八校、幼稚園、保育園が百六十八園であり、全体の約七割で実施されており、毎年約一千万円を超える額が予算化をされております。

 本県でも、平成十六年度から県生活衛生課、県教育委員会、社団法人徳島県獣医師会の三者での取り組みとして学校飼育動物ネットワーク事業を立ち上げ、小学校四校、幼稚園一園の指定校でスタートしました。その後、関係者の御尽力もあり、指定校も平成十八年度には小学校七校、幼稚園一園と、若干ではありますがふえてきております。しかしながら、学校飼育動物のこのような取り組みは、今後、県下各地にさらに広がるように各機関が努力すべき課題であると思います。

 平成十一年発行の小学校指導要領「生活編」では、小動物の飼養に当たっては、管理や繁殖、施設の環境などについて配慮する必要がある。その際、地域の獣医師と連携して動物の適切な飼い方についての指導を受けたり、常に健康な動物とかかわることができるようにする必要があるとしています。

 そこで、お伺いします。

 県教育委員会として、市町村教育委員会とも緊密に連携し、学校獣医師制度の普及に向けてさらなる取り組みが必要になってくると考えますが、御所見をお伺いします。

 答弁を得て、再度登壇いたします。

  

◎知事(飯泉嘉門君) まず、財政構造改革基本方針についての再質問として、給与カットを避けるために打つべき手は打ったのか、また知恵は出し尽くしたのかという点について御質問をいただいております。

 職員給与の臨時的削減につきましては、歳出を見直し、また歳入の確保両面についてあらゆる手法を講じた上で行うべきものであることは十分に認識をいたしているところであります。このため、第一期改革におきましては、歳入面では中四国初となる施設命名権、ネーミングライツ制度の導入など新たな収入源の確保策など、また歳出面ではゼロ予算事業の本格的導入など、知恵と工夫を凝らした取り組みを真摯に進めてきたところであります。

 しかしながら、これまでも御答弁をさせていただきましたように、膨大な収支不足という現下の厳しい財政状況におきまして、その解消を投資的経費、補助金などの裁量的経費や扶助費の削減のみで行いました場合には、県民サービスの水準が著しく低下をいたし、県行政の機能が果たせないなど、県民生活に大きな影響が生じることとなります。

 こうしたことから、このたびの職員給与の臨時的削減につきましては、財政構造改革を進め、県民サービスを一定水準で維持するための臨時的措置として、本県としても避けて通れないものと、このように考えているところであります。

 次に、行動計画の達成状況の総括、新行動計画に向けての意気込み、また財政健全化を進める上での新行動計画に盛り込まれた事業の見直しの可能性について御質問をいただいております。

 平成十六年度から三カ年を計画期間とする「オンリーワン徳島行動計画」の推進につきましては、県内経済の再生を初め、南海地震対策や環境問題への迅速な対応など、早急に取り組まなければならない多くの課題に対し、常にオープンに、県民の皆さんの目線に立ち、スピード感を持って施策展開を図り、全力を挙げて取り組んでまいったところであります。

 その結果、一万人の雇用創出を初めとする徳島経済の再生、南海地震発生時の死者ゼロを目指すとくしま─ゼロ作戦の展開、生活環境保全条例の制定を初め「環境首都とくしま」の実現のための取り組みなど、県政の各分野において一定の成果を上げることができたと考えております。

 また、行動計画の達成状況について、総合計画審議会の計画推進評価部会による外部評価によりまして、議員からもお話をいただきましたように、数値目標を掲げております項目のうち、約九三%が達成あるいはほぼ達成の評価をいただいたところであります。ただ、未達成のもの、あるいは効果がまだ十分発揮されていないものもあり、また県民の皆様からは、生活実感として雇用の拡大が十分に感じられない、南海地震への備えについてもまだまだ不安がある、医療・福祉分野でさらに充実をしてほしいなどの切実な声もお寄せをいただいているところであります。

 そこで、新しい行動計画におきましては、これまで十分でなかった点や新たな重要課題の解決に向け、これまで以上に努力を重ね、徳島を再生から飛躍へと県民の皆様が誇りと豊かさを実感できる二十一世紀の徳島づくりを目指しまして懸命に取り組んでまいる所存であります。

 今後、緊急性や効率性の観点から、優先的、重点的に取り組み、そしてそれに努めるとともに、進捗状況を的確に点検、評価をいたし、毎年度計画の適切な改善、見直しを図り、進化する行動計画として着実に推進をしてまいりたい、このように考えているところであります。

  

◎商工労働部長(齋藤秀生君) 育児休業の取得者数について、前計画での施策展開の効果の分析と第二幕における対策について御質問をいただきました。

 前計画におきましては、民間企業における育児休業の取得を促進するため、事業主や労働者向けのリーフレットの作成、配布やセミナーの開催などを通じ、制度の周知啓発に努めてまいったところでございます。

 また、はぐくみ支援企業育成事業により、子育てをしながら働きやすい職場づくりに積極的に取り組む企業などを表彰するとともに、子育てにやさしい職場づくり支援事業により、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画策定の促進にも努めてまいったところであります。

 こうした施策により育児休業の取得者数は、平成十八年度においては、前年度に比べ増加いたしましたものの、目標値には達しなかったところであります。

 一方、育児休業をとらなかった理由として多くの方々が、職場に迷惑がかかる、収入が減る、長く職場を離れるのが不安といった点を上げておられることから、育児休業がとりやすい職場環境の整備促進や育児休業中の経済的負担を軽減するための施策をより一層推進する必要があるものと考えております。

 そのため、第二幕におきましては、新たに個々の企業に合った改善策の提案、助言を行うための「働きやすい職場づくり支援アドバイザー派遣制度」の創設や、仕事と家庭の両立ができる職場づくりなどに取り組む企業等に対する認証制度の創設を行ったほか、阿波っ子すくすくはぐくみ資金の利用促進による育児休業中の経済的負担の軽減などに取り組んでいるところであります。こうした施策を通じ、育児休業の取得促進に向け、より一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

  

◎保健福祉部長(三木章男君) 一点、お答えさせていただきます。

 小児科及び産科医師の確保についての御質問でございますが、全国的な課題となっております医師不足問題は、本県におきましても徳島市を中心にした東部圏域に医師数の三分の二が集中するなどの地域偏在や、小児科や産科を中心とした特定の診療科における医師不足、いわゆる診療科偏在が顕在化いたしております。

 この小児科・産科医師不足は、リスクの高さや過酷な勤務環境などに起因すると言われていることから、国におきましても産科補償制度の早期実現や診療行為に係る死因究明制度(医療事故調査会)の創設などの医療リスクに対する支援体制の整備、さらには地域や特定の診療科での医師不足に対応した医師養成数の緊急・臨時的な増員などを、本年五月に取りまとめた緊急医師確保対策に盛り込んでいるところでございます。

 県といたしましても、医師修学資金貸与事業や徳島大学との地域医療に関する共同研究などの医師確保対策や徳島こども救急電話相談#八〇〇〇の実施などの小児救急医療対策につきまして積極的に取り組んでいるところであります。

 しかしながら、診療科偏在による医師不足は都道府県単位でその解消に取り組むには限界があり、国における抜本的な対策が求められておるところであります。このため、全国知事会を初め近畿ブロック知事会、四国知事会議などにおいて国に要望をしているところでございます。

 今後とも、あらゆる機会をとらえ、国に対し働きかけるとともに、医師確保に向けた、より効果的な施策の検討を行い、地域に必要な小児医療や安心で安全なお産ができる体制づくりに全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

  

◎教育長(佐藤勉君) 五点、御質問をいただいております。

まず一点目でございます。特別支援教育におけます課題と今後の方針についてでございます。

 特別支援教育制度への転換によりまして、これまで障害児教育が対象としていた児童、生徒に

 加えまして、通常の学級に在籍する発達障害児も含めて一人一人の教育的ニーズに合った個別の指導計画に基づく適切な指導を充実していくことが課題となってきておるところでございます。

 個別の指導計画の作成に当たりましては、児童、生徒が見せます学習上のつまずきの原因を洞察する力や、わずかな行動の変化も見逃さない鋭い観察力等について高い専門性が求められていることから、すべての学校で特別支援教育コーディネーターが中心となりまして、教育の専門性を高める取り組みを進めてきておるところでございます。

 さらに、校内だけでは解決が難しい課題等につきましては、各学校を支援するために、高度な専門知識を有します特別支援教育巡回相談員を全県的に配置をしております。

 今後におきましては、発達障害児も含めました障害のある児童、生徒一人一人が個別の指導計画に基づく専門的な支援を受けることができるよう、教員の専門性の一層の向上を図ることにしておるところでございます。

 また、特別支援教育に関する深い知識と経験を有します特別支援学校の教員が小中学校及び高等学校の要請に応じまして助言を行うとともに、児童、生徒を直接指導いたします「とくしま特別支援総合サポート推進事業」に積極的に取り組むことなどによりまして、特別支援教育の一層の充実に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。

 二点目の発達障害児に関する研修の現状と今後の対応についての御質問でございます。

 発達障害児に対する支援におきましては、学校全体による支援体制の整備とともに、教員の一人一人が実践的な研修によりまして適切な指導方法を身につける必要があるわけでございます。このため、本年度は特別支援教育コーディネーターの研修を見直しまして、個々の児童、生徒に応じた具体的な支援の方法をより一層習得ができる実践的な研修内容に改めたところでございます。今後は、実践的な力を備えた特別支援教育コーディネーターによります校内研修を各学校におけます研修計画に明確に位置づけることによりまして、すべての教員が実践的な指導力を身につけることができるよう、研修体制の充実を図ってまいりたい、このように考えております。

 次に、三点目の学習指導要領の見直しの方向についての御質問でございます。

 現在、国におきましては、学習指導要領の改訂作業を進めておりまして、先月には中央教育審議会の小中学校部会に対し教育課程の枠組みに関する検討素案が示されたところでございます。その中では、必修教科の教育内容の授業時数を全体で約一割増加させること、それから総合的な学習の時間、これにつきましてはその必要性、重要性を前提とした上で、週一時間程度縮減することが提案されたところでございます。その結果、総授業時数は小学校の低学年で週二時間程度、小学校の中・高学年、中学校では週一時間程度増加させる内容になっているところでございます。

 この学習指導要領の見直しの方向につきましては、県教育委員会といたしましては、学力向上の観点などから評価はできるものの、細部については幾つかの面で危惧するところもあるわけでございます。こうしたことから、これまでにも全国都道府県教育長協議会などを通しまして、国に対して、基礎学力の向上を図るためには必要な教員数の確保など人的な措置についても検討する必要があること、授業時数を増加させることについては、発達段階に応じ、知・徳・体のバランスを考え、偏った教科配分にならないように配慮をすること、総合的な学習の時間につきましては、体験活動や問題解決的な学習の重要な場であり、生きる力の育成に大きな役割を果たしていることに留意し、慎重な検討が必要であると、教育内容について各学校の権限を強化することなどの意見を提出したところでございます。今後とも、機会あるごとに、教育現場の意見が十分に反映されるように努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、四点目の学習指導要領は大枠を示すにとどめ、細部については各地域の裁量にゆだねるべきとの御質問でございます。

 学習指導要領は、学校教育について一定の水準を確保するため、法令に基づいて国が定めた基準でございます。現行の学習指導要領では、創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開することが大切であるという観点から、総合的な学習の時間の創設がなされたこと、特定の教科をある時期に集中的に学習することができること、中学校において、生徒がみずから学習を選択できる選択教科の拡充が図られたことなど、より自由度のある改善がなされてきたところでございます。また、各教科の内容につきましても、学校や教師の創意工夫を加えた学習指導が十分に展開できるようになりまして、本県におきましても、総合的な学習の時間を初め各教科の学習において、地域の素材や人材を活用した多様な教育活動が展開されているところでございます。

 県の教育委員会といたしましても、今後とも教育の機会均等及び一定水準の確保の観点から、学習指導要領に示された内容が各学校におきまして適切に指導されますよう努めるとともに、議員御提案のとおり、児童、生徒や地域の実態も踏まえまして、特色ある多様な教育活動が展開できるよう指導してまいりたいと考えております。

 最後に、学校獣医師制度の普及についての御質問でございます。

 議員御提案のとおり、学校での動物飼育は、適正な飼育管理のもと、子供たちが動物と触れ合うことを通して動物愛護の精神を養い、生きることを喜び、生命を大切にする心をはぐくむなどの教育効果が認められるとしておりまして、学習指導要領におきましてもその重要性が示されているところでございます。

 こうしたことから、県教育委員会といたしましては、平成十六年度、県獣医師会の全面的な御支援によりまして、学校飼育動物の適正な飼育管理と動物の健康維持や動物愛護の推進を図るために、要請に応じて担当獣医師が学校を訪問いたします学校飼育動物ネットワーク事業を県生活衛生課とともに立ち上げたところでございます。

 平成十八年度には、幼稚園一園、小学校七校を指定いたしまして、飼育相談や診断治療を通して適正な飼育管理等の普及を図ってまいりました。指定校におきましては、飼育活動の悩みに応じた相談や治療を受けることができたので安心した、より適切な飼育方法が理解でき、意欲的に飼育活動に取り組む児童がふえたなどの報告もされておりまして、学校担当獣医師の専門的な指導により成果を上げてきたところでございます。

 今後とも、市町村教育委員会と密接な連携を図りまして、また県獣医師会を初め関係機関の御協力をいただきながら、このような事業の推進を通して学校獣医師制度の普及に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。

 

◆二十九番(庄野昌彦君) それぞれ御答弁いただきました。

 一般職員の給与カット問題は、非常に影響が大きいものであります。すべて出し尽くしたのかという私の再問に対しまして知事は、歳入面ではネーミングライツの導入、歳出面ではゼロ予算事業の本格的導入を上げ、工夫していると、そして県民サービスを一定水準で維持するための臨時的措置として避けて通れないということを答弁されました。

 私は、歳入面、歳出面においてまだまだ知恵の絞り方が少ないと思います。したがって、もっと議論を深め、最終、最後まで給与カットを回避できないものかどうか努力するとともに、人事委員会勧告を尊重し、職員組合と真摯な交渉をするのが知事の誠実さだと私は思います。強く受けとめていただきたいと思います。

 特別支援教育については、教師の研修などを進め、特別支援教育コーディネーターの活用をさらに求めておきます。

 時間が迫っておりますので、コメントをはしょります。

 また、学校獣医師制度について、群馬県では総合的な学習の時間なども利用して、子供十人に獣医師一人の割合くらいで授業にも入っているそうです。総合的な学習の時間が有効的に使われている例として私は感銘を受けました。学校獣医師制度としてさらに拡大、充実できますように要望しておきます。

 提言が四点ありましたけれども、時間があと五十秒ですので、最後にまとめを申し上げます。

 少し苦言になりますけれども、六月議会終了から今議会まで、知事、副知事は議会に対して私は丁寧さが欠けていたと思います。私どもの会派は知事に対しては是々非々の立場で活動しており、今までは、おおむね是の分野が多かったと思いますが、このたびの議会会派軽視のやり方はいただけません。これだけ大きな財政上の問題が起きているのです。もっと丁寧に説明し、議員への協力を求める真摯な気持ちが必要だと思います。今後、そのことがないように要望をして、私のすべての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

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